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会社Aの従業員Bは管理職であり、5000円までの備品については自分の裁量で(自分より上の者に確認することなく)購入する、あるいは部下の購入を許可する権限を有していたとしますが、6000円の商品を購入したら無権代理になりますでしょうか?(表見代理の問題はここでは考えないとしてください)

またある法律家の見解では会社の従業員にはそもそも代理権の概念は該当しないと言われたのですが、そうなんでしょうか?

A 回答 (5件)

>会社の従業員にはそもそも代理権の概念は該当しない



それはケースバイケースでしょう。一定の法律行為の権限を与えられた従業員が、会社名義で会社のために一定の法律行為をを行うのならそれを法律的に代理でないと構成する必要がありません。逆に社内通達の起案とかはどう考えても代理の問題じゃない。
会社法14条に会社の使用人の対外的権限の規定がありますが、2項で代理権と明記しているので代理となる場合があるということでしょう。するとそのような場合に該当する限り従業員であっても代理人と考えていいはずです。

で、まずそもそも本質的な勘違いがあると思われる点を一つ指摘。

>表見代理の問題はここでは考えないとしてください

当たり前です。なぜなら、表見代理は「無権代理であることが前提」だから。無権代理だから本来なら本人に効果帰属しない場合に一定の事由があれば相手方を保護するという制度が表見代理なんです。つまり、無権代理かどうかを検討するについて表見代理云々なんて全然関係ないんです。無権代理であることが決まって初めて表見代理の成否が問題になるのであって、そもそも無権代理かどうかの検討に表見代理を考慮する余地は法理論上ないのです。

さて、本題ですが、「代理と構成すれば代理人の権限兪越は無権代理」です。ですから、代理であると考えれば、その代理権の範囲を逸脱した当該行為は無権代理です。
代理でないと構成すれば……、その場合に従業員と会社の関係をどう捉えるのかを明らかにしないと何も言えないというのが正解。無権代理は代理権がない場合でもいい(と言うかそれが基本形)ので、仮に代理でないと構成しても無権代理になる可能性はあります。

まあどっちにしても、会社法14条2項で相手方が権限兪越について善意であれば(ただし、判例的には重過失があるとダメ)会社自身が責任を負いますから、会社と従業員の関係の法的性質論によらず、結論的に差はないと思って間違いないでしょう。明文の規定があるのですから、悪意(または重過失)でない限り「雇った会社の責任」なんてわざわざ言う必要はありません。
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この回答へのお礼

回答が遅くなり申し訳ありません。
どちらか白黒つけるには難しい問題だったのかもしれません。
いろいろありがとうございます。

お礼日時:2009/03/09 15:32

>「NO1様回答を読めば代理権の存在を前提にしているように思えますし、そこが迷っているのです。

課長や係長くらすだと代理権とは言えないような気がするのですが、どうでしょうか?」

NO.3さん回答「無権代理だから本来なら本人に効果帰属しない場合に一定の事由があれば相手方を保護するという制度が表見代理」には激しく同意します。

「ある見解では会社の従業員にはそもそも代理権の概念は該当しない
」とありますが、代理ではなく「当時者」だということです。
NO.4さん回答、素晴らしいと思います。

ところで「無権代理」だとどうなるのでしょうか。
権限のないもののした代理行為なので、商品購入契約は成立して無い、つまり債務者にはならない、となるわけですが、商品を売った債権者は「とろいこと言ってたら、あかんで。あんたらの会社でどんな決めがあるかなんて、おれぁ知らんよ。払ってくんな」ではないでしょうか。
 NO.1さん回答「前項に規定する使用人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。」はそういうことです。

まとめると

会社Aの従業員Bが管理職であろうとなかろうと、商品購入をした場合、その相手方は会社との取引と信じて商品を納品して代金請求を会社にできる。
 Bが会社の中でそれだけの権限裁量を与えられて無いとしても、善意の第三者である納入業者には関係ないこと。
 代理人権限の有無とか、表見代理などの問題は発生しない。
 なぜなら一般的な取引高での注文にはBはA社の当事者であるからである。
 
 なお、代理に関する問題というよりも「実際に代金を支払わないといけないのかどうか」という観点から回答を得るようなスタンスの方が、すっきりと解決するように思えます。
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この回答へのお礼

回答遅くなりまして申し訳ありません。
やはりいろいろ難しい問題のようですね。

お礼日時:2009/03/09 15:35

代理権と言うより当事者。


業務として行う法律行為には 使用者責任が発生します。
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この回答へのお礼

そうですね。そういう考え方もあると聞いていたものですから、
いったいこういう場合はどうなるのかとの疑問でした。
使用者責任という方法もありますね。

お礼日時:2009/03/09 15:33

>「会社の従業員にはそもそも代理権の概念は該当しない」


私もそのとおりだと思います。

代理権を与えたとか与えてないとかの問題は別です。従業員なのですから、その会社のために行為を行ってるのです。

その従業員にどれだけの裁量を与えてるかなどは第三者の知りうるところではありません。

無権代理だから、わが社がその支払請求には応じない、などとは言っておられません。

「そういう人間を使っていた会社の責任」だという「因果説」で対応するしかありませんね。

表見代理理論を取り入れないでの回答というと、こうならざるを得ないと思いますが、いかがでしょうか。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
そうですよね、そういう風にもとれますよね。
でもNO1の回答を読めば代理権の存在を前提にしているように思えますし、そこが迷っているのです。
課長や係長くらすだと代理権とは言えないような気がするのですが、どうでしょうか?

お礼日時:2009/02/17 10:01

会社法の会社の使用人に関する規定です。



(ある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人)
第十四条  事業に関するある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人は、当該事項に関する一切の裁判外の行為をする権限を有する。
2  前項に規定する使用人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

普通に読めば、代理権の存在を前提にした規定ですよね。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
そうですよね、代理権の存在を前提にしているように思えますね。
私の調べたところでは取締役や部長級、支配人などは代理権が与えられていると見るのが普通のようですが、
課長や係長くらすだと代理権とは言えないような気がするのですが、どうでしょうか?

お礼日時:2009/02/17 09:59

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