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途上国の発展なくして、世界の発展はありえない。
地図なしに、旅行はできない。
音楽なしで、勉強できない。

この三文は、それぞれ置き換えられるでしょうか。用法の違いがよくつかめません。中国人に日本語を教えるのは大変です。日本人が国語として考えるのと、外国人が日本語として考えるのとは、大きな違いがあるようです。

ネイティブの我々にとっては、何気なく使っている言葉が、外国人に説明できません。どなたか助けてください。

A 回答 (4件)

 いったいどんな説明が相応しいものなのか…、何とか挑んで見ました。



1.途上国の発展なくして、世界の発展はありえない。

 この文章は前提節と判断節からなり、この場合「…なくして」が、形容詞(連用形)+接続助詞の形で<ない状態においては…>となり、前後両節を繋いでいる。

2.地図なしに、旅行はできない。
 
 「なしに」は、形容詞「なし」(終止形)+助詞「に」の連語としての副詞なのだが、この文章での係り方が不明瞭になっている。
 「できない」という判断を言明するには、その条件や前提、更にそれらの接続や係りを明瞭にしなければならない。
 「地図なしに<は>、旅行できない」

 そうではなく、このまま「なしに」を使うなら、「地図なしに歩く(動詞に係る)」、「地図なしに旅行を愉しむ(形容詞に係る)」など、事情どまりで条件や前提を避けるとスッキリする。

3.音楽なしで、勉強できない。

 なし・で:形容詞(終止形)+理由・原因を示す助動詞「だ」(連用形)。
 こちらも、係助詞「は」を加えれば、
 「音楽なしで<は>、勉強しづらい」

 こちらも、このまま「なしで」を使うなら、「音楽なしでする勉強は味気ない」、「音楽なしで勉強に集中しなさい」など。

>ネイティブの我々にとっては、何気なく使っている言葉が、外国人に説明できません。

 外国人向け日本語教科書は、一般に使われている国語の表現形式とは異なるスタイルがあるようで、それだけに「何気なく使っている言葉」ではないものとの対比説明が大変なのだと思います。
 今回の例も全て、名詞+形容詞「なし」という助詞を欠落させた形での、普通ではあまり使わない表現ばかりであり、しかも接続と副詞の係りが入り混じった構文なので何とも戸惑いやすいのですね。
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この回答へのお礼

どうお礼を申し上げていいかわかりませんが、専門的な説明をいただき、ありがとうございました。

私は日本語の言語学を履修したことがありません。中国の大学で、日本語を教えていますが、文法にはあまり触れないようにしています。教科書に中国語で詳しく説明してありますからね。

でも自分で納得したいところが多くあります。生徒にきかれて、はっとするものばかりです。

お礼日時:2004/06/19 16:04

基本的には同じ意味です。

入れ替えても間違いではありません。ただ、途上国の発展など規模の大きい話をする時や哲学的な話(日本のことわざ、中国では成語)などで、その意味を強調したい場合に「なくして」という言葉がよく使われます。中国語でも「成語」や新聞などの「書き言葉」と日常的に話す言葉は違うでしょう?


・・・・・という具合に教えたらどうでしょうか。
詳しく教えすぎても、覚えにくいだけだと思いますよ。
文法というより、文脈やシチュエーションで理解させるのがいいと思います。
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なくしては「(それが)なくては」と置き換えられると思います。


なしに、なしで、はそれよりちょっと弱い表現でしょうか。

途上国の発展がなくては、世界の発展はありえない。

となり

地図がなくては、旅行はできない(しにくい)。
音楽なしで、勉強できない(したくない)。

と、他の物にも置き変えられます。

「なくして」は絶対条件ですが
「なしに」「なしで」は必要条件というところでしょうか。
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この回答へのお礼

絶対条件と必要条件、という明快なお答え!ありがとうございます。なるほどそんな気がします。

お礼日時:2004/06/19 16:06

いずれも原型は「なし」でしょう。



なくしては、は文語表現ですね。

地図なくして、地図なしで、地図なしに旅行は出来ない。

音楽なくして、音楽なしで、音楽なしに勉強は出来ない。

途上国の発展なくして、なしで、なしに、世界の発展はありえない。

「なしに」は「なしで」の俗語的表現ではないでしょうか。なお「なくして」は失くして、無くしてと表記され意味が異なります。
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