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絶対値という概念がないと理解できないことというものはあるのでしょうか。必ずしも実用的な意味だけではなく絶対値という概念なしには構築不可能な理論体系にはどのようなものがあるのでしょうか。

gooドクター

A 回答 (4件)

三平方の定理がそうです。


二次元では、原点から点(x,y)までの距離rは
r = ±√(x^2 + y^2)
ではなく
r = |±√(x^2 + y^2)| = √(x^2 + y^2)

同様に、三次元では、原点から点(x,y,z)までの距離rは
r = √(x^2 + y^2 + z^2)


#2さんが回答されている複素数のことも重要です。
複素数zが z = x + iy で示されるとき、
z の絶対値は、|z| = √(x^2+y^2)
これは結局、上述した三平方の定理と同じで、
x方向をX軸、y方向をY軸としたときの、X-Y座標系(複素平面)での原点からの距離rになります。
(x,y)は極座標(r,θ)に変換できます。


では、8の立方根(3乗根)の例を挙げます。
意味不明に見えるでしょうが、とりあえず、以下、眺めてみてください。

8 = 8 + 0・i

絶対値rは、r = √(8^2+0^2) = 8
また、(説明は省きますが)iの係数がゼロで、しかもxが正の数(=8)なので、偏角θは
θ = 0+360n = 360n

絶対値r=8の3乗根は、8^(1/3) = 2
だから、求める3乗根の絶対値は2

偏角については、3乗根を求めるということは、θを3等分するということ。
θ/3 = 120n
0≦θ<360の範囲の解は、
0、120、240
つまり、8の3乗根は、極座標では
(r,θ)=(2,0)または(2,120)または(2,240)
と求まりました。
実際に図を描いてみると分かりますが、この3つの解は、
(x,y)=(2,0)または(-1,√3)または(-1,-√3)
という、正三角形の3つの頂点であり、また、半径2の円周上の3点でもあります。


絶対値を学校で初めて習ったばかりの中学生に、こんな話をしたことがあります。

私「1本の白い糸をぴんと張って、そのどこかにコンパスの針を立てて、コンパスをぐるっとまわすと、その糸に描く場所は何箇所?」
中学生「2箇所」
私「そう。だから、同じ絶対値の数は2つあるんだ!」
中学生(きょとん)
私「じゃあ今度は、糸じゃなくて白い紙にしてみよう。今度は何箇所?」
中学生「ん・・・・・沢山。」
私「沢山、というか、無限にあるよね?」
中学生「うん。」
私「実は、今、絶対値っていうのを習っている理由はそれなんだ。高校や大学の数学になると、白い紙のほうの絶対値が出てきて、それが色んなことに役立つんだ。」
中学生「へー」
さらにその後も私の講釈は続き・・・(笑)
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この回答へのお礼

大変興味深いというか深遠というか、大いに勉強意欲をかきたてられるご教示でした。絶対値というものが回転などとも関係がある概念なのかと思いました。中学に戻れてよかったと感謝いたします。

お礼日時:2007/07/04 05:44

他の回答者様も挙げられているように、実数や複素数における絶対値というのは、二点間の距離を測るという意味で非常に重要なものです。

実はこのことはユークリッド空間(直線Rや平面R^2や空間R^3をより一般化したn次元の空間)における絶対値にまで拡張されます。

さらに関数解析と呼ばれる分野の問題ですが、ベクトル空間にノルムと呼ばれる、ベクトルから非負の実数を対応させる写像を考えることがあります。このノルムの性質は、ユークリッド空間における絶対値の概念を抽象化したものであって、三角不等式、スカラー倍、非負性が成り立つ写像として特徴付けられます。ほとんどありとあらゆる局面で使われているといっても過言ではない関数解析ですが、極論すればこれはノルム空間の理論なので、ノルムが無ければまったくお話にならないわけです。またノルムがあれば、それを元に距離を測るということができます。もちろん二点間の距離などならば、直感的な理解もできるでしょうが、たとえば、ある図形たちからなるような集合の集まりを考えて、そこに適当なノルムを入れて、ふたつの集合がどれぐらい似ているか?などを考えることも出来ます。この手の話は、たとえば、ファイナンスへの応用などでも出てきます。

ちなみに普通、中学や高等学校で出てくる絶対値というのは、ユークリッド距離と整合するノルムであって、絶対値と同様の性質を持つような別のノルムを考えることも出来ます。このときは計量と呼ばれるものが変化して、たとえばx軸とy軸が直交しない、などということが起きたりします。要は、絶対値を考えることによって、初めて二点間の長さ、あるいは二直線のなす角などを考察することが出来るというわけで、そもそも(中学や高等学校では、初めから長さとか角度は定義されていると思っているけれども)抽象数学ではノルム(絶対値)があって、初めて計量(物を計ったりできる、つまり長さや角が定義)できる、というように理解するのです。
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この回答へのお礼

中古の中学生の脳ですのでかなり以上に難解ですが、初心者にはわかったことにして進められている話が実はそう簡単にはわからないことであることがおぼろげながら理解できました。ノルムという言葉も聞いたことはありますが、改めて勉強させていただきます。ご懇切なご教示をありがとうございました。

お礼日時:2007/07/04 14:20

「理論体系」というほどではありませんが、複素数(特に虚数)を絶対値と偏角に分けて表現すると、実部と虚部で表現した場合よりも、色々おもしろい幾何的な性質が見えてきます。

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この回答へのお礼

ちょっと考えると絶対値というのは負数を忘れた逆戻りのように考えてしまいますがそうではないことがよく分かりました。勉強してみます。ありがとうございました。

お礼日時:2007/07/03 09:42

簡単なところでは、絶対値とは「2点間の距離」の概念なので、これがないと実数体などが構築できません。

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この回答へのお礼

距離の概念は日常生活で便利に使っていますが、実数体という数学にも欠かせないものなのですね。ありがとうございました。

お礼日時:2007/07/03 09:39

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