No.6ベストアンサー
- 回答日時:
「日本は多神教で自分にも相手にも神様がいます。
だから、相手に酷い事をすると、相手の神様に祟られます。」この言葉は今までの概念を繋ぎ合わせたもので、神道の概念でも多神教の概念でもありません。
基本は仏教に由来しています。
日本は7-8世紀頃から神仏習合と言って仏教と神道が混ざり合った時代をすごしてきました。
神道には教義がありません。ただ、純粋に天然自然の神と先祖を神として崇め祀って感謝する信仰です。
これを敬神崇祖といいます。なので教えとか意味するものというのはほとんどが仏教由来のものなのです。
多神教といいますが、本来「神」という語句の意味は「人の域を超えたような存在」を言います。
従って本来の神に当てはめれば、キリスト教等の創造主だけではなく、天使も使徒も聖人も悪魔さえも神なのです。つまりキリスト教もムハンマドを聖者と崇めるイスラム教も全て多神教の範疇に入るのです。
だからカトリックでは「神」と訳さず、主、或いは神の前に「父なる」「全知全能」とつけて特定しています。
神道では人=神でもあります。先祖は神です。私たちが死んだときも名前の下に「大人」とか「刀自」とつけて神号とします。功績のある人には「~命」という神号が与えられることもあります。なので本来「心に神がいる」わけではないのです。だから「心の中に神がいる」は仏教由来の表現です。
質問の文章の意味するところは・・仏教の一部では一人ひとりの心の中に仏はいるという教えがあります。なので、他人を貶す事は相手の心にいる仏を貶すことになり、自分にも悪い事がおきる。
別に仏が罰を与えるのではなく、人に対して行なった行動は良いことも悪い事もめぐりめぐって自分に戻るということです。これを因果応報といいます。
この原理を解かりやすくするために「相手の心の中の仏を貶すから仏罰がある」となり、仏が神仏になり、神に変化したものです。で神だから神道だろうと思われているんです。
「自分にも相手にも神様がいます」つまり全ての人の心に神仏がいる」ということは全ての人は神仏を繋がっているという事です。
本来キリスト教やイスラム教、その基であるユダヤ教でも心の中には善悪が存在していると考えていました。この善が神であり悪が悪魔になります。
仏教や神道は、もう少し曖昧で、対立する二者ではなく、人間そのものが神だったり仏を内包していると考えています。そして心の中の悪に当たるのは人間の心に発生する迷いや欲だと考えているのです。
例えば鏡を放置していると、やがて埃がたまり曇りますよね。この鏡が心の中の神仏であり、埃や曇りが迷いや慾なのです。
この回答へのお礼
お礼日時:2014/01/19 11:17
熱心なご回答どうもありがとうございます。皆さんはいろいろな角度からご説明をいただきまして、日本文化や宗教の事はより詳しく分かりました。
ご回答の皆さん、皆感謝いたします。
No.5
- 回答日時:
こんばんは。
>日本は多神教で、
⇒多神教についての回答なのですが、
多少誤解するかもしれませんが試みます。
>「自分にも相手にも神様がいます」はどういう事でしょうか。
>だから、相手にひどいことをすると、相手の神様に祟られます。」
⇒これは、たぶん守護神を言っています。
生まれた場所や生年月日で決まる神様です。
しかし、守ってくれるのですが相手に祟りはしない神様です。
>多神教の事がわかりませんので、上の文の意味がぴんとこないんです
⇒神々の信仰は本来土着の素朴な信仰であり、
共同体の安寧を祈るものであった。
神は特定のウジ(氏名)やムラ(村)と結びついており、
その信仰は極めて閉鎖的だった。普遍宗教である仏教の伝来は、
このような伝統的な「神」観念に大きな影響を与えた。
仏教が社会に浸透する過程で伝統的な神祇(じんぎ)信仰との融和がはかられ、
古代の王権が、天皇を天津神の子孫とする神話のイデオロギーと、
東大寺大仏に象徴されるような仏教による鎮護国家の思想とを
ともに採用したことなどから、奈良時代以降、神仏関係は次第に緊密化し、
平安時代には神前読経、神宮寺が広まった
ただし仏教の天部の神々も元はヒンドゥー教の神であったように、
日本だけでなくインドの地域社会や中国においても、
土着民族の神々を包摂してきた歴史がある。
仏教にはそのような性質が本来あったことが神仏習合を生んだ大きな要因であった。
※十二支(生まれ年)の⇒守護神(神と言っても仏様)
子(ねずみ) 千手観音(せんじゅかんのん)
丑(うし) 虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)
寅(とら) 虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)
兎(うさぎ) 文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
龍(たつ・りゅう) 普賢菩薩(ふげんぼさつ)
巳(み・へび) 普賢菩薩(ふげんぼさつ)
午(うま) 勢至菩薩(せいしぼさつ)
羊(ひつじ) 大日如来(だいにちにょらい)
申(さる) 大日如来(だいにちにょらい)
酉(とり) 不動明王(ふどうみょうおう)
戌(いぬ) 阿弥陀如来(あみだにょらい)
亥(いのしし) 阿弥陀如来(あみだにょらい)
No.4
- 回答日時:
尚、多神教ってのは
神や超越者(信仰、儀礼、畏怖等の対象)が多数存在する宗教
ひとつの国家で違う神の崇拝を認めるって事は多神教とはいいません。
実際米国内でもイスラム教信者もいますからね。
しかし一神教です
ひとつの国家で宗教を設定することを『国教』といいます。
No.3
- 回答日時:
日本神道は八百万の神(やおよろず)がいるとしています。
またそれとは別に、民間でも道祖神(さいのかみ・どうそじん)のように悪霊が入らないように通行人や村人を災難から守るために村境・峠・辻などに祭られる神もあります。
数年前にヒットした「トイレの神様」みたいに、あらゆるものに神がいるというふうに信じられてきました。自分の生まれた所の神様や現在住んでいるところの神様などがそれぞれ「守護神」として魔もてくれるという考え方です。
キリスト教やイスラム教のような一神教(神様は唯一無比のもの)という考え方ではないということです。
No.2
- 回答日時:
日本の場合は多神教でも精霊信仰と呼ばれる物です。
日本の場合一般的に『八百万の神』といわれます。
ここでは自然のもの全てには神が宿っていることが、八百万の神の考え方であり、欧米の辞書にはShintoとして紹介されています。
日本では古くから、山の神様、田んぼの神様、トイレの神様、台所の神様など、米粒の中にも神様がいると考えられてきました。
自然に存在するものを崇拝する気持ちが、神が宿っていると考えることから八百万の神と言われるようになったと考えられます。この八百万(やおよろず)とは無限に近い神がいることを表しており、数ある多神教の中でも、数が多い考え方であると言えます。
なので人にも多くの神がついているのです。
『自分にも相手にも神様がいます』
これにはいくつもの神がいますが有名なのは『倶生神』でしょう
『倶生神』は人の善悪を記録し死後に閻魔大王に報告するという2人の神です。
倶生とは、倶生起(くしょうき)の略で、本来は生まれると同時に生起する煩悩を意味します
この神は人が生まれると同時に生まれ、常にその人の両肩に在って、昼夜などの区別なく善悪の行動を記録して、その人の死後に閻魔大王へ報告します。
左肩にある男神を同名(どうめい)といい、善行を記録し、右肩にある女神を同生(どうしょう)といい、悪行を記録します。
絶えず貴方の方には2人の神がいて貴方の善行、悪行を監視し記録を付けています。
そして死後の判決で悪い行いをしたものは地獄に落とされます
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