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表記のことについてご存知の方お教えください.
(1)中性子線はどのようにして発生させるのでしょうか.電荷を持たないのにビーム状に絞る方法が分かりません.それともシャワーのように中性子を降らせているだけでしょうか.また,いずれにしても中性子を発生させる術がわかりません.物の本には,加速器や原子炉を使うとは書いてあったのですが.物理に明るくない私では,それだけではよく分かりません.

(2)中性子散乱の実験は電子顕微鏡のように真空は必要でしょうか?不要であれば液体試料も測定可能ということになりますが,いかがでしょうか?

A 回答 (6件)

ご質問の件ですが、どこから説明すればいいでしょうか。

。。

Åというのはwave lengthです。ご存じかと思いますが、中性子のエネルギーは
E=hc/2πΛ 
になるので、wave lengthの逆数とbeam energyは比例関係にあります。

Qはmomentum transferと呼ばれ、簡単に言うと散乱前後のenergy depositを表します。上記にあるように、energyはwave lengthに反比例するので、enery depositは波長の逆数で書かれます。

何のグラフを見ているのか定かでないのでコメントが難しいですが、恐らく見ているのはbeam intensityのenergy deposit依存性なのではないかと推測します。そのまま散乱角度とも関係する値なのでもう少し調べれば解るかと思います。
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No4さんへの質問に横レスになっちゃいますが、回折データの横軸なら中性子でもX線でも同じ事です。


確かに、X線回折のデータでは横軸を2θ(入射ビームと検出器の角度)で表すことが多いですが、本当はあまり良い表記方法では無いのです。これだと、測定に使ったX線の波長によってピーク位置が変わってしまいますし、x軸が表す物理的な意味も分かりにくくなります。
本来、横軸は、回折による波数ベクトルの変化量Q(A-1)と考えるべきなんです。ブラッグの式で書くなら、1/d=nλ/sin(θ)か、この両辺に2πを掛けたものが「波数」です。このように波数で比較すれば、回折に使うビームが、どのような波長のX線でも、中性子線でも、電子線でも同じ横軸のデータとして比較が可能になります。
波数でデータ比較しにくければ、ブラッグの式で2θに変換してやれば良いでしょう。
X線回折実験でも横軸を散乱波数Q(A-1)で表す場合が有りますし、X線回折の教科書ではこのような表記も有りますよ。中性子回折の場合には、No3で触れたように、回折実験に波数変化を検出器の角度ではなくて直接波長で調べる飛行時間法を使うことがあり、よけいに横軸の波数表記が多いのだと思います。
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重陽子から陽子をスプリットする方法もありますね。


いずれにしても用途毎に発生方法は違います。

収束についてですが、程度に寄りますが六極磁石等を
用いて収束することがあります。電荷はありませんが、磁気スピンを持つので磁場の影響を受けるため、
収束は可能です。
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この回答へのお礼

ご回答誠にありがとうござます.恥を承知で,改めてお伺いしたいのですが,中性子回折のプロファイルを論文などでみたところ,縦軸は強度とうことで理解できるのですが,横軸がQ(単位がÅ-1)となっており,横軸の値の意味するところが分かりません.x線回折ならば角度が横軸なのでブラッグの式にそのまま当てはまるのですが,Q(単位がÅ-1)というのはわかりません.緊急に把握する必要がありまして,現在,学術書で勉強しておりますが,何かアドバイスなど頂ければ幸いです.宜しくお願いします.

お礼日時:2005/10/06 22:48

中性子の専門家では無いのですが、実験で使ったことが有る者です。


1.中性子の発生方法
 強度が弱くて良い実験なら、No2さんが紹介された放射性同位元素の利用が手軽ですね。
 原子炉の場合には、そもそも原子炉内の核反応で中性子は多量に発生していますので、比較的高エネルギーの中性子なら、放射線の取り出し窓からビーム状に出てくる中性子線を、必要に応じて適当なエネルギー分離器を通してそのまま使えると思います。
 加速器の場合には、No1さんがおっしゃてるように加速した陽子を、中性子の発生効率良く核反応を起こすターゲットに当てます。加速器の場合には、平均ビーム強度は原子炉より弱くなる替わりに、元の陽子ビームに同期したパルス状に発生するので、瞬間強度が強いこと、エネルギーの違い=中性子速度の違いを利用した、飛行時間法という方法で効率よくエネルギー分析出来る利点が有ります。
 どちらの発生方法でも低エネルギーの中性子の発生効率が悪いので、低エネルギー中性子の強度を上げるために、液体重水素などを通過させて中性子のエネルギーを下げることも行われます。

2.どうやってビーム状に絞るか
 おっしゃるとおりに電荷が無いので電子ビームのように収束させるのは難しいです。細いビームにするならNo2さんがおっしゃるように、細い穴を開けた遮蔽物を置くしか無いでしょう。あと、湾曲結晶や人工多層膜ミラーによる回折効果を使えば、多少の収束は可能です。

3.電子に比べて中性子の空気中での透過率は高いので、通常は真空を必要とはしません。従って、液体や生体試料も良く測定されてますよ。ただ、透過性が高いということは、電子に比べて散乱効率も悪いということなので、どういう測定を行うかにもよりますが、一般的には電子を使った測定法に比べて、試料の量は多く必要と思うので注意してください。
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1)発生させるだけなら、自発核分裂性の超ウラン元素が使えます。

学生時代の実験ではCf-252を使いました。

http://www.rada.or.jp/database/home4/normal/ht-d …

この場合、ビーム状に絞るには遮蔽物(ポリエチレンのブロックをよく使いました)でコリメートするしかないと思います。
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(1)荷電粒子と違って、中性子を加速させることは、難しいですね。

高エネルギー中性子を得るには、高速の陽子をターゲットに衝突させるしかないような気がします。単色のビーム状にする方法については、下記のURLを参考にしてください。


(2)当然、中性子は、電荷を持たないため、ターゲットに接近しやすいということから、必要とあらば、液体試料の測定も可能となると思います。


http://inisjp.tokai.jaeri.go.jp/ACT98J/10/1004.htm
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