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西田幾多郎著「思索と体験」のなか(P.136 L.7)に書かれている「心随万境転、転処実能幽」の読み方と本来の意味が分かりません。誰の言葉なのか時代背景等、参考文献など御存知の方おられましたら教えて下さい。宜しくお願いします。

A 回答 (1件)

これは唐の「臨済録」の中の示衆(つまり説法)に出てくる有名な言葉です。



一般には、
「しん(こころ)は ばんきょうにしたがって てんず
 てんしょ じつに よく ゆうなり」と読んでいます。

禅の立場から、人間の心の働きがそのまま仏法に通じることを示したものです。
とりあえずの意味は、
「人間の心は、その環境に従って様々に変化するが、その変化の仕方は実に幽玄である」
という風に理解すればよいのではないでしょうか。

余談ですが、臨済録は仏教教養人の必読書でしたし、わけてもこの句は大変有名なもののひとつだといえるでしょう。
恐らくこの句を踏まえたうえで、かの良寛さんも
「心随前縁移 縁輿物共新」
(心は前縁に随って移り、縁は物と共に新たなり)と詠じているなど、多くの人がこれを言わば本歌どりのように用いています。
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この回答へのお礼

大変良く分かりました。ありがとうございました。
臨済録、禅宗周辺も調べてみようと思います。

お礼日時:2002/12/11 12:10

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