文体がうつくしい作家さんを教えてください。
篠原一さんのうつくしい文章がすごく好きです。
他にうつくしい文章を書かれる作家さんでオススメの方がいれば是非ともお願いします。

本の内容はあまり恋愛色の強くないものだとうれしいです。恋愛小説!!という感じのものは苦手なので。

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A 回答 (11件中1~10件)

うーん、森鴎外なら若書きの舞姫より渋江抽斎でしょう。



日本人作家なら他に
 泉鏡花:歌行灯 ※
 中島敦:名人伝
 谷崎潤一郎:春琴抄 ※
 丸谷才一:樹影譚

翻訳ものですが
 神西清訳 チェーホフ:可愛い女 桜の園

どれも、「日本語ってこんなに美しい言語なんだ」と実感できます。
ただし※印は内容が極めて耽美なのでマニア向けです(笑。
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この回答へのお礼

やはり森鴎外や泉鏡花、谷崎潤一郎は外せないようですね。
たくさんのおすすめ、ありがとうございます!
耽美はどんとこいなので(笑)読んで、日本語のうつくしさを感じたいです。

お礼日時:2005/04/16 11:17

中勘助という人はご存知でしょうか。

中央文壇とは一切関わりを持たず、一人静かに文学の道を歩み続けた人です。岩波文庫から「銀の匙」が出ていますが、幼年期の思い出を綴ったもので実に端正な文章です。小説では「堤婆達多」がお勧めです。

最近の人では、藤沢周平さん。この人は、ここ30年ぐらいの間でもっとも美しい文章を書く人だろうと密かに思っています。「海鳴り」という時代物の長編が中でもピカイチです。機会があればご一読を。
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この回答へのお礼

中勘助さんははじめて聞くお名前です…!
読んでみたいと思います。教えてくださりありがとうございました。
藤沢周平さんもまだ未読ですので、挑戦したいと思います。

お礼日時:2005/04/20 00:52

私も篠原一さんの本を読んだことがないので、違うかもしれませんが…。



川上弘美さんの文体にはいつもぽわーんとした気持ちになります。カタカナの使い方が絶妙というか、、、。一つ一つの単語が、その登場人物の生活に馴染んだ形で語られているという気がします。
川上さんの作品は恋愛モノでも、恋愛モノとして響きすぎない感じがします。生活の中にふわっとした感じで恋愛が漂っているような。

好みに全く合っていなかったらすいません。
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この回答へのお礼

川上弘美さんの作品、ついこのあいだ読み終えたばかりだったのですが、たしかに響きすぎない、しっとりとした感じがしました。
おすすめありがとうございました!

お礼日時:2005/04/20 00:50

篠原一さんの作品を読んだことがないので、私が思ううつくしいと重なるか不安なのですが。



乙一
ライトノベルなどで活躍されているかたです。
私はこの方の文章を、
「柔らかい陶器」
と表現します。
小説自体は、切ないものと、ちょっと怪奇的なものがあります。

高里椎奈
こちらは、
「風が吹く草原」
と表現します。
なんか爽やかなイメージがあります。
ちょっと現実離れだけど、でもやはり現実的な小説が多いです。

こういう表現をすると、友人などははじめ、なにそれ、と言いますが、読み終わると、なんか分かると言ってくれます。
両方ともそんなに恋愛色が強いものは少ないですね。
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この回答へのお礼

乙一さんはいくつか作品を読みました。
惹きこまれる物語を書かれる方ですね。ちょっと怪奇的なものでも、怖いと思う間もなく興奮して読みきってしまえます。
高里椎奈さんの本はまだ読んだことがないので、挑戦してみたいと思います。
ありがとうございました!

お礼日時:2005/04/17 20:12

長野まゆみさんはどうでしょうか?


好き嫌いがわかれるだろうなと思うのですが、扱っている題材も綺麗だし、恋愛っぽいものはものすごく少ないです。
主に少年が主人公です。
天体議会、鳩の栖(すみか)、魚たちの離宮、上海少年、あたりは比較的読みやすいと思います。
宮沢賢治がお好きだということで、鉱石や星座に植物や色などの表現や漢字のチョイスが本当に美しいです。
幸田文さんも美しいと思います。古きよき時代の匂いがする感じで。清潔感がある気がします。
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この回答へのお礼

長野さんの本は、鳩の栖を読んだことがあります。
出てくる情景がどれもうつくしいものばかりでした。
おすすめしていただいた本を借りてきて、また読みたいと思います。
ありがとうございました!

お礼日時:2005/04/16 11:14

こんばんわ、楽しみですね。



さてご質問の件ですが、文体と言えば、やはり王道は森鴎外の舞姫ですね。けど、高校生の時授業でやった時は、はっきり言って、苦痛以外の何者でもありませんでした。大学に入り、興味を持って読んだ時は、その歯切れの良い漢文調の文体に頭を強打される思いでした。でも今の時代にはちょっと難しいかもしれませんね。

漢文調が鴎外であるなら、和文調は鏡花ですね。たおやかな文章がなよなよと続きます。

4番の方ごめんなさい、思わず書き込んでしまいました。久しぶりに鏡花を手に取りました。これから少し読み始めます。「鏡花短編集」岩波文庫
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この回答へのお礼

わたしも森鴎外に中学時代挫折した経験があります。
でも今なら読めるかもしれないので、挑戦してみたいと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2005/04/16 11:12

こんばんは。

私見ですが、

W・P・キンセラの永井淳訳(「シューレス・ジョー」「アイオワ野球連盟」など)・・・処々にきわめて詩的な箇所があります。

レイモンド・チャンドラーの特に清水俊二訳(「長いお別れ」「湖中の女」など)・・・余計なものがなく、しかも行き届いた文、直喩がおもしろいです。

谷崎潤一郎の「盲目物語」・・・全文ほとんどひらがな。盲目の人物が仕えた美女(お市の方)の物語をするのですが、盲目なのにたぐいない美女をありありと伝えるところがすごい。

あと、ちょっと珍しくて美しい文章では、呉茂一訳「イーリアス」でしょうか。古代ギリシアの二大叙事詩の一つですが、雅語と現代語がないまざった独特のリズムが何ともいえません。
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この回答へのお礼

たくさんのおすすめ、ありがとうございます!
まずは谷崎潤一郎から読んでみたいと思います。
どの本も勉強になりそうで、楽しみです。

お礼日時:2005/04/16 11:10

ちょっと系統が違うかもしれませんが


泉鏡花なんていかがでしょうか?
もう古典の部類かもしれませんが、独特のリズムと
耽美的な雰囲気は癖になります。
古典がお嫌いでなければ、森鴎外もお勧めですね。
あと私が好きな作家だと、やはり宮沢賢治は外せませんね。
あの文章のリズムが大好きです。
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この回答へのお礼

泉鏡花は中学生のころ挑戦して途中でくじけてしまったのですが、今ならまた違った印象を受けるのかもしれません。
森鴎外も久々に挑戦してみたいと思います。
そしてやはり宮沢賢治は外せませんか…!また読み返したくなってきてしまいました。
ありがとうございます!

お礼日時:2005/04/16 11:08

系統が違うかもしれませんが、私は池波正太郎さんが好きです。

鬼平ものとか、梅安ものとかの時代小説ですが、特にその端々に出てくる、味噌汁だ、浅蜊の鍋だといった、ちょっとした食べ物、料理の表現が、特にどうと言ったものではないのに、本当においしそうに、効果的に、それでいて卑しくなく、まさに術中にはまってしまいます。もっとも、私が若年寄だったのかもしれませんがね。
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この回答へのお礼

池波正太郎さんですね。
時代小説は好きなので、また読んでみたいと思います。
教えてくださってありがとうございました!

お礼日時:2005/04/16 11:05

ガルシア・マルケスという南米の作家はご存知ですか。


(バッグの名前じゃないんですよぅ)
文章の一行一行が詩的でとても美しいと感じました。
「百年の孤独」と「エレンディラ」が
オススメですね。

それからジョンアーヴィングの「ホテルニューハンプシャー」もとても文章がきれいで
思わずノートに書き留めた言葉が沢山あります。

私、篠原一さんの本を読んだ事がありませんので
全く検討ハズレの回答でしたらすみません。
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この回答へのお礼

ガルシア・マルケス、わたしも大好きです!
「百年の孤独」は図書館で借りて読んだのですが、結局購入してしまいました。
エレンディラはまだ読んでいないので、また図書館で探してきます。
ジョンアーヴィングはまだ未読なので、早速読んでみたいと思います。
ありがとうございました!

お礼日時:2005/04/15 21:58

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Q森鴎外の魅力についてご意見をお聞かせ下さい。

森鴎外の魅力についてご意見をお聞かせ下さい。

森鴎外の『ヰタ・セクスアリス』を青空文庫で読みました。
「あらゆる芸術はLiebeswerbungである。口説くのである。」が印象に残りました。
この場合のLiebeswerbungは「求愛」でしょうか。
「性欲を公衆に向かって発揮するのである。」とも記してあり、
なるほど…と思ってしまいました。

当時の鴎外が「西洋の芸術や美」に触れ「旧来の日本のそれ」を顧みた際に、
いったいどのように各々を捉えていたのだろうとも考えます。

森鴎外について興味を抱きました。
彼の作品の魅力につき、ご意見をお聞かせ願いますでしょうか。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

Aベストアンサー

「舞姫」と「高瀬舟」と「山椒大夫」しか読んでいない私がお邪魔するのは躊躇われるのですが。。。
鴎外さんは「舞姫」で完全にノックアウトされて、他の作品に手が出ない状態が長く続いておりました。
その点、春樹さんの「ノルウェイの森」にやられて他の物が読めません、と言うのと同じなのですが、遂に最近「高瀬舟」近辺の短編集に手を出しました。

舞姫を読んだ時の衝撃は今でも生々しく持ち続けています。
正しくは、一度目の読破感想と二度目の読破感想が、天と地とも言える程違った、と言う、その点に文字通り驚天動地!だったのですが。

文学史は見事に受験対策にしか頭に入れなかった私でして、作家の背景とも背骨ともなり得る時代風景がおぼろでじれったいですが、
明治期の西洋偏重の時代に、その流れの先端に乗ったかに見えながら、
その恩恵を一身に受けているかに見えながら、
実は己の「日本と言う風土に生まれた者」と言う意識と、
それと相容れない「西洋化」と言う波の乖離の著しさを一身に浴びて苦悩した人間とも感じております。

舞姫は、異国情緒溢れる作品であり、西洋偏重、西洋盲従の作品と見えて、実は凄まじい程「日本人らしい」或は「日本らしさを際立たせる」作品と私は感じます。
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その「権力への盲従」と言う生き方の脱却を果たしたのが、舞姫の時期ではなかろうか?
勿論、群雄割拠の時代において、あらゆる権力に頼らずに生きる事など不可能ですし、
権力盲従から脱却した所で、それは単に、また別の権力機構への依存に過ぎないのですが、
それすらも理解した上で、「己は己の生き方を選べるのだ」と言う、確かさ?を得たのが舞姫の終盤の葛藤では無かったでしょうか。

まあ、、、帰国後の彼の行動をざっとしか知りませんが、あまり自律した生き方、留学で得た確信を生かした生き方とは言えぬようにも思います。
それでも、ひとつの「実感」として、強く身の内に「選択する」と言う選択肢を得たのはドイツ留学時と勝手に思います。

舞姫。。。。
はっきりしない、頼りない、なよなよしたお坊ちゃんが、我が子を宿しさえした恋人すら結局護り切れずに切り捨てて、自ら下らないと認める権力依存の元さやに収まる、、、
何とも何ともやり切れない、、、と初読時の感想です。当時中学生。

二度目は、きっと時代背景を織り込んで読めたのでしょう。
また、「情けない葛藤」をこう迄衆目に折り目正しく(?苦笑)説明出来るその頭脳。
「葛藤」を説明するって、、、至難の業です。

それと
群雄割拠状態の世界を生き抜くには、何よりも「自ら選んだ権力機構で能力を発揮する事が必須」なのだなあ、と。
彼の選択の正しさと、其処に至る為に被った泥と、その後も被り続けたであろう泥を思って、切なくなったのです。

「己」と言う意識を得てしまった人間にとって、「世界の片隅でひっそりと」と言う意識はもはや持ち得ません。
「己の能力」と言う気付きを得てしまった人間にとっては、「何もなし得ずに生きる」と言う生き方は不可能です。
色恋じゃ、ダメなのです、きっと。

元々恋愛と言う物に懐疑的だった私の、恋愛最軽視主義?を決定づけたのが「舞姫」でした。
「命を懸けて護るもの、為し遂げるもの」は恋愛ぢゃダメなんだ、と頭に叩き込んだ高校時代でした。

勝手気侭な、独断まみれの投稿をお許し下さい。
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「舞姫」と「高瀬舟」と「山椒大夫」しか読んでいない私がお邪魔するのは躊躇われるのですが。。。
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Q文章が上手な作家さん。

最近、文章が上手な作家さんの本を読んでいません。
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確かに最近は文章うまい作家さん少ないですよね。
おまけにストーリーもつまらないときたらもう…

で、私としては「読みやすい」=「文章うまい」なので、
happy_booksさんの質問とはちょっと違うかもしれません(ごめんなさい)
でも参考にはなると思いますので一応書きます。

<志水辰夫
いわゆる「シミタツ節」はなかなか良い思います。
特に初期の作品はおすすめ。
大人の作家って感じがします。
なんていうか文章軽いのにとても落ち着いてます。

<伊坂幸太郎
彼の作品はどれもみなすっごく読みやすいです。
内容が面白いというのもプラス要素ではありますが。
「チルドレン」の中の『大和朝廷』のくだりは大好き。
大声で笑えました私は。
おすすめは「重力ピエロ」です。

<舞城王太郎
彼も独特の雰囲気持ってます。
文章が音楽的です。
でもクラシックではなくヒップホップ?ラップ?
うーん内容も文章もパンクっぽいといえるかも。
「煙か土か食い物」は面白かったです。
だめな人もいるでしょうが私はあっという間に読めました。

<原 りょう
すみません、「りょう」漢字でなくて。
彼は寡作な作家ですがとてもおすすめです。
一文一文よく練って書いたんだろうなと、その思いが伝わってきます。
これも大人な世界。
文も内容も熟成されたお酒…ワインというよりウィスキーを思わせます。

どの作家も面白さは保証できます。
何かの機会で読んでみたら意外と面白かったなあと思ってもらえればうれしいです。

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<志水辰夫
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Q夏目漱石は森鴎外をどう思っていたか。

お世話になります。
森鴎外と夏目漱石、ともに日本を代表する作家です。
森鴎外のいくつかの小説には、夏目漱石の名前もしくは夏目漱石をモデルにしたと思われる人物が出て来て、森鴎外が夏目漱石を一目置いていた事が分かるのですが、逆に夏目漱石は森鴎外の事をどう思っていたのでしょうか?2人の間には交流はあったのでしょうか?
そのような事が分かる本などは有るのでしょうか?
宜しくお願い致します。

Aベストアンサー

まず、漱石と鴎外では、実際の年齢に五歳、差があります。
しかも、漱石が執筆活動に入った時期、鴎外はすでに押しも押されもせぬ大家の位置にあったことを、まず押さえておくべきでしょう。

漱石は明治二十四年、帝大の学生だった当時、正岡子規宛に以下のような内容の手紙を書いています。
--------
鴎外の作ほめ候とて図らずも大兄の怒りを惹き、申訳も無之(これなく)、是(これ)も小子嗜好の下等な故と只管慚愧致居候(ひたすらざんきいたしをりそうろう)。元来同人の作は僅かに二短篇を見たる迄にて、全体を窺ふ事かたく候得共(そうらえども)、当世の文人中にては先づ一角ある者と存居(ぞんじおり)候ひし、試みに彼が作を評し候はんに、結構を泰西に得、思想を其学問に得、行文(こうぶん)は漢文に胚胎して和俗を混淆したる者と存候。右等の諸分子相聚(あつま)つて、小子の目には一種沈鬱奇雅の特色ある様に思はれ候。(八月二十三日付け:引用は江藤淳『漱石とその時代』第一部から)
--------

鴎外は明治二十三年一月、『舞姫』を、同年八月『うたかたの記』、明治二十四年一月に『文づかひ』を発表しています。

後の漱石、当時はまだ金之助であった彼が読んだ「二短篇」がなんであったかは明らかではありませんが、この冒頭から、二作品を読んで高く評価した漱石に対して、子規が、それはおかしい、と反論した背景があったことがうかがえます。

江藤淳は『漱石とその時代(第一部)』(新潮全書)のなかで、鴎外の作品は、前年に帝大の英文科に入学してからの漱石の状況を考えながら、この手紙を以下のように解釈しています。

-----(p.202から引用)-----
「洋書に心酔」し、しかもそれを意志的・知的に理解しようと努力するうちに、いつの間にか虐待されつづけていた金之助の感受性を覚醒させずにはおかないものであった。つまり鴎外の小説の「結構は泰西」に仰がれていたが、そこにはまごうかたなき旧い日本――金之助が英文学専攻を決意して以来置き去りにして来た「日本」があったのである。

……『舞姫』に描かれた才子佳人の恋は、舞台こそ独都ベルリンに求められていたが、ほかならぬ晋唐小説の伝統を「文明開化」の時代に復活させた恋である。金之助が鴎外の「二短篇」に見たものは、いわば崩壊しつつある旧い世界像の残照であった。その光を浴びた彼の衝撃がいかに深かったかということは、のちに金之助が英国留学から帰国して発表した小説、『幻影の盾』と『薤露行』に痕跡をとどめている。この二短篇の雅文体の背後には、ほぼ確実に『舞姫』や『文づかひ』の鴎外がいる
------

つまり、漱石が英文学の研究から執筆活動へと移っていったのも、鴎外の存在があったことが、理由の一つであったと考えることができます。


後年、両者はそれぞれに、当時の文壇から離れた場所で、それぞれに仕事をするようになります。

このことを中村光夫はこのように指摘しています(『中村光夫全集』第三巻)。ここで「彼等」というのは、漱石と鴎外の両者を指しています。

-----「鴎外と漱石」p.160-----
おそらく彼等が表面冷やかな無関心を装ひながら内心激しい憤怒に燃えてゐたのは当時の文壇といふやうな狭い世界ではなく、むしろこの文壇をひとつの象徴とする或る社会風潮であつた。いはば彼等の誇り高い教養と抜群の見識とは、当時の我国民が無意識のうちに徐々に陥つて行つた或る根深い精神の頽廃を鋭く直観した。そしてこの抗ひ難い社会の風潮に対して勝つ見込のない敵意を燃やしてゐた。…

では彼等がここで生涯を賭して闘つた敵は何かと云へば、それは一口に云つて、近代欧米文明の一面的な輸入の結果たる所謂文明開化の時潮であったと僕は信じてゐる。…明治大正を通じて我国が存立の必要から強ひられて来た欧州文明の物質的側面の急激な輸入と、その結果として我国民の精神の深所に徐々に食ひ入つた或る微妙な歪みを指すのである。
-------

当時のふたりがなぜ交友をもたなかったのかは、さまざまな事情があったことと思います。

なによりも、漱石が専業作家として活動したのは、わずか十年であったことを忘れてはなりません。成熟するまでに時間がかかり、一人前になってからわずかな時間しか与えられなかった漱石は、自分の生命を削り取って作品に結実させていった、といっても過言ではありません。

二葉亭四迷没後、一時期は同じ職場に籍を置きながら、実質的には交遊がなかった二葉亭に対して、『長谷川君と余』(『思い出す事など』所収 岩波文庫)のように、実に心情にあふれた追悼文を残した漱石ですから、たとえば鴎外が自分より先に亡くなってでもいたら、間違いなく、何らかの追悼文を残したでしょう。

こういう位置にあった鴎外と漱石が、たとえ表面的には交遊がなかったにせよ、互いに反目したり、あるいは嫉妬したり、排斥したりということは、非常に考えにくいと思います。
漱石の弟子宛ての書簡にも、鴎外の名は散見されます。
ともに意識のうちにあったのは、日本や日本の文化の行く末であったことを考えると、互いに深い敬意を抱いていたと理解してかまわないかと思います。

まず、漱石と鴎外では、実際の年齢に五歳、差があります。
しかも、漱石が執筆活動に入った時期、鴎外はすでに押しも押されもせぬ大家の位置にあったことを、まず押さえておくべきでしょう。

漱石は明治二十四年、帝大の学生だった当時、正岡子規宛に以下のような内容の手紙を書いています。
--------
鴎外の作ほめ候とて図らずも大兄の怒りを惹き、申訳も無之(これなく)、是(これ)も小子嗜好の下等な故と只管慚愧致居候(ひたすらざんきいたしをりそうろう)。元来同人の作は僅かに二短篇を見たる迄に...続きを読む

Q文章が独特の作家さん

描写や言い回し方、文体自体が独特で「この人にしか書けない!」と思うような、
そんな惹きつけられるような文章を書かれる作家さんを探しています。
ちなみに読書に目覚めたのが最近で本にはまだ詳しくありません;
小説のジャンルや作品のジャンルは問いません。
オススメがありましたら是非教えてください。

Aベストアンサー

文体が独特、ということであれば、舞城王太郎さんを挙げたいです。
とにかく、文体のノリについていけないとつらいですが、ノリが上手くはまれば、すごくクセになる作家だと思います。
美しい日本語、というよりも、とにかく、「特殊な」文体、という意味でこの人にしかかけない、と思います。

三島由紀夫賞を受賞した『阿修羅ガール』などをおすすめします。
(余談ですが、舞城氏のその独特の文体などにより、選考会では宮本輝氏が絶対に認めない、と強硬に批判したことでも有名です)

Q森鴎外の化粧論

森鴎外は都市衛生に関心を持ち、そこから都市問題や園芸・緑地に関しても様々提言していると教わりました。
そこで、どなたか森鴎外の「化粧論」について詳しく知っている方おられないでしょうか?
園芸と関連して「園芸と相隣せる一芸術あり。」それが「化粧(コスメチック)」であると習ったのですが、その内容がいまいちよく分かりません・・・。
森鴎外が化粧を語った内容など、教えてください。
お願いします!!

Aベストアンサー

鴎外と化粧ですか、私も大変興味があります。

森鴎外の長女、森茉莉の著書に鴎外のことがよく出てきます。鴎外は茉莉をお姫様のように育てていたようです。

化粧については、鴎外は香水なぞぞ付けない方が良い、と言っていたようです。
幼い茉莉が振り袖を着せられ、母に化粧をされる描写がありました。
化粧法・資生堂の化粧品はは鴎外が指示しているのではないでしょうか。

そして、鴎外は自ら三越へ出向き、茉莉の着物を見立てていました。
茉莉曰く、”一種変わった趣味”だそうです。

洋服もドイツから船便で取り寄せていました。
むこうのカタログを見て、鴎外が選んでいました。

どんな色柄かは下記に詳しくあります。

ちくま文庫『記憶の繪』
講談社文芸文庫『父の帽子』
新潮文庫『私の美の世界』

Q大崎善生に似た文体の作家

姪が某所で作者もタイトルも確認せずチラッと読んで大崎善生のものと思っていたら違ったそうです。続きを読みたくて探しているようなのですが、内容を言いません。似た文体の作家に心当たりがおありでしたら回答お願いします。

Aベストアンサー

少しでも内容がわかれば回答がつくのでしょうが・・・
過去に読んだ本が手元にないので、文体が似ているかどうかははっきりしませんが、
本多孝好さんの本と雰囲気が似ているとはずっと思っていました。
盛田隆二も少し似てるかもしれません。見つかるといいですね!

Q日露戦争後には、 自然主義が主流となる一方、 夏目漱石と森鴎外は 欧米の文明と接するようになった 日

日露戦争後には、
自然主義が主流となる一方、
夏目漱石と森鴎外は
欧米の文明と接するようになった
日本に生きる知識人の小説を発表した。

とあったのですが、
夏目漱石と森鴎外が共同で発表したっていうことですかね?

教えてください。
お願いします!

Aベストアンサー

この二人は共に(今の)東大卒(森鴎外は医学部)で、交友がありましたが、
教師をしていた漱石と、医者として国家官僚の職を歴任し続けた森鴎外とで、共同で何かをしたと言うことはありません。

Q恩田陸さんと宮部みゆきさんが好きな方、他に好きな作家さんは?

恩田陸さんと宮部みゆきさんの小説が好きで近頃よく読んでいたのですが、違う作家さんの本も読みたくなりました。

恩田陸さんと宮部みゆきさんが好きな方は、他に同じくらい好きな作家
さんでお薦めのものがあれば教えてください。

ちなみに恩田陸さんの作品で好きなものを上から三つあげるなら、〔麦の海に沈む果実〕、〔ネバーランド〕〔夜のピクニック〕で
宮部みゆきさんだと、〔蒲生邸事件〕〔クロスファイア〕〔模倣犯〕です。

貴志 祐介さんのクリムゾンの迷宮を読んでみようかとも思ったのですが、ゲームが特に好きというわけでもないので迷っています。

宮部みゆきさんと恩田陸さんの作品は、まだ読んでいない物もあります
が時間がかかっても読破するつもりですので、他の作家さんでお薦めな作品の紹介お願いします。

Aベストアンサー

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とりあえず、「呼人」「殺し屋シュウ」あたりから始めると入りやすいかもしれません。

ちょっとほのぼの系ミステリなら加納朋子なんかも良いです。
どちらかと言うと女性向かも知れません。
「ななつのこ」「魔法飛行」「ささらさや」なんかがお勧めです。

他には、真保裕一なんかも面白い作品がたくさんありますし、
他の作家も...。
ちょっと紹介しきれないですね。

Q夏目漱石と森鴎外の代表的な作品について

来年の3月に看護学校を受験予定の者です。
私の受験予定の学校の入試問題(国語)はお寺の住職さんが作成しているとの事なのですが、その方は明治文学がお好きなようで、毎年のように夏目漱石や森鴎外の作品が出題に上がるそうです。
お恥ずかしい話ですが、夏目漱石や森鴎外などの人物は知っていますが、学校の教科書に載っていた作品しか知りません。
作品を読んでみたいのですが、どれを読んだら良いのかも解りません。
夏目漱石や森鴎外の代表的な作品をいくつかご紹介頂けたら嬉しいです。
その他にも明治文学で有名な著人や作品名なども教えて頂けませんでしょうか?
よろしくお願い致します。

Aベストアンサー

川端康成 伊豆の踊り子 
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などなど、明治時代の有名な文学はたくさんありますよ!

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宮部みゆき、真保さんも好きです。
桐野夏生さん「グロテスク」面白かったです。

北村 薫さんは「スキップ」「ターン」「リセット」とを読みましたが、私は苦手でした(いかにも元教師らしい考え方が嫌で…)。面白くなかったです。(ファンの人ゴメンなさい)

本格物のジャンルに挑戦しよと思って、評判のいい綾辻さんの「十角館」「どんどん橋…」を読みましたが、面白くなかったです。犯人もトリックも簡単すぎるし、新しい発見もないし。(ファンの人ゴメンなさい)

乃南アサさん「鍵」「凍える牙」面白くなかったです。(ファンの人ゴメンなさい)

京極さん「魍魎の箱」正直面白くなかったです。(ファンの人ゴメンなさい)でも、「ルーガルー」は良かったです。

こんなわがまま読者の私ですが、島田荘司さんの「御手洗パロディサイト事件」を読んだところ、面白かったです。でも、これは、初めて島田を読むのには選択ミスですね。(それでも楽しめた!!)まずは、「占星術殺人事件」からですね。その他の、島田さんの作品でおすすめを教えてください。また、この方は、本格派の方ですか?

綾辻さんの作品が合わない人は、やはり、そのほかの本格物も合わないでしょうか?

こんなに文句の多い読者でも「これなら、絶対読んで損なし!」の作品を教えてください。

いろいろなジャンルの本を読んでますが、最近はミステリーが面白くてミステリーをよく読みます。

お気に入りの作家さんは東野圭吾さんですが、ほぼ全部読みました。けれど、最近は読後感が悪くて…。

その後は森 博嗣さんにハマって、SMシリーズ、Vシリーズ、女王、四季と読み進めましたが、だんだんVあたりから、つまらなくなってきました。(ファンの人ゴメンなさい)でも、すごく好きでした。読んだあと、頭がよくなった気がするんですよね。(たとえ気だけでも)

宮部みゆき、真保さんも好きです。
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Aベストアンサー

綾辻さんの「十角館」に続く館シリーズは、島田さんの「斜め屋敷の殺人」に影響を受けた部分が大きいようです。(二人の対談でそのようなことを言っていました。)
どのへんが、というのはネタバレになるので言いませんが。確実に「斜め屋敷~」のほうが面白いですよ。

登場人物の個性を気に入ったのでしたら、「御手洗潔の挨拶」「御手洗潔のダンス」は楽しめると思います。
短編集なのですが、御手洗さんと石岡くんの(風変わりな(笑))日常生活がよく描かれています。
もちろんミステリーとしても秀逸です!

他の方もおすすめしている「異邦の騎士」はぜひ読んで欲しいですね。
あと「暗闇坂の人喰いの木」。その後主要人物となる、松崎レオナ嬢の初登場となるこの作品もはずせません。
できれば、発売順に読んでいただくのが一番楽しめると思います。


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