■メロンは家庭でも育てられる
メロンは、家庭の植木鉢やプランターでも育てられるのだろうか。
「はい、育てられます。当社ではネットメロン『ころたん』をおすすめしていますので、この品種を例にお話しさせていただきます。まず、土の容量が最低16L以上必要なので、ホームセンターなどで直径30センチ以上の鉢を用意してください」(サカタのタネお客様園芸相談窓口)
まずは大きめの鉢を用意し、野菜用の培養土を入れ、苗の植え付けという手順になる。
「定植時には根鉢を崩さず、浅めに植え付けるとよいです。定植と同時に支柱を立てて誘引も始めましょう」(サカタのタネお客様園芸相談窓口)
これで植え付けまでが終了。家庭でのメロンの栽培は、ここから先が勝負だ。
■メロンを育てる際のコツ
家庭でメロンを栽培する際には、どのようなことに気を配ればよいのだろうか。
「育て始めのころは温度が不足するとメロンは育ちません。16度以上の地温をキープし、保温防寒を心がけます。そのため、常に温度計を用意し、マルチシートを敷いたり、ホットキャップなどで周りを囲ったりするだけでも違います。このような対応で北海道の家庭でもメロンが育ったという事例があります」(サカタのタネお客様園芸相談窓口)
他にも大事なことがあるという。
「よく陽に当て、水やりは鉢土が乾いてから、水が鉢底から流れるまでしっかりとやってください。株元の湿気は病気を呼びやすいので、よく乾かしましょう。根は呼吸もしているので、メリハリを利かせた水やりをすることで、鉢土の空気の入れ替えにも役立ちます」(サカタのタネお客様園芸相談窓口)
保温防寒に気を配り、よく乾いてからしっかり水やりを行うことが、上手にメロンを育てるコツということがわかった。
■病気や害虫への対処法
病気や害虫にはどのように対処すればよいのだろう。
「植え付けから7月頃まで、ウリハムシの成虫が葉をかじり株元に産卵することがあります。幼虫がふ化したら根を食い荒らし、葉がしおれる原因になります。植え付け直後から出始めるので、見つけたらすぐ捕殺するか、マラソン乳剤などの登録農薬を散布して防除します」(サカタのタネお客様園芸相談窓口)
では、メロン栽培において考えられる病気はあるだろうか。
「水はけが悪かったり、株元に湿気がたまると、収穫目前で枯れてしまうつる枯れ病を発症することがあります。株元の通風と採光をはかり、『トップジンM水和剤』などの登録農薬を散布して病気を防ぎましょう」(サカタのタネお客様園芸相談窓口)
適温で乾燥した環境で無事育っているか、足しげく通って見守ることが大事なのだろう。
■収穫の頃合
肝心の収穫タイミングは、どう確認すればよいのだろう。
「『ころたん』は、皮の色が黄土色のメロンです。はじめは緑色をしていますが、だんだん黄土色に変化し、さらに茎から果実がポロッと外れたら食べ頃です。十分に甘くなってから収穫しましょう」(サカタのタネお客様園芸相談窓口)
家庭菜園でメロンができたら喜びもひとしおに違いない。ここでのアドバイスを参考に、我が子のように手間暇かけて育て上げてみては。
なお、「ズッキーニ、メロンの育て方」について「教えて!goo」では回答を紹介中だ。
●専門家プロフィール:株式会社サカタのタネ
タネ・苗・園芸用品の販売を行うサカタのタネでは、商品の育て方や家庭園芸の相談を受け付けている。ウェブサイト「おうちでネットメロン ころたん」でも、メロンの育て方を紹介している。