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労働基準法第41条第2項に該当する者について時間外手当を支給する場合、36協定を結ぶことは必要でしょうか

一見、矛盾するようなケースかもしれませんがご教示ください。

現在、私の勤務する会社では、昨今の「名ばかり管理職」問題を受けて、
労働基準法第41条第2項に該当する者についても、一部時間外手当の支給対象とするべく検討を進めております。

その際、当該の社員についても、36協定の適用業務、人員の所に記載する必要が
どのような法律的根拠に基づいてあるのかということについてご教示ください。

つまり、
「上記の者については、『適用除外の対象である』という解釈を変えるものではないため、
当該社員について36協定を結ぶ必要はないものの、時間外労働手当については支給する」
という考え方なのですが・・・

36協定を結ばないという選択肢を取りえるのかどうか、その場合はどのような根拠が言えるのかよろしくお願いします。

なお、当該社員は非組合員ですが、もちろんのことながら職場には36協定はありますので、
当該社員に関する業務や人員を36協定上明記する必要があるのか、
(結ぶ必要があるのか???)
ということです。

A 回答 (1件)

答えから言いますと、36協定は不要であると考えられます。

協定を結んでも構いませんが、その場合は管理監督者性が否定され、36協定の限度時間に拘束されることになります。

36協定の効果は何かというと、協定を結ぶことによって労基法第32条などの法定労働時間を超えて労働させても違法とはならない、というものです。法第41条第2号の管理監督者は、そもそも32条の規定が適用されないので、36協定は関係ない、ということになります。

厚生労働省が出している通達では、管理監督者とは「労務管理について経営者と一体的な立場にある者」と言っていますし、労基法施行規則第6条の2で、協定の労働者の過半数代表の要件として「管理監督者でないこと」が含まれていることから、管理監督者を労使協定の労働者側に含むことは適切でないと考えられます。

また、通常の労働者の場合、法定労働時間を超えて労働させた場合は法37条に従って割増賃金を支払わなければなりませんが、これは36協定があってもなくてもあてはまります。つまり、法定時間外労働に対して割増賃金を支払うためには36協定が必要である、ということではありません。

もっとも、労基法が定めている基準以上の待遇を与えることはまったく構いませんので、管理監督者に「時間外労働手当」を支払うこととしても問題ありません。その場合、「時間外労働手当」は法37条に定めるものではなく、会社が任意に支給するものであるということになります。

参考URL:http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/09/h0909-2.html
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