
映画版『ベルサイユのばら』を今日、見て来ました。
私は10歳の時にこの作品に出会い、全巻持っていまして、何回も読み直していますが、今日映画を見て、当時から感じていた違和感がよりハッキリしました。
「オスカル様とマリー・アントワネットの友情がかかれていない(薄い)!」
オスカル様がマリー・アントワネットと信頼関係を深める→「あなたの度を過ぎた贅沢も大きな原因となって、そのしわ寄せでパリの一般の人達はパン一つ買えない、小さな男の子が靴一足履けない、極めて命に関わるレベルで貧困に陥っている。私は1人の親友として、あなたの優しい所をリスペクトしている。だから分かってくれるよね?度を過ぎた贅沢こそ、やめてあげて。」とまずはやるべきでしょう。マリー・アントワネットはパリの一般人の人達の現状を知らない訳ですし、お金が無尽蔵にある、と本気で思っているのですから。
そこは信頼関係を作って、教えてあげないとね。
その手順を踏まずにマリーを見限るオスカル様って一体?
謎です。仮にフランス革命(バスティーユ城を指揮官として陥落させる)に繋げる為にそういう構想にした、とは言っても、辻褄が合いません。
オスカル様は何故そうしなかったのでしょうか?
推測でも構いませんので、ご意見をお聞かせいただけると幸いです。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
旧制度(アンシャン・レジーム)の下では税負担の不均衡や財政赤字が深刻だったんですよ。
マリーアントワネットが贅沢をやめたくらいでどうなるものでもない。
オスカルは言う立場ではないし、言っても無駄。
・・・王族なんだから末路は同じ。
貧しい国民からばかり税金を取って、貴族から取らないのはおかしいとオスカルは言っていました。
革命はその根本的な解決を目指したもの。
まあ、マリーアントワネットの贅沢は貧しい市民からみれば許せないものだったでしょう。
そこを目の当たりにして、とうとう市民たちがキレちゃってバスティーユへというのはあるでしょうけれどね。
No.2
- 回答日時:
映画版は見ていません。
映画はアニメ全40話を2時間に圧縮しているため、設定の改変や、人間ドラマで端折られた部分があるため、新規の方には理解が追い付けない部分も多々あるそうですね。鑑賞した人から聞いた限りだと。そこを踏まえたつもりでいても、未見であるために行き違いもあるかとは存じますが…。
まず質問者さんに、原作の漫画に対する誤解が多々あるように感じました。
ご質問を読んで、
「原作のどこに、オスカルとマリー・アントワネットとの間に友情が描かれていたのだろうか」
と思いました。
マリーアントワネットは「ベルサイユのバラ」のもう一人の主人公でもあり、第1話からオスカルとの絡みが描かれます。
彼女らの間にのちに信頼関係が築かれたのは確かです。
ですが、マリーアントワネットがオスカルに対して持っている感情は「信用できる近衛連隊長という護衛に対する信頼」であって、友情ではありません。信頼がおける家臣であり、美しい麗人だから「大好き」なのであって、友人とはいいがたい。
オスカルの側も最初はマリーアントワネットの振る舞いに懸念を覚えるなど、特に感情移入はしていません。
映画版ではおそらくそこをすっ飛ばしていきなり信頼関係から始まっているのではないかと思いますが、それでもおそらく、立派な王妃になりあそばす姿をみとどけたい、私の使命はあの方を全力でお守りすること、あたりじゃないですか?マリーアントワネットが未来の王妃であることを意識しており、向ける感情は家臣の域を超えていません。
お互いに「家の責務としてお守りすること→真の女王として忠誠を誓う」「信のおける家臣なので寵愛する」以上の感情を持っていなかったことは漫画でも描かれています。彼女らは、親しみを持っているがゆえの気の置けなさは描かれていても、友人としては描かれていません。
そしてマリーアントワネットが友人とみなしていたのは別のキャラクターたちです。プチトリアノンに引きこもる間に招いていた少数の貴族女性などです。
(もっといえば、王妃であるマリーアントワネットには本当に「友人」と呼べる存在はいないように描かれていたとも思います。)
ですから、オスカルが家臣としての領域を踏み越えて「一人の親友として」などとマリーアントワネットに進言するはずがないのです。
仮に、20年来の信頼関係が友誼といえるほどであったとしてもです。
なぜオスカルに「平民たちの暮らしがいかに過酷で厳しいものか、そしてそれは王侯貴族たちの無慈悲ゆえの失政が原因であるから改めなければならない」等が言えたでしょうか?
彼女はそんなことは言えません。
だってオスカルだって、マリーアントワネット同様に平民の暮らしを知らないのですから!
ロザリーの実家で薄いスープを出されて驚愕していたじゃないですか。
オスカルは代々将軍職を務める名門伯爵家の生まれという、本人も高位貴族です。伯爵は王に近い重臣に与えられる爵位で、オスカルは生まれた時から大勢の召使に傅かれて何不自由なく育ちました。職場は王宮。
革命直前まで平民の暮らしについては何も知りません。
アランにも、(意訳すれば)平民は一定以上出世できない、お前が若くして准将にまでなれたのは4代以上続いた大貴族の出だからで、それを知らず手柄を立てれば出世できると信じているとはおめでたいと嘲笑されてショックを受けていたシーンがありましたよね。オスカルは世間知らずのお嬢様でもあるのです。
だから、革命を回避できるほど前の時点で王妃に平民の窮状について何か言えるはずがありません。
質問者さんはフランスの当時の情勢についても無理解があるようです。
フランスの財政状態が苦しかったのはマリーアントワネットの浪費が原因ではありません。当時のマリーアントワネットが費やす金額は、国の税収の約0.6%であったといわれています。0.6%をゼロにしても財政難は変わりません。
当時の民衆たちの間にも、マリーアントワネットの浪費こそが民衆を苦しめる原因かのように噂されていたようですが、これは情報不足による無知、ありがちなゼノフォビアが原因です。
質問者さんもご質問で「あなたの贅沢”も”」とお書きですから、ある程度は理解されているものと思います。ですが、民衆の生活が苦しい「大きな原因」ではありません。
だから、原因ではないマリーアントワネットにオスカルが職務を踏み越えて、作者も描かなかった友情をもとに、見当はずれの進言をしたとしても、意味のないシーンにしかならないでしょう。
だから漫画でも映画版でもそんなシーンがなかったのです。
ごく率直に言えば、「オスカルならマリーアントワネットに対し親友として言えるはず」というのが質問者さんだけの解釈だからです。
最後の質問について。
オスカルの家は「王家をお守りする」ことを家の責務としています。漫画の序盤ではオスカル自身も自分の使命としても受け止め、王家の近衛連隊長を務めていました。
そのオスカルがなぜ革命に身を投じていくのか?
ですがここは「オスカルがマリーアントワネット個人を見捨てた」のとは違うと思います。
オスカルは平民の窮状を知り、国というものが何によって成り立っているかを考えたのではないでしょうか。自分が貴族として享受していた貴族の生活が、無数といえるほど大勢の平民たちを搾取した上にあることを、そして「国」とは、その大勢の人たちこそが主体だということを。
ほとんど王侯貴族の狭い世界しか知らなかったオスカルが、もっと広い視点を獲得していく過程は漫画では何回か描かれています。
貴族だけで固められた重職である近衛連隊長を捨てフランス衛兵隊に入隊するなど、オスカルが果敢にその平民たちに寄り添おうとしていくあたりです。
漫画では、四角の枠に「マリーアントワネットは知らなかった、時代の歯車を後戻りさせようとするものは滅びるしかないのだということを」と、直前のマリーアントワネットの決意をつきはなすようなナレーションが入る場面がありますよね。
「ベルサイユのバラ」は、フランス革命という国のありようが激変した時代の二人の主人公の生きざまを描いた漫画とも言えます。
片方は古い価値観にしがみつき、時代の変化を拒絶し滅びました。
もう片方は、自分のありよう、どう生きるべきかを模索し、変化を恐れず、自分が信じるもの人生を捧げたい道の本質をつかみ取ろうとしました。
後者がオスカルで、彼女は自身が使命としていた「フランス王家のため」が「フランスという国のため」であることを終盤に向けて自覚していきます。
だから彼女の最期の言葉は「フランスばんざい」なのです。祖国のためを思い、フランスにとって何が真に有益かを考えた結果、民主主義の目覚めを正しいと受け止め、祖国の未来が光り輝くものであることを願っていたからです。
オスカルの価値基準は王妃個人の安寧のみにあるのではありません。王妃が贅沢な暮らしをできれば、平民たちが苦しんでいても別に気にしないという価値観ではありません。
王妃とは政略結婚をし王子を生む義務を課せられている、それに対して「個人の自由な意思が許されない」ことに対し心を痛めていたように、その「個人の自由が踏みにじられた状態は良くない」という価値観は、王妃以外のフランス国民に対しても持っています。
オスカルはフランスという国全体のよりよい未来を願っていました。王妃は国民の大多数を占める平民の苦しみを知ろうとしなかった。だから袂を和語ったのです。
だからオスカルは将軍職を務める家に生まれ育ちながら、家の職務という枠を飛び出して、旧弊を改める革命に身を投じたのです。
王妃に意味のない進言をするのではなくて。
No.1
- 回答日時:
連載漫画で 毎回締め切りに追われて書きつづった作品です
作者も多くの連載を抱えているときに書いた28歳の時の作品です
歴史に忠実に描いた歴史漫画ではありません
フィクションの世界は何でもありです
オスカルは漫画の中の架空の人物です
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