プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

海外で50ドルくらいで売られている英文の本を和訳して出版した場合、翻訳料としてはどのくらい見込めるでしょうか? 日本語訳が出るといいなあ、と思っている本があるのですが、誰も訳してくれる人がいないようなので、いっそ自分で訳してみようかと思っています。でも、別に私はプロではないし、翻訳料があまり安いならやめとこうかなあ、なんて思っています。こんな私が翻訳しようなんて、無謀でしょうか?
ちなみにその本は、とある専門的な分野の教則本のようなものです。出版などにお詳しい方、どうぞよろしくお願いいたします。

A 回答 (2件)

 出版翻訳者として申し上げます。

 

 あなたが未経験者の場合、報酬は期待しないこと。
 まずは自分の名前で翻訳実績を作ることが目標です。産業翻訳と違って、出版翻訳の報酬は訳文の量とは関係ありません。原則として、翻訳者は原著者と印税を折半するということを覚えておいてください。印税率は10ないし15%ですが、原著者がどの程度日本で有名かということにもよります。有名作家で強気な人なら、とんでもないアドバンス(前渡し金)を要求します。原著の定価はまったく関係ありません。

 普通の例として
 
 翻訳報酬=定価×初版部数×5~8%です。

 最近は8%というのもかなり好条件でから、あなたの場合は6%くらいになるかな。専門分野のテキストといってもどの程度部数が期待できるのか、わかりません。悪くすると1000部いかないかも知れないし、大新聞の書評にまで出ればけっこう売れるかも知れないし。内容と仕上がり(装丁がけっこう大事)次第です。専門書ですから、仮に定価2000円、初版2000部として、24万円もらえば普通でしょう。

 もちろん再販されれば、そのつど同じ要領で報酬が入ります。有名翻訳家なら、そこで最後の数字を変えてもらえます(初版は6%だけど、再版以降は8%とか)。逆に、駆け出しだと原稿買いきりを出版社から通告される場合もあり、それだといくら再販されてもあとは無報酬です。ここはあなたの交渉しだい。あまり足元を見られてはいけません。やたらに譲歩したら、ほかの翻訳者にも迷惑をかけます。
 
 あと、翻訳者があまりに無名で、これでは売れないと判断されれば、あなたとは全く無関係の翻訳家や学者・評論家が名義訳者として出たり、監修者や解説者として名前を連ねます。当然そちらへの報酬は翻訳報酬から差し引かれます。下らない読書感想文同然の解説でも、有名学者なら10~20万はとりますし、売れっ子作家や評論家に頼んだら天井知らずです。まあ、あなたの翻訳報酬がゼロになることがないよう、編集者が見極めてくれます。

 まずはシノプシス(レジュメを作り)、あなたの訳文サンプルをつけて、出版社や編集者に企画を売り込むことです。シノプシスは原著の要約もそうですが、日本での出版意義、本の特徴(すでに出ている類書との違い)とか想定読者層とか、装丁や本文の仕上げ方、売り方についての提案もあれば、それなりに評価されます。くれぐれも長く書きすぎないように。訳文サンプルは、ここぞというところA4一枚分で十分です。
 もし何かコネがあれば、最大限利用しましょう。出版業界は個人の能力より、すでに知っている人の紹介を重視します。もっとも初対面の人の能力とか信用度なんて判りませんよね。デキる編集者なら、自社だけでなく外部の編集者や学者・評論家とも、常に情報のやりとりをしています。一部の有名人しか相手にしない奴は、バカ編集者だと思うことです。
 実際の翻訳作業より、この売り込みのほうが大変で時間もかかります。日本の出版業界の人はイエス・ノーをはっきり言わないので、辛抱が肝要です。ノーの場合は、たいてい梨のつぶてですから、こちらから折を見て「あの企画はどうでしょう?」と確認をとり、ノーだと見極めをつけてから、次のところに売り込みます。二股かけての企画持ち込みはタブーとされていますから。だいいち版権がとれません。
 出版社の編集者がイエスと言っても、企画会議が通るかどうか、そこを通っても経営会議を通過するかどうか、それはケース・バイ・ケースです。中小だとワンマン社長が気に入れば即決ということもありますが・・・。どこまで売れる本かどうかは、誰にもわからないのです。昔のように、翻訳書を出せば売れるという時代ではないですから。
 ただ、教科書的なものなら、著名専門家の口ぞえがあれば、企画が成立しやすいかもしれません。ただ、そちらに横取りされないように注意してください。「翻訳は自分の弟子にやらせたい」と言い出す学者もいますので。
 あと、版権の確認も必要で、まだ訳本が全く出ていない作家でも、版権がすでに日本の出版社に独占的に買われているケースも多く、その場合はあなたが関与できる可能性はゼロですから、あきらめましょう。
 版権の確認は版権エージェントに問い合わせですが、実績の無い人だと相手にされないので、編集者に任せましょう。ここにも時間がかかるので辛抱です。

 企画が通ったら、出版社は版権交渉に入ります。そのとき、監修者や訳者の名前も相手側に通知します。この時点で、原著者が「そんな奴はしらない。日本人ならオレの知りあいの○○大学のA教授にやらせたい」とか「おたくの出版社はこの分野の売上実績がよくないじゃないか」とか「日本の××出版のほうがプレステージが高い」などと言い出すと、交渉は失敗です。また、先方が乗り気になっても、著者報酬についてもめると交渉は難航します。即OKという例もありますが、トントン拍子でいっても3カ月くらいかかるのが普通のようです。
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「翻訳料金」でググルとかなり出ました。



 下記サイトは相場みたいな事も・・・

まずは、ググリましょう!!

参考URL:http://trans.kato.gr.jp/translators/fee.html
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
検索してみると400字詰1枚いくらというような翻訳料はあちこちで見受けられるのですが、本を1冊訳して出版する場合がなかなかありませんでした。ご紹介のページも見てみますね。またよろしくお願いいたします。

お礼日時:2005/05/16 15:53

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