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「神社」の社殿は日本古来のものなのか?宗教史研究家に聞いてみた!

「神社」の社殿は日本古来のものなのか?宗教史研究家に聞いてみた!全国各地に点在する神社。初詣や七五三、合格祈願など、訪れる機会は多く、我々日本人にとって非常に馴染みのあるものといえよう。

ところで、普段あまり意識したことはないかもしれないが、そもそも神社の社殿は日本古来のものなのだろうか。

「教えて!goo」にも「日本の『神社』は日本古来のものか、日本化されたものなのか、外国のものなのか?」という質問がよせられている。そこで今回も、日本宗教史研究家である渋谷申博さんに、神社の歴史などについて尋ねてみることにした。

■神社の社殿の歴史


まず、神社にある社殿はもともと何だったのか、その起源について話を伺った。

「社殿の起源については、諸説あります。かつての説では、古くは社殿がなく、聖地に神籬(ひもろぎ)のような仮設の依り代を置いて神祭をしたとされていました。しかし最近では、弥生時代の巨大神殿の存在が知られるようになり、社殿の起源をそこに求める説も出ているようです」(渋谷さん)

神社には多くのロマンがありそうだ。

「もっとも、山や滝、巨石を御神体とする神社は、これを社殿に入れるわけにはいかないので、露天祭祀(ろてんさいし:青空の下で神や祖先をまつること)が起源の神社も少なくありません。現在も大神神社(おおみわじんじゃ、奈良県)や金鑚神社(かなさなじんじゃ、埼玉県)などは、本殿を持たない神社として知られています」(渋谷さん)

本殿すら持たない神社が存在するとは……。御神体の形もさまざまあるようで、実に興味深い。

■神社の造り(配置)の意味


次に、本殿や宝物殿、鳥居、狛犬、手水舎(てみずや/ちょうずしゃ)といったものに、どんな意味があるのか聞いた。

「もともと神社においては祭祀が行なわれることが重要で、社殿の有無は二次的なことです。そのため、鳥居や聖地を結界する瑞垣さえあれば、神社としては成立可能といえます。また、社殿配置に決まりはなく、寺院のような四天王寺式伽藍配置(してんのうじしきがらんはいち)・飛鳥寺式伽藍配置といったものはありません。なお本殿は、南向きが多いのですが、北向きなどの場合もあります」(渋谷さん)

社殿がなくても神社が成立するというのは驚きだ。神社の主要な施設について改めて説明してもらった。

「神社の主要な施設としては、以下のようなものが挙げられます」(渋谷さん)


本殿:御神体を奉安する社殿。神社でもっとも重要な建物
拝殿:本殿を礼拝するための社殿
摂社(せっしゃ)・末社:境内にある小さな神社(本殿だけのことが多い)。摂社は本殿の御祭神にゆかりの神を祀る社で、末社より大きいことが多い
神楽殿(舞殿):神楽・芸能などを神に奉納するための社殿
手水舎:手と口を清める(禊の代用)ための施設
社務所:神社の事務などを行なう場所、神札・朱印などの授与所を兼ねることも
狛犬:正確には獅子・狛犬。境内を守る霊獣。稲荷社の狐は神使(しんし)といって神のお使い。天神社・天満宮の牛なども神使
宝物殿:神社の宝物を納める施設。参拝者に公開する博物館のこともある
鳥居:聖域との境界を示す象徴的な門。神社のシンボル。起源などは謎
神門:神社の門。二階建てのものは楼門という。脇間に随神(随身)像を置くものは随神門ともいう。すべての神社にあるわけではない

改めて見てみると、非常にたくさんの施設があることに驚かされる。また、鳥居の起源が不明というのも意外だった。

■「寺」の様式はやはり伝来?神社との違いは?


最後に「寺院」いわゆる「寺」についても聞いてみた。

「寺院は仏教とともに伝わったもので、言うまでもなく外来です。神社が神のための空間(施設)であるのに対し、寺院は修行し悟りを得る人間のための空間になります。寺院建築は柱を礎石の上に立て、丹(に)などの塗料を使い、瓦を屋根に載せるなど、同じ木造建築でも社殿建築とは大きな違いがあるのです。法隆寺が千年以上持ちこたえたのは、寺院建築であったことが理由になります。いっぽう、神社に式年遷宮(しきねんせんぐう)の制度があるのは、耐久年数が短いことも理由のひとつです。仏教は日本に建築・工芸などの最先端技術を伝えました。神社はこれに対抗するために、あえて古代の建築様式を保ったという説もあります」(渋谷さん)

寺院と神社はその目的もさることながら、建築様式も大きく異なっている。

今回は、我々にとって身近な「神社」が、日本古来のものだということが十分に理解できた。また、露天祭祀など、あまり知られていない特殊なスタイルの神社もあるようなので、これを機会に更に興味を持ってもらえれば幸いだ。

●専門家プロフィール:渋谷 申博(しぶや のぶひろ)
1960年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒。日本宗教史研究家。『歴史さんぽ 東京の神社・お寺めぐり』『神々だけに許された地 秘境神社めぐり』『一生に一度は参拝したい 全国の神社めぐり』『全国 天皇家ゆかりの神社・お寺めぐり』(以上、GB)、『カラー版 神社に秘められた日本書紀の謎』(宝島社)、『眠れなくなるほど面白い 図解仏教』(日本文芸社)ほか著書多数。よみうりカルチャーなどで神話をテーマとした講座も開講している。

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