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東海道区間でN700には何度かお世話になっていますが、毎回圧倒的な加速力に驚きます。

N700系がなぜ2.6 km/h/sの起動加速力と270km/hまで180秒を達成できるのか文系の鉄道ファンの僕にはよくわかりません。編成出力は500系より低く、歯数比も500系や西日本の700系と同一(2.79)です。

VVVF制御の制御プログラムの書き方や空転を検知するCPUの性能が関係しているという話を聞きましたが、わかりやすく教えてください。

A 回答 (1件)

おはようございます。


他社ではありますが、首都圏の私鉄で電車運転士をしております。

概ね、

>VVVF制御の制御プログラムの書き方や空転を検知するCPUの性能が関係しているという話を聞きましたが、わかりやすく教えてください

この解釈で間違いはありません。

高加速度を達成するには、
○主電動機の出力(大きい方が良い)
○歯車比(歯車比が大きい方が加速度が良く、小さい方が騒音が小さく高速で伸びる。)

ただ、鉄道車両は、車輪とレールとの粘着力で走っています。
それは新幹線でも、通常の鉄道でも、路面電車でも変わりません。

粘着力は、限度(粘着係数)があります。
計算式もあるのですが、編成の質量や地球の重力の数値など入れる項目が多く、とてもココの字数では書ききれませんので省きます。
主電動機の出力が粘着係数よりも大きすぎると、伝達力を伝えきれず車輪を空転させてしまい、電車は加速する事が出来ません。

主電動機の出力が大きければいいという訳でもありません。

それをコントロールするのが主制御器になります。
具体的書くと、この速度域では主電動機にどの位の電圧を掛けるか、粘着係数を越える事が無いように制御して加速しています。

雨の日では、粘着係数が小さくなってしまうので、
空転しやすくなり、電車が跳ねるような挙動を示したり、加速が鈍くなるのは、上記理由からになるのです。

今の電車は交流モーターで動いています。
昔の直流モーターの時代は、点検や清掃、交換しなければならない消耗品が多く、過負荷を掛けるとモーターが火を噴いてしまうという事もままありました。

しかし、交流モーターは「アラゴの円盤の法則」による誘導電動機という動かし方になり、外側の籠状の誘導導体をどう動かすかによって、一時的ならば過負荷状態でも差し支えないようになりました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8B%E3%81%94% …(←これが分かりやすいかなと思います)
外側の籠状の誘導導体をどう動かすか、それが主制御器の仕事になります。
その判断はコンピューターが行います。
500系や700系の時代よりもコンピューターの判断指令の速度は向上している事は、既に日常生活においても実感するトコロであります。

主制御器の出来を左右するのは、そのコンピューターのCPUや判断速度の速さになり、
交流モーターゆえ、過負荷状態でも一時的ならば差し支えありません。
また、空転を検知するにも、そのコンピューターの判断速度が速ければ、即座に処置(実際には、モーターの出力を弱めたり止めたりします。)出来るのは言わずもがなです。

それがN700の高加速度の秘密になるのです。
○一時的な過負荷状態。
○700系よりも編成出力が高い。
○主制御器のコンピューターの性能向上。

この3点が具体的な内容になります。
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この回答へのお礼

詳しいご回答をありがとうございます。

交流誘導電動機は過負荷に強いということを初めて知りました。

お礼日時:2014/07/17 20:19

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