さて肝心のプレゼント選びだが、遅れていることもあり何を贈るか迷う人がいるかもしれない。「教えて!goo」にも、「母に何をあげたらいいかわかりません」と投稿が寄せられていた。そこで今回は、ギフトコンシェルジュの真野知子さんに、ギフト選びのコツやおすすめのアイテムについて教えてもらった。
■ギフト選びのコツ
はじめに、「ギフトコンシェルジュ」という仕事についてうかがった。
「主に雑誌やウェブメディア、テレビ番組などの企画に、適したギフトを紹介したり、百貨店・商業施設でのギフトプロモーションやイベントのプロデュースを行っています。カタログの監修やメーカーの商品開発に携わることもあります。手土産からお中元、お歳暮、年中行事、ライフイベントなど、さまざまなシーンに合うギフトを提案するお仕事です」(真野さん)
ギフト選びは堅苦しく考えず、「贈ることを楽しんでほしい」と真野さんは言う。
「相手の生活になじみ、日常に彩りを添えられるものを贈るよう意識するとよいでしょう。普段のコミュニケーションからその人のライフスタイルや趣味、嗜好などを想像し、それらをヒントに選んでみてください。一人暮らしの人には賞味期限の長い食品、お子さんがいる家庭には子供も喜ぶものなど、セレクトする際に生活面を配慮するとよりよい贈りものができます」(真野さん)
迷った場合は老舗や専門店の定番商品ではなく、季節や店舗の限定品がおすすめとのこと。記念日を過ぎてしまったこともあり、定番ギフトより、相手の生活のことをより考えて選ぶとよいだろう。
■今年おすすめギフト
今年はどんなギフトがおすすめなのか。真野さんに提案してもらった。
「日頃の感謝の気持ちを形にしたいですが、予算が負担にならないことも大切ですね。ひと息つく時間のお供になるスイーツや飲み物、ヘルスケアグッズ、バスアロマなどは、どの世代にも喜ばれます。普段の装いにプラスできるオシャレなファッション雑貨は、『いつまでもきれいでいてほしい』という想いを伝えられます」(真野さん)
先にさりげなくコミュニケーションをとり、ヒントを得てからお母さんの日常を華やかにしてくれそうなアイテムを選ぶのもよいだろう。最近では、コロナ禍ならではのギフトも喜ばれるそうだ。
「名店のごちそうや、家族で食卓を囲めるお取り寄せグルメもおすすめです。昨今の必需品である除菌や消毒アイテム、おしゃれなマスク、マスクスプレー、ハンドケア商品などをセットにして贈るのもよいでしょう」(真野さん)
高級ホテルの食事券やスパのチケットなどに、お花を添えて贈ることも人気だとか。
「お花を受け取った喜びに加え、後日の体験も楽しめる素敵な組み合わせです。チケットだけではなくスイーツや美容アイテム、ワインなどを添えて……お花プラスアルファの贈りものは、二倍うれしい欲張りギフトとして支持されています」(真野さん)
選んだ理由などをメッセージカードに書いて添えると、さらに喜んでもらえるだろう。
「相手により気持ちを伝えられるので、このひと手間を惜しまないでほしいです。用意が難しい場合は、『いつもありがとう』といったメッセージ付きの“のし紙”をサービスしてくれるショップも増えています。ぜひ活用してください」(真野さん)
「多彩な商品の中から、相手への気持ちを託せる一品を選ぶ楽しさは贈る側の醍醐味」と真野さんは語る。その想いが「贈ってうれしい、貰ってうれしい」という幸せの連鎖を生むのだろう。今回教わったポイントを踏まえ、贈りものにはメッセージカードを添えて渡したい。
●専門家プロフィール:真野 知子(ギフトコンシェルジュ真野知子の“something special”)
ギフトコンシェルジュ。手土産などのデイリーギフトから、引出物などハレの日の贈り物まで、多彩な贈りものシーンに合わせたモノやコトを選定。女性誌での連載やテレビ、ラジオ番組への出演、選考委員、商品企画、プロデュース業など活動は多岐にわたる。著書「大切な日のためのギフトマニュアル」をマーブルブックスより出版。