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普段クラシックを聴かない人でも、得られる効能を知れば聴きたくなる!?

普段クラシックを聴かない人でも、得られる効能を知れば聴きたくなるかも!?音楽の中でもクラシックというと、なんとなく敷居が高そうなイメージがある。しかし実際には、普段からいろいろなところで耳にしていて、大衆的な側面も。そんなクラシックだが、最近はリラックス効果を目的に聴く人が増えているという。「クラシック音楽」という質問が「教えて!goo」にも寄せられていた。そこで今回、そんなクラシック音楽の持つ不思議な効果について、音や音楽に関するウェブサイト「音楽研究所」所長の勝田哲司さんに話を聞いてみた。


■「1/f ゆらぎ」による癒し効果


まずは、クラシックの癒し効果について教えてもらった。

「クラシックは癒し効果が高い音楽といわれていますが、その根拠としては、『1/f ゆらぎ』が考えられます。1/f ゆらぎとは、不規則性と規則性がほどよく調和する状態のことです。音楽は、規則的な音の並びでだけは退屈ですし、逆に不規則な音の並びばかりでも落ち着きません。音楽を聴くとき、予測可能な音と予測できない意外な音がほどよく交じり合うことで、心地よさが生まれるのです」(勝田さん)

「ゆらぎ」という言葉自体は聞いたことがあるが、癒しとはどう関係しているのだろう。

「1/fゆらぎ特性を持つ音楽を聴くと、アルファ波が出やすくなるそうです。ただし、科学的根拠はそれほど明確ではなく、ゆったりとした曲を聴けば、心を落ち着かせる効果があるかもしれないといった程度に捉えておくのがよいと思います」(勝田さん)

単調なだけではストレスを感じることもあるのだろう。ちなみに、1/fゆらぎ音楽として紹介されているものには、『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』などモーツァルトの楽曲が多くみられると勝田さんは教えてくれた。

■澄んだ和音によるリラックス効果


次は、クラシックのリラックス効果について聞いた。

「多くのポップスやクラシックで演奏される曲は、『平均律』という調律方法に基づいています。ただし、平均律を使用する場合には、「ドとソ」や「ドとミ」など、本来は協和性が高いはずの和音でも、わずかに音の濁りが生じます。いっぽう、この濁りがないものが『純正律』と呼ばれるものです。純正律では調ごとに異なる調律を行う必要があるため、オーケストラなどでの演奏には向きません。純正律は声楽、バイオリンやチェロといったフレットがない弦楽器の合奏などに適しています」(勝田さん)

平均律と純正律という2つの調律方法があり、より濁りがないものが純正律ということだ。

「純正律による音楽を『おだやか』と捉える人もいますし、『刺激が少ない』と捉える人もいます。うなりのない澄んだ和音が特徴で、澄んだ和音が心地よいという点を除いて、特に何か心理的な効果があるかどうかは明らかになっていません」(勝田さん)

純正律で演奏された曲は、CDやネットでも探せるそうだ。この調律が合うという人もいるかもしれない。

■超低音、超高音による脳の活性化!?


クラシックを聴くことで脳の活性化につながる可能性があるらしいのでさらに聞いた。

「クラシックで使用される楽器には、それぞれ演奏可能な音域があります。ピアノは音域が広く、ピッコロ、フルートやバイオリンなどは、音域が狭くても、高い周波数が出せる楽器です。グロッケンシュピールなど金属をたたく楽器も高い周波数を出します。いっぽう、太鼓やバスーン、チューバは低音を出します。これらの楽器を幅広く使用するクラシック音楽は、とても広い音域をカバーすることになるのです」(勝田さん)

さまざまな音域をカバーすると、どんな効果があるのだろう。

「オルゴールは、人には聞こえない高周波を発生しますが、振動として身体で感じることで癒し効果や脳を活性化させる効果があるといわれています。この説が本当であれば、高音域を含むクラシック曲にも、こうした効果が期待できるかもしれません。また、低周波も同様です。ただしCDなどでは、再生可能な周波数の限界が2万ヘルツあたりと決まっています。そのため、これを超える周波数の音を耳にするには、生の演奏を聴く必要があります」(勝田さん)

ラヴェルの『ボレロ』はオーケストラで使用されるほとんどの楽器が使われているとのこと。生のオーケストラの演奏を聴いたときの感動は、こうした効果が後押ししている部分もあるのかもしれない。

今回、クラシックを聴くことによる効果を紹介したが、どの説も強い科学的な裏付けがあるわけではないが、心地いいと思える曲をみつけるヒントにしてもらえれば幸いだ。

●専門家プロフィール:勝田 哲司
ウェブサイト「音楽研究所」所長。珍しい楽器、変わった作曲法など、音楽に関連するさまざまなものを探求している。サイトでは、音楽情報を網羅するだけでなくパソコン用のソフトや音楽素材なども掲載している。
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