No.7ベストアンサー
- 回答日時:
お礼、ありがとうございます。
#6他です。個人は先に申し上げたようなのですが、集団ですとかなり明確に分析することができます。個人について調べると、一人だけでも複雑で、しかも個々人を比較しても、なかなか見えてきません。
多人数対象で、尺度を設けることが可能だと、傾向が顕著になって見えやすくなることが多くあります。
>私が集団で幽霊を見たときに、一瞬だけ見えた人がいました。その後の動きは見えなかったらしく、その幽霊がどこへいったかは僕の経験と共有できませんでした。
これは、そうした現象を多人数が認識する、その初期での現象として、しばしば観察されます。
人間集団の傾向として、一人が何らかの行動を取ると、周囲も真似る傾向が強く見られます。これは認知でも見られ、むしろ一人の認知を出来るだけ共有する傾向があるために、結果としての行動が真似られるようです。
一人が見たと言ったら、それを聞いたかなりの人数が見たと思うわけです。実際には、追随したほとんど人は、実際には何も見ても聞こえてもいません(一人目がサクラで嘘を言うといった実験があったりする)。
このとき、最初の一人が発した情報に不確定要素があるため(言葉や身振り手振りでは、視覚・聴覚情報は僅かしか表現できない等)、追随した各々は似ているが違ったイメージを持つことになります。
そうしたことが繰り返されると、だんだんと一つのイメージに近づいて行きます。また、多くの他人が見た・聞いたというものが見えない・聞こえないというのは不安もあります。
妖精伝説の多いアイルランドでは、非常に多数が同じ妖精を何度も見る経験を持っています。非常に具体的で、確信性の高い経験です。ときには、たとえば必要な土木工事が差し止めになります。「そこに住んでいる妖精がいる」と、その地域の人々多数が真剣に訴えるからですね。
それくらい、そこの人々には具体性、迫真性があるわけですが、これは同じ神話を幼少時から共有する歴史が長いために、明確でブレの少ないイメージが共有されたと考えるべき状況のようです。
誤認が多くの人に共有されるプロセスとしては、そうしたものもあります(他にもいろいろありますが割愛)。
P.S.
念のため繰り返しますが、そうしたことがあるからといって、幽霊などの未確認のものが実在しないという結論は決して導けません。誤認について注意をする必要を示唆するに留まります。
再度のご説明ありがとうござます。
確かに、最初に気付いたのは私の方で、「OOの視線を追ったら女の人がこっちを見てた」と言っていました。ただ、見えた人の特徴がすべて一致していたので、「何かがいる」というイメージを超えているように思えます。
追記での説明ありがとうございます。科学の明証性は、知覚にあるので、知覚化できない現象を理解するのは大変だと思いますが、将来的には何らかの形で捉えられるようになることを期待しています。
No.6
- 回答日時:
お礼、ありがとうございます。
#2です。>「幽霊との出会い」という経験では、視覚や聴覚等のすべての五感が同時に一致する場合、それは実在するものと同義であると言えるでしょう。
仰る通りです。もし幽霊が実在して、それに会ったとしたら、それは不思議でも何でもないですから、誤認が起るケースについて少々だけ」。
大きな要因として考えておくべきなのは二つほどあるかと思います。
リアルタイムの経験としては、五感はそのままを脳に伝えているのではなく、かなり高度な情報処理を行った結果を認識しているということですね。
時間を置いた場合の要因としては、記憶の維持の正確性があります。
まずリアルタイムの五感ですが、主に視覚と聴覚の部分的な検証からは、物体をあるがままには見て認識してはおらず、空気の振動をそのままに聞いているのではないということがあります。
極端には、無から実体を感知することもあり得ます。これは、薬物の影響などではしばしば見られますが、健康な状態でも意識レベルの低下では起こり得ます。
さらに最近、視覚面で分かってきたことですが、意識されているものは、かなりそのままに認識しているようでも、脳内のイメージを再現してみると、かなりというより実体とかけ離れたイメージとなっているようです。それを意識で補正して、本来の形に近づけているようなんですね。
このことは、別方面の研究と一致する部分があります。字の上手い下手がありますが、それは手先の器用さはほとんど無関係で、脳内に記憶された書体が問題となっているようです。綺麗な書体のお手本を見ながら字を書いても、下手な字になってしまうのは、脳内のイメージ通りに書いてしまうことが、なかなか字が上達しない原因となっているようです。
また、意識内だけの場合、あり得ないものをしっかりと実在感を持って感じることができることも、主に視覚関係から分かってきています(視覚と言うよりイメージ感覚ですが)。
たとえば、睡眠中の人の耳元でに「まん丸で三角」と繰り返しささやいてから、眠っていた人を起こすと、かなりの確率で「丸くて三角なものを、確かに見た。そういうものがあり得ると分かった」と言いだします。そこで、紙と鉛筆を渡して、その不思議な図形を描くように頼むと、描けません。それでも、「描けないけど確かにある」と主張します(実験はこの辺りで種明かしをして、後に害を残さないよう、奇妙な誤解を解く)。
現実と、脳内にある五感のイメージ情報と、意識される情報とは、そうした差がありそうです。このことが、認知と現実との差があるのか、ないのかについて、調べることを難しくしています。
これに加えて記憶の問題があります。こちらは短く申し上げますが、本人は一貫して変わらない記憶を保持していると確信していても、時間が経つほどに変化することが少なくないことが判明しています。
何かの経験から時間が経っていると、本人には一貫して確かなことだと思えても、事実とはかけ離れることも多いわけです。本人の証言が変化していて、しかし本人は記憶違いや変化はないと強く信じている以上、そうしたことがあり得ると認めざるを得ないようです。
この記憶の問題も、認知に関しての問題を難しくしています。これは、幽霊を見たかどうか、あるいは裁判での証言などだけでなく、カウンセリングや精神分析では重大な問題となっています。
カウンセラーや施術者が意図せずに誘導して、偽の記憶を作ってしまうことがしばしば起こるからです。その結果、実際には無かったことを経験したかのような生々しい偽の記憶で問題を大きくしてしまうことがあります。
詳細な御説明ありがとうございます。
lazydog1 様のご説明は、私は「~を見た」という体験がどのように構成されているかという「経験構造」のことだと思います。経験構造は、知覚だけでなく、記憶やイメージといった意識作用の働きが関与していることを検証した事例はとても興味深く拝読いたしました。さらに、裁判証言やカウンセリングの分野への影響を提示し、私たちの経験の真偽が科学的に扱われていることがわかり、大変勉強になりました。
私見としては、個人の経験構造の次には、他者と共有される体験構造の構成が問題になってくるのではないかと思いました。
個人の記憶と事実が食い違うことはそれほど珍しいとは思いませんが、同じ体験をした人が何人かいる、というのは、偶然や誤りで説明することは難しいと思います。
例えば、私が集団で幽霊を見たときに、一瞬だけ見えた人がいました。その後の動きは見えなかったらしく、その幽霊がどこへいったかは僕の経験と共有できませんでした。
No.5
- 回答日時:
脳の働きが大きな要因でしょう。
明るい所から暗い所へいきなり入った時に、真っ暗ではなく残光現象でもやっとしたものが眼に映った経験があると思いますが、その様な事象を脳が勝手に記憶や知識の中にある物の中から合致する物を探したり、合致する物がなければ近い物や似たものを当て嵌めてしてしまう事で、それが幽霊と言う認識となる事も有り、一度それを脳が学習する事で似たような事案に対して幽霊にしてしまう。
その脳の働きが個々によって違いますので、幽霊が見える人と見えない人となるのでしょう。
それは幻覚とは違って脳の正常な働きの範囲内での事ですからね。
『幽霊』と言うものが脳の中の知識として入って居る事で、直ぐに脳が誤認してしまうのしょう。
脳科学に詳しい人なら、もっと判りやすく説明出来るのでしょうが、私はここまでです。(笑)
御回答ありがとうございます。
いわゆる「ゲシュタルト」ですね。しかし、この現象と幽霊を見るという現象を区別することができます。ゲシュタルトでは、知覚データの不確定な形状を有意味にする働きですが、幽霊の知覚はこれよりも高次の意味形成が行われます(例えば、瞳が動いて睨まれる等)。つまり、通常の知覚に近いと言えます。
No.4
- 回答日時:
心理状態が大きく影響すると言われています、人間の心理はあれとか、これとかパターンに当てはめる事が出来ませんし、光の加減とか、例えば近赤外線が見えるかどうかなど、個人差がありますし、近紫外線に対しても個人差があります、つまりその波長で影響する物なら、個人差で目る人と見えない人が出てもおかしくないです。
例えば音ですね、コンビニなどがたまり場にならないように、20KHz近くの高周波音を深夜流すと、20歳位の人間にはうるさく聞こえるが30歳くらいになるとほとんど聞こえない、全く聞こえないなどの老化による差などが耳にでますが、目でも老眼同様に、光の波長に対しての感度が違ってもおかしくないですし、また疲労状態で感度が落ちるなんて十分あり得ます。
そう考えれば、人による違いがあるのがあたりまえと考えるべきではないでしょうか?
御回答ありがとうございます。
いわゆるJ・ギブソンの「アフォーダンス」ですね。同じものを見ていても、視点が少しずれるだけでも異なったものに見える、という個別性の問題は、アフォーダンスを先取りしていたメルロ=ポンティの『知覚の現象学』で詳細に描かれています。ポンティは、ここで言う「心理状態の違い」について深く追求していませんが、知覚の個別性が、幽霊がいる、いないという実存に関わる問題の違いとして現れることはないと考えています。
つまり、ポンティにならば幽霊の目撃は、幻覚か、本当に幽霊がいて知覚されていても意識化させないリミッターがついているか、のどちらかと答えるでしょう。
No.3
- 回答日時:
前に海外のドキュメンタリーで霊能者を集め
いかにも幽霊が出そうな廃墟だが地元の人に調査・確認して
幽霊が出るようなことが出ない場所へ霊能者を連れて行き
地元民を装ったサクラが「ここは昔○○という名家があり
そこの○○が無理心中を図り」とかって適当にいわくつきの話をしたら
次々に霊能者たちが気分を悪くしてそこらにその霊がいると語り出したそうです
これでわかるのは人間そこに何かあるかもしれないと言われると
催眠術や暗示のような作用で思いこみにも似た効果があるということです
もちろん全部が全部ウソでは無いでしょうけどかなり怪しげな人もいるでしょうね
御回答ありがとうございます。
うまい検証方法だと思いますが、「幽霊なんてどこにでも居るよ」と言われれば、なかなか難しいことと思います。私の経験ですが、いろんなとこに結構います。しかし、見える人でも追い出すことのできる人には姿を現しません。怖いんだと思います。
また、能力がある人でも自由に操作できない人もいますし、お金儲けに使用している人もいます。中途半端な人でも怪しげな部類に入ると思いますが、やっぱり普通の人とは違う力を持っているようです。
No.2
- 回答日時:
幽霊が実在するかどうかは不問としておきます(それについては、私は不在論者でも実在論者でもないですが、話としてややこしいので)。
大きな要素としては、パターン認識の傾向の差です(能力差まえ言いだすときりがないので一応、置いておく)。たとえば、日本流の顔文字での笑顔は、(^^)などを使いますが、英語ですと:-)などを使います。
日本流の笑顔顔文字は縦であり目が笑って口は必ずしも必要なく、英語流の顔文字は横倒しで目ではなく口で笑っています。どちらかだけしか見ておらず、あるいは慣れていないと、顔文字を顔として読み取れないことがあります。
こうしたことは、顔文字に限らず、目で見るものはどんなものでも起ります。古くから意図的に利用しているのは、たとえば騙し絵などと呼ばれるジャンルですね。見方によって2種類に見て取れたり、一見しては分からないけど多数の動物が描かれているなどがあります。
自然環境では、周囲に溶け込むような色や形の動物がいたりします。そうした動物を見つけるのが得意な人もいれば、どうしても見つけられない人もいます。
幽霊についても、同様だと思われます。見える人もいるし、見えない人もいますし、同じ人でも経験次第で変化していきます。
また、そうしたことは視覚だけでなく聴覚でも起ります。
御回答ありがとうございます。
認知心理学の知見からの御意見かと思います。確かに、人の顔を認識するパターンは、実際の顔からデフォルメしているではなく、もともと、顔の特徴を形状として認識する形式を持っていることを、Goren(1975)が提唱しました。
このような主張は、「見ること」に関しては、説得力を持ちますが、「幽霊との出会い」という経験では、視覚や聴覚等のすべての五感が同時に一致する場合、それは実在するものと同義であると言えるでしょう。
見ただけでしたら、このような認知論で説明することはできると思います。
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