
こんにちは。
学校の教科書に北原白秋の「砂山」という詩が載っていたのですが、以下のように3行目以降が1文字分下げてあるのです。(実際は縦書きです)
海は荒海
向こうは佐渡よ
すずめ啼け啼け
もう日は暮れた
みんな呼べ呼べ
お星さま出たぞ
暮れりゃ砂山
汐鳴りばかり
すずめちりぢり
また風荒れる
みんなちりぢり
もう誰も見えぬ
かえろかえろよ
茱萸原わけて
すずめさよなら
さよならあした
海よさよなら
さよならあした
また、いろいろ調べているうちに、この詩が彫られた石碑の画像が見付かったのですが、それもまた同様に2行目以降が下げてあるのです。
海は荒海向こうは佐渡よ
すずめ啼け啼けもう日は暮れた
みんな呼べ呼べお星さま出たぞ
(以下略)
白秋はどんな意図があってこのようにしたのでしょうか?
ただなんとなく見た感じが良いからでしょうか?
さっぱり分かりません。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
文学には全くの素人ですが、なんとなく「情景」と「すずめ」の対比をするためかなあと思います。
それぞれの冒頭2行と3行目以下の作者の視点が異なるところを1文字遅らせることでテンポよく表現しているのではないでしょうか。
ところで、きれいないい詩ですね。
この回答への補足
補足のほうがあとの書き込みです。
頂いたご意見をもとにもう一度考えてみましたが、「すずめ」を小さく感じさせるためにそうしたのではないかと思うようになりました。
おっしゃるように、顔を上げて辺りを見回している感じから下を向いて足元の小さな対象を見つめているような感じへと視点が変わっていますね。ご指摘を受けるまで、「すずめ」という語が同じ場所に共通して現れることに全く気付いていませんでした。
ただ、その後再び視点は遠くの対象へと戻るのですが、かといってわざわざ文字の配置も元に戻すわけにはいかなかったのでしょう。そういったところが混乱の原因になっていたと思われます。こういう適当さを許容するだけの柔軟性が私にはまだ無かったようです。どうもありがとうございました。
早速の書き込みありがとうございます。
私も最初の2行は特に情景描写に重点を置いたのではないかと思ったのですが、3節目の「かえろかえろよ~」はそうでもなさそうですし、1節目・2節目の3行以降にもそれなりに情景描写を感じさせる箇所はあるので、それはやはり違うと判断したのです。
No.2
- 回答日時:
見た感じですよ。
縦書きにするか横書きにするか
右寄せにするか中央寄せにするかという
選択と同類です。
しいていえばその字下げは
下げてない行がノーマル音読で
下げ部分は別の声でやや遠くから、
という印象でしょうか。
この回答への補足
補足の方があとの書き込みです。
頂いたご意見をもとに再び考えを整理しておりましたが、見た感じというものがあってもいいと思えるようになりました。確かにレイアウトによって印象が異なるというのは否定できない事実であり、そういった要素を否定することは、詩におけるレイアウトはどれも同じようにしなければならないと言っているようなものでしょう。これは非常に貧しいことだと思います。レイアウトも詩のひとつの要素であり、よって詩を扱う者はそのレイアウトもおろそかにしてはならない、と今は考えています。
なお、自分なりに白秋の意図を推測し、ある結論に至りました。No.1の方への補足欄に詳細は書き込んであります。よかったらご覧ください。どうもありがとうございました。
書き込み下さりありがとうございます。
うーん、見た感じですか。それが本当なら納得するしかないのですが・・・。
しかし、詩の語句が誰かの手によって勝手に書き変えられることはあまりなさそうですが、こういう見た目の要素は、たくさんの人を経由するうちに簡単に変えられてしまいそうですよね。そういう不確実な要素に作者が自分の意図を託すというのはなにか違うような気もするのです。
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