No.15ベストアンサー
- 回答日時:
ネビル・シュートのSF小説「On The Beach」をかなり忠実に映画化した「渚にて」という作品。
子供ながらに、まさに強烈なショックを受けました。 あまりの印象の強さに、以降も何度も上映館を探し、小説も繰り返し読みました。時代は米ソの冷戦のさ中。そしてついに起こってしまった第三次世界大戦。核戦争が終わった直後、アメリカもソビエト(当時)も、北半球はすべて放射能汚染で死滅状態。たまたま深海に潜航中だったアメリカの原潜スコーピオン一隻だけが奇跡的に生き残ったのです。
スコーピオンの艦長ライオネル・ドワイトは艦を南半球に向かわせ、オーストラリアのシドニーに入港させます。しかし、オーストラリアにとっても放射能汚染は時間の問題。政府は国民全員が眠るように安楽死できる薬の準備を機密裏に急いでいます。
ドワイトは彼との連絡係として派遣されたオーストラリア海軍の連絡将校夫婦と親しくなります。彼らがドワイトのために開いたホームパーティの席上、夫妻の友達の女性モイラはひと目でドワイトに恋心を覚えてしまいます。ドワイトがつい、自分の妻と娘が郷里アメリカで彼の帰国を待ちわびている…と口にしてしまった、しかし、それは今となっては…。そんなことから自分の心の内を明かすことができず悩むモイラ。
シドニーの街には救世軍が掲げた横断幕が風にはためいています。そこには「兄弟たちよ、まだ遅くはない」と書かれています。多くの市民がイエス・キリストによる救いを求めて救世軍の元に集まっています。
残り少ない人生、人々は精一杯楽しげに振舞います(このあたりに挿入された「ワルティングマチルダ」という曲はオーストラリアではとても広く知られた民謡です)。しかし、死は確実に近寄ってきます。愛車のレーシングカーでクラッシュを望む者、酒に入り浸りになる者、そして放射線障害で吐き気と異常な食欲の繰り返しに悩む連絡将校の夫婦…。
そんな折、死滅したはずの北半球から無線が発信されているのをオーストラリアの海軍が傍受します。発信地はアメリカの西海岸の街サンディエゴ付近、意味不明ながら、それはあきらかに誰かが送信しているはずの通信。モールス信号らしき送信は止まることなく続きます。北半球にまだ生命が残っているのだろうか…。
ドワイト館長はついに決断します。彼らとて間もなく死を避けられない現実、ならばせめて、母国アメリカに帰りたい、そうした乗組員全員の希望を受け入れ、信号の実体調査を兼ねてスコーピオンを北半球に向けて出航させることを。
その頃、オーストラリアの各都市では、安楽死の薬が配布されています。ドワイト艦長と親しくなっていた科学者は戸の隙間を塞いだ自宅のガレージの中で、自慢のビンテージ・フェラーリのコクピットに座り、大排気量のエンジンをフル回転させます。
連絡将校夫婦は、まず愛する幼い子供に薬を与え、それからふたりベッドに入ります。艦長に心を寄せていた女性モイラは岬の突端にクルマを走らせ、シドニー湾を滑るように出て行くドワイトとスコーピオンを見送り、それから薬を取り出します。
場所はサンディエゴの港湾火力発電所、埠頭に近づけたスコーピオンから、防護服に身を包んだ探査員が上陸します。許される時間はわずか30分、発信場所が事務所だと知った彼らはその場所に急ぎます。そして、彼らがそこに見たものは…。
人類が死滅して以降も自動運転を継続していた発信装置と発電設備は彼らの手で静かに停止させられます。そして彼らはまたスコーピオンに向けて急ぎます。
ふたたび沖合に出て西海岸を巡るスコーピオン。西海岸出身者たちにとっては潜望鏡を通して見る故郷はなにひとつ以前と変わってはいない懐かしい風景。なのに今は、人がひとりもいない。そして、スコーピオンは、今度はカリフォルニア湾の深みに潜航して行くのです。二度と浮上することのない潜航として。
こちらはシドニーの街中。人の姿も絶えた大通りに、救世軍が掲げた横断幕がそのまま風にはためいています。「兄弟たちよ、まだ遅くはない」と書かれたまま。
「渚にて」。
いいですね!
私は全くこの映画を知りませんが、あらすじを読んで、ぜひ見たいと思いました。
小説も映画も。
ご回答ありがとうございました。
No.18
- 回答日時:
大林宣彦監督作品「HOUSE」 1977作
当時、小学生低学年だったわたし。
インパクトが強烈で、ずぅーと記憶に残ってた。
何度ももう一度観たいと想ってました。
先日、近くの「ゲオ」で偶然見つけたときは目を疑いました。
懐かしさで胸がいっぱいになりました。
作品の内容はここでは書きません。
ただ、「40年間、もう一度観たいと想い続けた作品です」
「HOUSE」。
ちょっと予告編を見てみましたが。
一風変わった色合いの映画ですね。
しかしこれが1977製作なんですか。
へぇ~っと、感心してしまいました。
当時、小学生がこれを見たら、さすがにインパクトはあったと推測できます(笑)。
ご回答ありがとうございました。
No.16
- 回答日時:
「椿三十郎」
子供の頃から時代劇が好きでよく映画やテレビで
見ていました。東映の時代劇なんか勧善懲悪の
子供の目から見ても分かりやすい格好の娯楽作品
でした。しかし、椿三十郎を見たときはド肝を抜かれました。
東映作品とは全く質が違っていたからです。そのリアルさに
驚嘆したのです。あの肉を切るバサッ、という効果音あんなのは
初めてでした。そして、最後の動脈を切った時の血しぶき、
子供ながらに黒澤監督ってすごいなぁと感心したものです。
「椿三十郎」。
いいですね。
映画会社の方向性の差は、当時は色濃くあったみたいですね。
それは監督にもよるのでしょうけど。
そこはそれ、やはり世界の黒澤なのでしょう(笑)。
ご回答ありがとうございました。
No.14
- 回答日時:
tyagayuさん、こんにちは。
子供というには少し大きくなってからのことですが・・・
『シヴィルの部屋』
ご想像の通りの「青春映画」ですが、これが文部省推薦映画「さすらいの航海」と同時上映だった(!)
ちょっとした「保健体育」の時間でした(笑)
『シヴィルの部屋』。
なんとヤングエマニエルなんて副題も付いているではありませんか。
同時上映の基準は一体なんだったのでしょう。
同じなのは1976年製作ぐらいなモンでしょうに(笑)。
ご回答ありがとうございました。
No.13
- 回答日時:
今は寂れてしまって行われませんが、以前地元の商店街で夏休みの「夜市」のとき、通りを横切るように大きなスクリーンを張り、映画を上映するイベントを行っていました。
大抵は子どもでも楽しめる喜劇やアニメを上映していましたが、ある年それらに混じって交通事故の記録映画が上映されました。負傷者がモザイク無しで大映しされるもので、今時免許更新時に見せられるものとは比べ物にならないくらいショッキングです。
実は毎年学校でも同じような映画が交通安全月間に上映されていて、そちらはそれなりの心構えや策(目をそらすなど)を取ることができましたが、そのときばかりは不意打ちを食らったような状況で大変なショックを受け、会場でも悲鳴が上がっていました。
長いことトラウマになり、周りが単に夜市のことを話題に出しそうなときでさえびくびくしたものです。
子供のころのショッキングな映像は結構、長く心に残ってしまうものですね。
しかしながら、商店街の執行部はそんな映画を上映しようと思ったのでしょう。
何かしらの思惑があったのか。
でも、その思惑は案外と功を奏したのかもしれませんね。
時代背景もあったのかもしれませんが。
ご回答ありがとうございました。
No.11
- 回答日時:
最初の「キングコング」ですね。
子供の頃に見たのですが、それは再上映だったようです。特にコングの島で同時に現われる古代の恐竜(ブロンとザウルス?)が迫真的で、「撮影中に本物が実際に現われたのか!?」と長い間思っていたほどです。今見たらそれほどでもないのでしょう。
「キングコング」。
この映画も名作の金字塔ですね。
>今見たらそれほどでもない・・・。
どうなんでしょう(笑)。
映画の技術的な進歩は目を見張るものがありますが。
しかしながら、それだけでは名作と言われるには、ほど遠いものがあります。
いにしえの映画の良さ。
どういった部分が現代人の心底に響くのか。
色々ありますね(笑)。
ご回答ありがとうございました。
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