
ちなみに遺骨の取り扱いはお墓に入れるだけが選択肢ではない。手元供養と呼ばれる方法もあり、これは近年非常に注目されている。「教えて!goo」でも「手元供養について教えてください」という質問が投稿されている。そこで今回は手元供養含めた供養のあり方について、全国で家族葬を行っているという心に残る家族葬の葬儀アドバイザーに話を聞いてきた。
■肌見放さず持ち歩く or 身近に置いておくのが手元供養
「手元供養は以前は自宅で保管することを意味していましたが、近年はそれに加えて遺骨を加工して、ジュエリーやアクセサリーにして、身につけることができる遺骨、手元においておける供養という意味も含まれるようになりました」(葬儀アドバイザー)
遺骨を加工なんて聞くと罰当たりな気がしなくもないが…。
「供養の本質は故人を思い偲ぶことだと言われています。肌身離さずもつことで更にその気持ちが増しますから、むしろ親しみをもって注目されています」(葬儀アドバイザー)
■遺骨がダイヤモンドや真珠、サファイヤ、ルビーになる?!
遺骨を加工することでどんなジュエリーになるのだろうか。
「ダイヤモンドや真珠、サファイヤ、ルビー、麗石などに加工が可能だと言われており、それを更に指輪、ピアス、ネックレスなどにして肌身離さず持って供養します」(葬儀アドバイザー)
お墓は高い。維持も管理も大変。となれば手元供養が有力な選択肢になるのはそう遠くないような気がしてきた。
■お墓や手元供養以外の選択肢は?
冒頭で遺骨を遺棄する人が増えていることについて触れたが、供養の選択肢が増えれば、この問題は良い方向に行く気がしてきた。
「遺骨を遺族で分ける分骨と呼ばれる供養もおすすめです。あとは遺骨を加工するのではなく、遺骨をペンダントに入れている方も増えています」(葬儀アドバイザー)
供養にも多様性が求められているのかもしれない。
「ちなみに骨噛みといって骨を食べて供養するという風習があります。勝新太郎さんや高倉健さん、平野レミさんも実際に行ったそうなんですが、火葬時の環境によっては六価クロムと呼ばれる発ガン性物質が付着するので注意が必要です。骨噛みをするなら六価クロムが付着していないかどうかを調べる、あるいは無害化する必要があると思います」(葬儀アドバイザー)
供養に多様性が求められているという前言を撤回するつもりはないが、骨噛みだけは自己責任で行って頂きたい。
専門家プロフィール:心に残る家族葬 葬儀アドバイザー
火葬料も含まれた追加費用のかからない格安な家族葬を税込み14万3000円から全国で執り行っている。24時間365日受け付けており、寺院の手配や葬儀後の各種手続きなどのアフタフォローにも対応。
記事提供:ライター o4o7/株式会社MeLMAX
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