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葬儀業界でFAXと現金払いがいまだにフル活用されている理由

葬儀業界でFAXと現金払いがいまだにフル活用されている理由葬儀業界の商慣習には謎が多い。その一つがFAXだ。例えば葬儀社が花屋に花を頼む場合、依頼はFAXだ。料理や返礼品などもFAXだ。葬儀場の予約もFAX、棺やドライアイスなどの必要な道具を注文する際もFAX。とにかく何から何までFAXでやり取りをする。勿論、全ての葬儀社がそうとは言わないが、それでもまだまだ現役でフル活用されている。

そしてもう一つの謎が葬儀費用の現金払いだ。巷ではキャッシュレス決済だなんだと話題になっているが、葬儀業界は見向きもしない。「教えて!goo」でも「葬儀代金の支払い方法」というタイトルでクレジットカードが使えるかどうかを問うている。

■インターネット普及前、FAXはあるトラブルの防止策だった


さて今回は、葬儀業界でFAXと現金払いがいまだにフル活用されている理由を、心に残る家族葬というサービスを運営している葬儀アドバイザーに話を聞いてきた。

「業者間で正確なやり取りをする場合、インターネット普及前ではFAXが有効でした。電話での受発注とは違いFAXは記録が残りますから『言った言わないトラブル』が起こりません。その慣習が残っているというのが大きいと思います」(葬儀アドバイザー)

葬儀という厳粛な場でミスは許されない。例えば供花ひとつとっても、その数に誤りがあっては一大事だ。つまりFAXはそのようなミスを防ぐために有効だったということだ。では、インターネット普及後の現在でもFAXが根強く残る理由はなんだろうか。

「葬儀費用の見積書は、お客様とお話をしながら紙でお作りします。現在、一部の葬儀社はタブレットなどを使用していますが、ほとんどの葬儀社は紙です。そして、その見積書から料理や花の注文数が決まります。つまりそれを電子データに変換する手間や、変換中にミスが起こる可能性があるというのがFAXが残っている理由だと思います。紙でしたらそのままFAXできますからね。あとは葬儀社にも高齢化が進んでいるので、新しい技術を覚えるというハードルがあるのだと思います」(葬儀アドバイザー)

個人的には、葬儀社にも高齢化が進んでいるという部分に、妙な説得力を感じた。

■葬儀費用は○○で支払われていたから、いまだに現金払い一択だった


次は葬儀費用のほとんどが現金払いである理由について尋ねてみた。

「幾つか理由がありますが、まず一つ目は葬儀費用は香典で充当というのが当たり前だったからです。なぜ香典かというとまとまったお金をすぐに準備できないということが一つ。あともう一つは、銀行口座は死後すぐに凍結されてしまっていたからです。今は預貯金払い戻し制度があるので、この点はもう心配無用ですが」(葬儀アドバイザー)

なるほど。高額な葬儀費用を、逝去後すぐに準備ができないため、香典に頼らざるを得なかったのだ。では支払方法が多様化している現在でもまだ現金払いが残る理由はなんだろうか。

「結論から申し上げると、支払方法を多様化しなくてもお客様と葬儀社の双方どちらにも不都合がなかったということが大きいと思います」(葬儀アドバイザー)

支払方法は多いほうが良いというのは、決まりきっている気がするが、どういうことだろうか。

「お客様は、先程の通り香典で払っていましたから、支払方法の多様化は不要でした。一方、葬儀社は仮にお客様がカードを希望したとしても『カードで払えないなら葬儀をしない』という選択肢をお客様が選べないことを知っています。なぜなら既に亡くなっており、すぐにでも葬儀をしなければならないからです。こうなるとお客様は現金を選ばざるをえません。つまりカード払いを用意していなくても、葬儀社は失注しないというのが、現金払いが残っている理由です」(葬儀アドバイザー)

■葬儀社選びで現金以外の選択肢があるかどうかは重要


香典で払えた時代の葬儀であれば問題はないだろうが、香典不要の家族葬が当たり前の現代で現金払いのみは時代遅れだ。また亡くなってから初めて葬儀社を探すというのも、終活ブームを考えれば少なくなっていくことは間違いないだろう。となればやはり支払方法の多様化は葬儀社にとってマストだ。

ということで、葬儀社選びに一つの基準を設けるならば、現金以外の支払方法があるかどうかは、消費者目線を持っているかどうかの目安といえるのかもしれない。

●専門家プロフィール:心に残る家族葬 葬儀アドバイザー
火葬料も含まれた追加費用のかからない格安な家族葬を税込み14万3000円から全国で執り行っている。24時間365日受け付けており、寺院の手配や葬儀後の各種手続きなどのアフタフォローにも対応。

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