No.3ベストアンサー
- 回答日時:
えー、何だろなぁ。
と言うか「質問の意図」がどういう辺りなのか、によって答えは変わるたぁ思いますが・・・・・・。
まあ、ドラクエが王道ファンタジーなのかどうかは置いておきますが。
(多分、ドラクエは王道ファンタジーなのではなく、その成功によって日本では「王道ファンタジーと認識されるようになった」と言うのがより正しいと思いますが)
まず背景としては。
ドラクエはあくまで「面白いゲームを作りたい」とゲーム中心で企画されていますが、女神転生はそうじゃないです。元々これはメディアミックス作品ですよね。「ゲームが先ではない」のです。企画モノだったのです。
日本では「メディアミックス」「ブロックバスター」と言う手法を初めて大々的に展開しはじめたのが角川書店(っつーか角川春樹氏)だったのは有名だと思うんですけど、この手法を真似して早くから角川追撃な道に入って行ってたのが徳間書店です。
当時、実は角川書店は、アニメは作り出してたんですけど、漫画部門やらアニメ誌部門ってのは全然手を出してなかったんですよ。あくまで中心商品は角川文庫の小説類。今とは違ってまだ割と硬派路線だったんですよね。
その点、徳間書店はアニメージュと言うアニメ雑誌を早くから創刊してて、当時で言うと割にアングラ系な(笑)メディアに理解を示していました。まぁ、そんな中で、西谷史と言う作家を抱えた徳間が、彼の書いた小説「デジタル・デビル・ストーリー」の第一作目、「女神転生」を使ってメディアミックスを仕掛けるわけですよ。・・・・ぶっちゃけ、その小説がホント面白かったのか、人気があったのか、ってのは、すいません、全く知りません(苦笑)。正直聞いた事無かったですねぇ。読んだこともないです。
まあ、今の深夜アニメ大好きな人たちの感覚は良く分からんのですが、当時の(角川的な)メディアミックスってのは「面白いものをより広く人々に知ってもらおう」って主旨なカンジだったんです。例えば横溝正史なんかも「メディアミックスで突然売れた」わけじゃなくって、戦後にやっぱ「売れてた」んですよ。映画化もされてて。むしろ「忘れられたモノの再発掘」が(当時の角川的な)メディアミックスの本懐だったんです。ある種角川春樹氏のノスタルジーに支えられてたんですね。
一方、今の角川だと「誰も知らんような小説や漫画」とか「ホントそれ面白いんか」ってのをメディアミックスで「売る」のが主流です。深夜アニメ枠なんつーのは単なる「広告」なんですよね、商売的には。メディアミックス仕掛けると当然媒体に取り上げられる。そうすればホント知られてない面白いか面白くないか分からんようなモノでも売れる。今の角川はそういうやり方してますが、ぶっちゃけ、この手の事をやりだしたのは徳間書店の方が早いと思います。
断っておきますが、西谷史氏の書いた小説が「つまらない」って言ってるわけじゃないです。大体読んだ事ねぇんだから(笑)。そうじゃなくって、今の深夜アニメ的な「メディアミックス」を初めてやったのは恐らく徳間書店なんですよね。女神転生は良く知らんですが、同様に「面白いんだか面白くないんだか良く分からん作品」を良くメディアミックス仕掛けてた出版社だ、ってのは間違いないです。結果売れたんだか売れなかったんだかも良く分からん。アニオタなら名前を知ってる作品がある・・・のかもしれませんが、傍目に見てて、当時だと、角川超えるような成功には見えてなかったのは事実です。
と言うわけで、当時の徳間がやった「女神転生」のメディアミックスってのは次のようなモノです。
・OVAを作って販売する。
・NEC PC-8801向けのアクションRPG製作(日本テレネット)
・ファミコン向けRPG製作(アトラス)
まあ、こういう背景があったんで、ファミコン向けRPG「女神転生」は「OVAの続き」のストーリーになってるんですよ・・・OVA買った後にファミコンやってくれ、って意図が見え見えですよね(笑)。実は当時、全くそういう背景を知らんで女神転生初めたもんだから、バックグラウンドストーリーも何も知らず、「何だこの設定?」とか面食らった事を覚えています。
んで、大体メディアミックス絡みのゲームってクソゲーなんですよね。フツーは。ところがどっこい、このゲームはどういうわけか面白かった。殆ど奇跡的なデキだったんですよね。当時のアトラスは既にかなり開発力があったメーカーなんだ、ってのを後に知る事となるわけですが(ちなみに、当時のアトラスは任天堂とライセンス契約を結んでいなく、発売元を探してる状態だったわけですが、ここにナムコが出てきて、無事ナムコの元でゲームがリリースされました)。
多分ね、徳間書店のメディアミックス自体は失敗したと思います。成功してたらデジタル・デビル・ストーリーのOVAはもっと出てるだろうしね。日本テレネットのゲームは・・・マニア多いけど、ぶっちゃけクソゲー作るメーカーとしての方が有名なんじゃないか。アトラスのファミコン版「女神転生」だけが唯一結構売れた、と。多分想定より多くて、そういったわけで「II」なんかもオリジナルストーリーで出すことになったんでしょうけど。
さて、ここまで見てくると、「いや、これシリーズ的に版権ってどーなってんの?」とか思いますよね。僕も思います(笑)。今のラノベなんかのパッケージ商売と違って、当時のメディアミックスはまだ緩かったとは言え、結構不思議なシリーズなんですよね。例えば商標として「女神転生」は西谷史氏ないしは徳間書店に使用料払わないとならないんだろうけど、事実上原作小説と関係ない「真・女神転生」シリーズなんかは「真・」付けとけばその辺の版権には抵触せんでエエんか、とか。まるで「劇場版」付ければ版権から放送局締め出せる深夜アニメ業界みたいな事してんじゃないか、とか(笑)。色々と謎が多いシリーズです。
いずれにせよ、「クソゲー量産するメディアミックス企画モノ」としてスタートした割には、殆ど唯一と言って良い長寿シリーズ物と化してるのが女神転生シリーズだ(とは言っても本編はそれほどでもない?)、って事は言えるでしょうね。
システム的にはWizardryを選んだトコも良い着眼点だと思います。と言うのも、Wizはそもそもシナリオがメチャクチャ薄い。「無い」って言っても過言ではない。当時、DQ的なRPGがメチャクチャ出てきますが、そこと別な路線選んだのは正解だったと思います。と言うのも、前述の通り、元々が「OVAの続編」な立ち位置な企画だったわけで、そうなるとストーリーを前面に押し出せばどうしても「OVAを観た人じゃないと分からない」ゲームになってたでしょう。ところが、Wiz的なシステムを使えばストーリーはおまけ程度で済むわけですよ。この辺はアトラスの慧眼ですよね。要は「OVAを無視しても遊べるゲーム」にしちまったトコ。そしてその辺(バックグラウンド)をWiz的なシステムを用いて「どーでも良い」領域に押し込んでしまったお陰で、逆に続編以降は原作に縛られる展開にしなくて良くなった、と言う事です。この辺りも、一見とっつきにくいゲームにしたように見せかけて、ユーザーが別の意味で入りやすくした、って辺りがアトラスのアタマの良さが光っているトコだと思います。
写真: 今となっては誰も知らないPC-8801版「女神転生」(日本テレネット)。

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