
■玉ねぎの保存方法
ずばり玉ねぎの保存方法を教えて! よく軒下につるすのがいいとも聞くが、どうなのか?
「新聞紙などにくるみ、風通しのよいところでザルやカゴに入れ、保存しておくとよいでしょう。軒下につるす件ですが、直射日光の当たらない場所につるして保存すると、風通しがよくなるのでそういわれていますが、現実問題、一般家庭ではつるす場所があまりないかもしれません。つるして保管するなら、当協会が監修したカゴ状バッグの玉ねぎストッカーなど、便利グッズを探していただくと良いかもしれませんね。ただ、今の時期に出回っている新玉ねぎは、白い部分がほぼむきだしで水分も多いので、冷蔵庫で保存すべきでしょう」(日本野菜ソムリエ協会)
軒下につるすのは保管方法として間違っていないが、重要なのは風通し。必ずしもつるしておく必要がないことが明らかになった。
■玉ねぎを冷蔵庫で保存はNG?
玉ねぎを冷蔵庫で保存するのはよくないと思っている人も多いと思うが、実のところはどうなのだろう。
「玉ねぎは湿気と密封を嫌い、乾燥状態を好むので、常温保存ができます。よって、秋~春は冷蔵庫に入れなくてもよいですが、入れたからといって、急激な劣化が起こるというのは考えにくいですね。1カ月以上保管するなら常温、1~2週間くらいで使いきるなら、どちらでも問題ないです」(日本野菜ソムリエ協会)
ただし、これらは生理学的な裏付けがあるものではなく、あくまで日常的に家庭で消費する場合の経験値レベルの話。さらには冒頭で紹介したゴキブリのことを考えるなら、1~2週間で使い切る量を購入するようにし、保管も冷蔵庫でするのがよさそうである。
■玉ねぎはどれぐらい日持ちするのか?
玉ねぎは生産者側で一度乾燥させてから出荷しているため、新玉ねぎ以外は比較的保存がきくというが、正しい保管方法でどれぐらい日持ちするのだろう?
「黄玉ねぎは、環境がよいと1カ月以上日持ちします。しかし、産地で保存されてから随時出荷されているので、そもそも店頭のものがどのくらい経過しているのか分かりづらいです。中心部分が傷んだものが出荷され、混ざっていることもあるので要注意ですね。茶色いぺらぺらとした皮の部分(表皮)は、適度に湿度を保持し、外傷から守ってくれているので、むかずにそのまま保存してください」(日本野菜ソムリエ協会)
茶色い皮をむかず、常温保存で1カ月というのが目安らしい。最後に、アドバイスをもらった。
「どの野菜もそうですが、保存期間はなるべく最小限にとどめ、早く使いきって回転率を上げることをおすすめします。玉ねぎは何にでも使える便利な野菜なので、下処理をしてから保存をすると、野菜摂取率がアップしますよ」(日本野菜ソムリエ協会)
血液サラサラやダイエット効果があるとされる玉ねぎ。今回教えてもらった正しい保存方法を実践し、いつも新鮮で美味しい玉ねぎを味わいたい。
●専門家プロフィール:日本野菜ソムリエ協会 広報担当
野菜・果実の知識を身につけ、生産者と生活者の架け橋となり、その魅力や価値を社会に広めるスペシャリスト「野菜ソムリエ」を5万人以上輩出している一般社団法人。