■男女別に見る「冷めやすい人」の特徴
付き合うまでは熱心なのに、交際をスタートさせると不思議と恋愛感情がなくなってしまう。これはどういった恋愛メカニズムなのか。
「まず感じたことは『それ、もともと冷めているだけじゃないですか?』ということです。付き合いはじめたから冷めるのではなく、もともと恋愛をしようというつもりがないのではないでしょうか。特に男性は、30歳を超えると恋愛を卒業し、趣味や仕事に打ち込むという傾向があります。そもそも、恋愛を求めていないということです。相手が必要だからと女性を口説きはするものの、目的を達成したらそっけなくなってしまうという分かりやすいパターンですね」(マーチンさん)
では寄せられた相談のように「冷めやすい」女性にはどのような特徴があるのだろう。
「『熱をあげていたけれど、付き合いはじめると冷める女性』というのは、恋愛相談や結婚相談所などでも見かける事例です。厳しい指摘になりますが、わがままといいますか、無意識な上から目線である人が多いです。付き合いはじめた途端、相手の不平不満ばかりを言うようになってしまうのです」(マーチンさん)
マーチンさんは、この3年だけでも10人はこういったケースを取り扱ったという。そのような特徴が女性側にあるのは否めないのかもしれない。
■前の恋愛を引きずるパターンも
さらに、マーチンさんが過去に見た事例では、以前の交際相手の存在によって「冷めやすい」タイプになった女性もいるという。
「ずっと心に別の男性がいる場合は、冷めやすい状態になることが多いです。僕の結婚紹介所で実際にあった事例で、とある女性がお見合いした男性と正式交際に至りました。正式交際は最大3カ月間という決まりがあるため、3カ月目の半ば頃に結婚の意志があるかを尋ねると『交際終了します』という回答が……。それまでは問題なく進んでいるという報告を受けていたので詳しく話を聞くと『実は紹介所に入る前から好きだった男性がいる』と聞かされました」(マーチンさん)
せっかく順調に進んでいた交際にも関わらず、その先へ進むことができない……。マーチンさんいわく、過去の相手の存在が大きいあまり、どうしても新しい相手と比べてしまうのだという。
「その方は『もう、その男性のことは諦めないといけない』と自分で分かっていたため、自ら出会いを探し、新しい男性と交際に発展しました。しかし、頭の中でずっと『好きな男性』と『新しい男性』を比べており、3カ月付き合ってから『やっぱりごめんなさい』となって、いきなり別れたのです」(マーチンさん)
昔の相手への気持ちを断ち切らないまま新しい交際に発展しても、しっかりとした恋愛感情が育ちにくいのだ。まずは、過去の気持ちを整理してから新しい相手に向き合うことが必要だ。
■恋愛感情を長続きさせるには
気持ちがすぐに冷めてしまうタイプとなると、結婚といった次のステップにも進みにくいだろう。では、その気持ちを長続きさせるためにはどうすればよいのだろう。
「僕が見てきた例では、すぐに冷める人は、相手のダメ出しばかりをしてしまうタイプが多い感じがします。こちらも厳しい意見になりますが、相手を責める前に、『自分はどうなのだろう?』と見つめ直すのが最良の策でしょう」(マーチンさん)
「なぜかすぐ相手への気持ちが冷める」という人は、相手に対して不満を抱いているのではないだろうか。相手のよくない点ばかりが目につくときは、「自分はできているのだろうか?」と、自分自身を見つめ直してみるとよいだろう。
●専門家プロフィール:恋愛相談マーチン
2000年開始のサイト「マーチン先生の恋愛教室」にて19年間、のべ1万人を超える相談実績を持つ恋愛相談のプロ。メルマガ「マーチン先生の恋愛教室」は発行歴19年、読者数約15000人。また東証一部上場企業である「トランスコスモス」の相談役に就任した経験もある。