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最近の住宅は、断熱材はグラスウール(GW)等を用いて、上にプラスターボード+クロス等(PB)を施工するのが多いと思われますが。
GWの代わりに、荒壁(土壁)を断熱材代わりに設置し、上から大壁仕上げでPBを設置し、クロスを張った場合、荒(土)壁の良さの吸湿効果等は得られるでしょうか?
断熱性はどうでしょうか?
その他問題点等はありますでしょうか?
すみません、色々と教えてください。

A 回答 (2件)

断熱性能で考えますと、


土壁の熱伝導率は、0.69W/mK。
これに対し、高性能グラスウール16kの熱伝導率は、0.036W/mK。
http://mh.at-g.net/memo/mq0095.htm
http://www.sotodan-souken.com/list/

望ましい断熱性能が得られる高性能グラスウール16kが90mm程度の熱抵抗を得るためには、土壁だと1725mm、つまり、1.7メートルも壁の厚みが必要ですから非現実的です。
土壁100mm程度では、全く断熱性能が得られません。

冬、壁が水蒸気を通すと、外部に移動した水蒸気が、冷やされて露天温度に達すれば、結露します。
結露すれば、構造が腐り、寿命を著しく縮めます。
よく北側のモルタル壁が黒ずんでいる家がありますが、この結露でカビが生えているのです。

壁は透湿すべきではありません。

壁が水蒸気を通すことは、室内環境にとっても、空調負荷としても、悪い結果をまねきます。
空気中の水蒸気の振る舞いを考えたとき、水蒸気は拡散し平衡しようとします。24時間換気が正常に機能している家で、生活で発生する水蒸気が多くなければ、外気と室内の水蒸気量は等しくなります。
空調を使用しない場合、壁が水蒸気を通す通さないに関係ありません。
冷房時には、室内の水蒸気は、冷房により除湿されます。
しかし、水蒸気は拡散平衡しようとします。
ここで、壁が外からの水蒸気を通してしまうと、屋外から室内への水蒸気の流入が起こります。
これは、潜熱であり、空調負荷が増える結果となります。
また、暖房時、冬の外気の水蒸気量は、非常に少ないです。
例えば、5℃60%の外気が室内で20℃に暖められたとします。
この時、湿度は23%ほどになります。
このため、加湿器などを使用したりします。
ところが、水蒸気は拡散平衡しようとします。
ここで、壁が水蒸気を通してしまうと、室内から屋外への水蒸気の流出が起こります。
せっかく加湿しても、流出分の水蒸気が無駄になることになります。

気密と断熱はセットで必要で、どちらが無くても結露を引き起こします。

調湿素材は、防湿された内側に設けることが必要です。
「調湿」という言葉の響きの良さで、騙されないようにしてください。

調湿は、あくまで一時的に水蒸気量が増えたときに吸収して、空気中の水蒸気量が減ったときに放出するもので、無限に吸収出来るわけでありませんし、その量もたかが知れています。除湿器にはなりません。
したがって、キッチンで湯気が出て短時間だけ水蒸気量が増えたようなときは、その上下変動を緩和することはあっても、梅雨~夏の天候のような長時間水蒸気の量が増える状況に対しては、全く湿度を下げる効果は全く期待出来ませんので、そこを理解して採用されるべきでしょう。

偏った宣伝のための本が多いので、それらに惑わされることなく、下記のような本をご一読されることをお勧めします(易しく書かれており一日で読めます)。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82 …
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むやみにコストがかかるだけで中途半端でしょうね。


あと建物重量が上がるので耐震に不利でしょう。
吸湿だけなら珪藻土とか仕上材で効果を期待すればすむことですし。
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