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心理学を独学しているものですが、Ⅳから5への変更点(広汎性発達障害が自閉症スペクトラム障害に整理された)は調べるとよく出ているのですが、変更する理由はなんだったのでしょうか?

その他、多軸診断にまつわることなど予備知識がありましたら教えていただきたいです。

A 回答 (1件)

(DSM-IV-TR)"通常、幼児期、小児期、または青年期に初めて診断される障害"の中では、中カテゴリーの一つ"コミニケーション障害"、その次の中カテゴリーに"広汎性発達障害"、その次の中カテゴリーに"注意欠陥および破壊的行動障害"が分類されている。

中カテゴリー"広汎性発達障害"には、「自閉性障害」「レット障害」「小児期崩壊性障害」「アスペルガー障害」「特定不能の広汎性発達障害(非定型自閉症を含む)」のサブカテゴリーが分類されている。 
その「特定不能の広汎性発達障害(非定型自閉症を含む)」に関しては、次の説明がなされている。
~~~ 特定不能の広汎性発達障害(非定型自閉症を含む) ~~~
このカテゴリーは、対人的相互反応の発達に重症で広汎な障害があり、言語的または非言語的なコミュニケーション能力の障害や常同的な行勤・興味・活動の存在を伴っているが、特定の広汎性発達障害、精神分裂病、分裂病型人格障害、または回避性人格障害の基準を満たさない場合に用いるべきである。たとえば、このカテゴリーには、“非定型自閉症” ――発症年齢が遅いこと、非定型の症状、または閾値に達しない症状、またはこのすべてがあるために自閉性障害の基準を満たさないような病像―― が入れられる。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この説明だと、中カテゴリーの一つ"コミニケーション障害"に区分してもいいように思えます。
ところで、DSM-IVで、実際に英国で1998~1999年に2.5~6.5歳の児15500名を調べたら、97名が中カテゴリー"広汎性発達障害"で、内56名が「特定不能の広汎性発達障害(非定型自閉症を含む)」だったそうです。
http://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle …
そして、DSM-IVからDSM-5に変更する際に、色々変更がある中で、"1.Neurodevelopmental Disorders"の中では、中カテゴリーの一つ"Communication Disorders"の中にサブカテゴリー「Social (Pragmatic ) Commmunication Disorder」が設けられたようです。 DSM-IVの中カテゴリーの一つ"コミニケーション障害"にはそうしたサブカテゴリーはないです。

http://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle …によるならば、56名の「特定不能の広汎性発達障害(非定型自閉症を含む)」を除くと、"広汎性発達障害"には、26名の自閉性障害、13名のアスペルガー障害、1名のレット障害、1名の小児期崩壊性障害という状態になります。
しかし、そのDSM-IVによるアスペルガー障害(DSM-Ⅲにはアスペルガー障害はない)に関しては、議論があるようです。 http://synodos.jp/society/4414/2
日常用語あるいは一般の診断名称のアスペルガーと"DSM-IVによるアスペルガー障害"とはちょっと違うらしいですし、はっきりしたことが言えない、診断としての有用性が疑問視されるとなると、同なのでしょうか。
DSM-IVの"広汎性発達障害"から、「特定不能の広汎性発達障害(非定型自閉症を含む)」と「アスペルガー障害」を外してしまう考えた場合には、「Autism Spectrum Disorder」{自閉症スペクトラム障害}という名称の中カテゴリーにするというのは、まあ、そんなもんかいな という気もします。

DSMは診断基準というよりも、分類基準という思考で考え、どう区分整理するか、他の症状や他の身体疾患やら多くの要素、重症度などをとう統一的に扱うのかという点で改善をしていると考えてはどうでしょうか。 「心理学」にも色々な考えがあると思いますが、、、、
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