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アメリカの市民権の獲得の仕方を教えて下さい

A 回答 (1件)

アメリカ市民権の申請資格として、まず永住権を取得してから5年を経過(米国市民と結婚した場合は3年)している必要があります。

期間満了の3カ月前から申請を開始することができるので、永住権を取得してから4年9カ月(米国市民と結婚した場合は2年9カ月)を経過していれば申請の開始が可能です。また、この規定期間(5年ないし3年)のうち、合計してその半分(5年の場合は30カ月)以上は米国に滞在していなければならないため、もし米国を長期間不在にすると、市民権が取得できない場合があります。
 
詳しく説明しますと、①6カ月未満の不在は、米国に継続的に居住しているとみなされ、②6カ月以上1年未満の不在の場合は、米国における継続的な居住を放棄したとみなされ、市民権の取得に影響を及ぼす可能性があります。②の場合は、申請者が米国で継続的に居住することを放棄していないという客観的な証拠を提出することで申請が認められる余地があります。しかしこの立証責任は申請者にあるため、特に最近は審査が非常に厳しくなりました。このカテゴリーに入るケースの場合、申請書に説明や証拠書類が添付されていないと、申請書自体が審査に入る前に送り返される傾向にあります。
 
③1年以上米国を不在にした場合は、市民権を申請する条件としての継続的な米国での居住条件を満たさないとみなされます。ただし、出国前にN-470という申請書を移民局に提出しておくことにより、海外に居住している期間も米国に滞在しているのと同じように換算されます。これは、Preserve Residenceと呼ばれる申請方法で、米軍に属していたり、米国政府機関、あるいは米国の会社からの派遣、そのほか宗教目的による場合などがこれに当たります。ここで言う米国の会社とは、会社の50%以上が米国市民によって所有されている会社のことを指します。N-470を提出するには、提出前の1年間は継続して米国に滞在している必要があります。宗教目的の場合に限っては、帰国後に提出することもできます。

必要書類と申請料金の内訳、犯罪の有無もポイントに

上記の条件を満たしている場合、N-400という申請書類に写真(2枚)、パスポートとグリーンカード(表裏)のコピー、そして申請料の680ドルを添えて送付し申請すれば、約6週間で指紋採取の通知が来ます。ここで、過去に犯罪歴がないか確認されますが、問題となるのは軽犯罪以上なので、スピード違反などの軽犯罪に達していないものは問題になりません。
 
軽犯罪の中で、却下の対象(その可能性がある)となるのは、ドメスティック・バイオレンスと道徳に反する犯罪(Crime Involving Moral Turpitude)の2つです。ドメスティック・バイオレンスとは、夫婦(離婚後の前夫・妻を含む)間、あるいは恋人間の暴力行為を言います。また道徳に反する犯罪には、麻薬に関する犯罪(Controlled Substances)、詐欺(Fraud)、窃盗(Theft)、および暴力に関する犯罪(Crime of Violence)などが含まれます。従って、飲酒運転等の犯罪歴があったとしても、裁判所から下された条件を満たしていれば、それを証明することにより、ほとんどの場合市民権を取得できます。この証明には、裁判所から発行されるDocket Reportsなどが有効です。ただし、執行猶予期間(通常3年)内だと、期間が終了するまで認可を延期される可能性があります。また、仮にドメスティック・バイオレンスや道徳に反する犯罪を犯していても認可される可能性はあるので、そのような場合は、専門の弁護士への相談をお勧めします。

面接とテストありテストは6割以上正解で合格

指紋採取後、約3、4カ月で面接になります。ここでは、前述のアメリカ滞在期間の確認と共に、アメリカの政治や歴史に関するテストを受けます。このテストは、口頭と筆記のどちらかで行われ、6割以上正解すれば合格です。出題される問題はほとんど決まっているので、事前に準備ができます。移民局のサイトにある例題100問に加えて、アメリカの大統領、副大統領、カリフォルニア州の知事、カリフォルニア州の上院議員2人の名前がよく出題されます。また、「日本とアメリカが戦争した場合どちらを守るか?」といった問題が出題されることもあります。50歳以上でグリーンカードを取得して20年以上になる場合、あるいは55歳以上でグリーンカードを取得して15年以上になる人は、通訳の同伴が可能です。面接後、約1、2カ月で宣誓式が行なわれ、帰化証明書を受け取ることになります。
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