芥川龍之介の「羅生門」の最後の一文についてです。
先日大学の講義でこの作品について論ずる機会があって、
そこで、最後の一文について取り上げて論じたのですが、
その時、「最後の一文は2回書き換えられている」というように発表したら、
担当教諭に「最後の一文は3回書き換えられているからもう一回調べてこい」
といわれました。
が、どれほど調べても、帝国文学の初出と、短編集のものと、現在のものの、
3つしか出てきません。(=書き換えは2回)
4つ目の一文は、どこに発表されたものか、ご存知の方がいらっしゃいましたら、
ご回答よろしくお願いします。
No.1
- 回答日時:
ここに情報がありました。
4回目で元に戻ったので、気づきにくかったのかもしれませんね。
http://kinkun.blog87.fc2.com/blog-entry-231.html
以下抜粋
この一文は、最初に発表されたとき(「帝国文学」、大正4年11月)には、
「下人は、既に、雨を冒して、京都の町へ強盗を働きに急ぎつゝあつた。」となっていました。
その後、単行本『羅生門』に収録されたとき(大正6年5月、阿蘭陀書房)に、
「下人は、既に、雨を冒して、京都の町へ強盗を働きに急いでゐた。」と改変され、
さらに、作品集『新興文芸叢書第八編 鼻』に収録されたとき(大正7年7月、春陽堂)に、
「下人の行方は、誰も知らない。」という現在の形に再度改変しされます。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
おはようございます。
以下は外野からの気楽な意見ですので、その辺はご了承ください。他人事だと思って勝手なことを言うな、というお気持ちも起きるかもしれませんがご容赦を。その指摘は、言葉をどう捉えるか、という点に関わっているような気がします。「どれほど調べても」と言うからには、その後大正年間に出た新潮社版、及び昭和に入ってからのその文庫版については「実物を」調査済みであろうと推測します。
また或いはこちらなどの書籍の記述も参照済みでしょう。
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0234350/top.html
それでも「無い」のであるなら、見方を変える必要があります。
先生は、「活字版において」三回の書き換えとは言っていませんよね?とすると原稿の段階の話ではないのでしょうか。そちらは確認しましたか。
原稿の所在を確認するのに少し手間取りました。国文研は古いものが専門なので無いだろうと思いつつ検索→×。近代文学館→遺族による資料の寄贈が多数あるが、これは所蔵せず。ここで面倒なので発想を変えて、ずばりと“羅生門草稿の所在”をgoogleで検索。いや、実はこれが一番速かったでした。
http://kikoubon.com/kako21.html
> 羅生門(ノート、草稿):山梨県立文学館
山梨県立文学館は芥川関連の資料集を2冊刊行しています。内1冊は
芥川龍之介資料集 : 羅生門 : 普及版
芥川龍之介〔筆〕
となっています。
http://opac.ndl.go.jp/recordid/000003008821/jpn
わざわざ〔筆〕とあるところを見ると、影印版(写真版)である可能性が高いでしょう。とにかくこれを確認するのが第一ではないかと想います。
そこまで調べて駄目なら、先生に教えを請うても良いのではないでしょうか。
先の回答の方が挙げているブログの文章は何度読んでも改変は2回としか読めません。「以前と同一のものに戻した」のも含めて3度の改変があったことをどこに記してあるのでしょうか(もちろんそのように単純に元通りにした可能性があることは否定しません)。
それから私が大正7年の春陽堂版をこのブログで初めて知ったように、これ以外の版本も存在するかもしれません。
国立図書館で原文や草稿などの確認をしました。
が、やはり草稿段階での改訂は作者の中で「改変」であっても、
作品としては改変ではないように思い指導教諭にその通り伝えました。
ちなみにですが、指導教諭にその説明をしたところ、
「あれ?3回なんて言ったっけ?3パターンあるって言ったんだけど」
と言われました・・・。
つまり改編は2回ということですね。。。
No.3
- 回答日時:
#1です。
すみません、これ勘違いでした。
>4回目で元に戻ったので
そうすると、あと一つは、発表前の下書きかもしれません。
下人は、下書きメモの段階では、
交野平六(交野五郎)→1人の男(1人の侍)→1人の下人
と、変化していったそうです。
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