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装飾音符について、Wikipediaによると、「装飾を示す小音符を装飾音符という。小音符の音価は、ないものとして扱われる。」とありますが、音価がないということは、音符のサイズは、個人の感覚の目安でよいのでしょうか?

例えば、私の場合は、ショパンの幻想即興曲op.66の49小節や57小節のような音符で弾き方にどう弾こうか迷っていました。今のところ、自分の弾きやすい楽なリズムになっているような気がして、なんだか、違和感があったので、質問してみました。

(写真はショパンの幻想即興曲op.66の57小節の装飾音符)

「装飾音符についての弾き方」の質問画像

質問者からの補足コメント

  • あ、すいません。何で弾いているのかを記載するのを忘れていました。ピアノでの演奏です。

      補足日時:2016/07/10 09:57

A 回答 (1件)

迷われて当然です。

ここは記譜法が統一されておらず、ショパンがどのような意図で書き分けたかが問題となります。画像に出ている小節は装飾音符ではなく三十二分音符です。装飾音符の場合は、音符の玉が通常より小さくなります。そして、装飾音符の音価は小節の拍に含めないので、その前の音符が二分音符になっています。画像の個所は通常の三十二分音符なので、その前の音符は付点四分音符になっています。この4つの音符の音価は三十二分音符なので、そのまま受け取れば二拍目半のタイミングで弾き始めることになります。ところが、これと同じような音型がほかの場所では装飾音として記譜されています。比較画像を添付します。

Wikipediaの解説はあまりに短すぎて参考になりません。装飾音符の長さは、曲が書かれた時代によっても違います。古い時代の楽譜では、装飾音符で書かれていても、一定の音価を前提として書かれている場合もあります。小さな八分音符の装飾音が書かれていても、八分音符そのままの音価であったり、四分音符の音価になったりすることさえあります。
ショパンに時代には、基本的に装飾音符は「なるべく短く、早く」という原則がありますが、これも曲のテンポや、装飾音が曲の中でどういう役割をしているかによって全く違ってきます。早いテンポの曲なら、それに相応して装飾音符の音価も短くなりますが、テンポが遅いと少しゆったりしてきます。

幻想即興曲のこの箇所では、これらの装飾音、ないし三十二分音符は単なる飾りではなく旋律の一部なので、早く弾くのは曲調に合いません。そのため、装飾音符で書かれている個所でもあまり早く弾かず、三十二分音符で書かれているのと同じようにゆったり歌わせて弾くピアニストがほとんどです。多くのピアニストは両者を区別していないので、あまりこだわらなくてもよいというのが一般的な解釈だと思います。しかし作曲上の観点から見ると、画像に出ている三十二分音符の個所は、装飾音符で記譜されているところよりゆったりした速さになることには必然性があるので、ショパンが意図的に書き分けた可能性は十分あると思います。どう解釈するかはピアニストによって解釈が違うと思いますが、明確に弾き分けている例はあまり聞いたことがありません。

なお、三十二分音符として弾く場合も、左手が三連符を弾いているため縦のタイミングは合いません。ですので、それほど数学的に正確な音価である必要はなく、十分時間をかけて、ゆったり歌うように弾けばそれでよいと思います。四つの音符に半拍以上の時間をかけるピアニストもたくさんいます。ですので、添付画像右側の赤の点線が弾き始めの大体のタイミングですが、もう少し前から弾き始めてもかまいません。装飾音で記譜されている場合も、あまり大きな違いはないのが通常の演奏解釈です。
いろいろなピアニストの演奏を聞き比べて参考にして下さい。



https://www.youtube.com/watch?v=GISW40umi1I

https://www.youtube.com/watch?v=QWo25DQSgn4

https://www.youtube.com/watch?v=B-HosIOod_A
「装飾音符についての弾き方」の回答画像1
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この回答へのお礼

こんなにも丁寧に返信いただいて感謝します。ありがとうございます。これまでずっと装飾音だと思っていましたので、間違いに気付けてよかったです。となると、ショパンは、なぜここだけ三十二分音符にしたんだろうという不思議さもあります。YouTubeで見ると、演奏者さんによってはかなり違ってくるのも面白いところです。実際のショパンが生きていたら、どんな感じで弾くのかが興味深いです。

お礼日時:2016/07/16 22:36

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