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大電流出力が可能なモータドライバICを探していて、見つけたことには見つけた(TA8429H)のですが、PWM波形を出力させてみると結構歪んでいました。
それで他の方法をと、ドライバ回路に関して検索をかけて下記のページを見つけました。

http://machidapc.maizuru-ct.ac.jp/machida/elec/m …
それで質問なのですが、上記URLのページの(a),(c)の回路でのPWM信号の入力端にある「CMOS POSITIVE」というのは何のために設けてあるのでしょうか?

単にコンパレータで基準電圧とPWMの入力電圧を比較して、パルスがONの時だけ出力してるってことでいいんですかね?
(でもそれならOFF時間の間は入力パルスが下がっているので、わざわざコンパレータを介してOFF時間の入力を取り除く必要はないと思うのですが。。。)

A 回答 (1件)

>CMOS POSITIVEというのは何のために設けてあるのでしょうか?


CMOS POSITIVE が論理反転しないバッファ(ノンインバーティングバッファ)の意味だというのはお分かりだと思いますが、これを入れている理由は以下の2つだと思います。

  ・入力信号の立上がり/立下りが緩やかな場合でも正確なPWM動作をさせるための波形整形
  ・FETのゲート容量を急速充電するための電流駆動能力のあるバッファ

一見すると、N-ch MOS FETのH7N0307 [1] のしきい値電圧が 1~2.5V とばらつきがあるので、0V入力でFETを確実にOFF、5V入力で確実にONさせるためにCMOS POSITIVEを入れているように見えますが、そもそもCMOSロジックICのしきい値電圧も0.9~3.15Vの範囲でばらつきますので、これを入れてもしきい値電圧のばらつきは何ら改善されません。しかし、FETと違って、CMOSロジックICの入力電圧-出力電圧特性は、しきい値電圧付近で急峻に変化しているので、入力信号の立上がり/立下りが緩やかな場合でも、FETの入力は矩形波になります。

もう1つの目的は、H7N0307の入力ゲート容量が2500pFと大きいために、ゲート電圧を急速に増減させるための大電流バッファの役目だと思います。パルスの立上り/立下り時には、FETのゲートが47Ωを通じて充/放電されますが、そのときの最大電流は 5V/47 = 0.106A = 106mA も流れてしまい、標準的なCMOSロジックICでは駆動できません(出力電流は最悪 4mA )。そのため、バッファを並列接続するか、出力電流の大きなものを使うという意味で CMOS POSITIVE を入れているのではないでしょうか。

1つ注意があります。CMOS POSITIVE がノンインバーティングバッファだからといっても 74HC07は使わないでください。これはオープンドレイン型 [2] なのでプルアップ抵抗をつけないとバッファになりませんし、プルアップ抵抗を介して充電されるので急速充電できません(プルアップ抵抗を小さくするとLを出力したときに大電流が流れるので小さくできない)。一般的なインバータの 74HC04 [3] を以下のように接続して、電流駆動能力のあるバッファとして使うのが良いでしょう。この場合、電源とGND端子 に大電流が流れるので、通常のパスコン以外に容量の大きなコンデンサを入れたほうが良いと思います。

      74HC04(6回路入り)
           ┌┤>┐
           ├┤>┤
 入力 ─┤>─┼┤>┼─ 出力
           ├┤>┤
           └┤>┘

[1] H7N0307データシート(1ぺージ目の「ゲート・ソース遮断電圧」) http://akizukidenshi.com/pdf/j2081541_h7n0307ab. …
[2] 74HC07データシート(2ページのシステム図) http://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/ …
[3] 74HC04データシートhttp://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/ …
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この回答へのお礼

返信遅くなって申し訳ありません。
丁寧な回答で大変役に立ちました。
ありがとうございました。

お礼日時:2007/11/24 18:11

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