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現在、文学部の生徒です。卒論に夏目漱石を選んだのですが、なかなかテーマを決めることが出来ません。
漱石に関しては、かなりの論文が書かれていて、自分なりの新しい意見というものが出せそうになくて困っています。評論を読むと、「なるほど~」と関心して終わってしまいます。

実際に、文学部の方で、漱石で卒論を書かれた方がいらっしゃいましたら、どういったテーマだったのか、使った文献等を教えて下さい。
また、一人の作家を選んで論文を書くとなると、やはり全作品を読むものなのでしょうか?
「当たり前だ!」と叱られるかも知れませんけど、アドバイス等ありましたら、宜しくお願いします。

A 回答 (4件)

 卒業論文を書くのはとても大変な仕事ですので、お悩みも大きいと存じます。


 全集を全部読み通すかどうかは、テーマが何かによると思います。作品論(特定の作品について論じる)、作家論(作家について論じる)、個別テーマ(作家や作品を材料に用いて、何かのテーマについて論じる。例えば「家族」「ジェンダー」「近代」「身体」「戦争」等々)等の、どれをやろうとなさっているのかということです。作家論という形で漱石自体を問題にするのなら全集を読み通していなければなりませんが、それ以外であれば全集を読んでいなくても、必ずしも書けないことはないと思います。
 漱石は論文がものすごく多いだけに、ともすればそれに引きずられることになりがちですね。是非頑張ってください。御健闘をお祈りしています。
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この回答へのお礼

ご回答頂きまして、ありがとうございます。お礼が遅くなってしまい本当に申し訳ありません。
肝心の卒論ですが、昨年中に何とか提出することが出来ました。
IHATOVさんの仰っているとおり、漱石に関しての研究は多くなされていて、他の人の論文を読むとどうしてもその意見に左右されがちだという事を担任教授からも指導されました。その結果、自分なりに出来る限り考えて、どうしても行き詰ったらすでに発表されている文献に当たるという感じで進めていきました。
論文を書くに当たって、作家自身についての研究なのか、または一つのテーマを設定して作品を読んでいくのかによってアプローチの仕方が変わってくるというアドバイスを頂き、とても参考になりました。
この度は、本当にありがとうございました。

お礼日時:2005/02/26 04:05

 漱石が専門であるわけではありませんが……。

ちょっとおもしろい視点でこんなのはいかがでしょう。
 水村美苗という小説化が『明暗』の続編を書いています(『続明暗』新潮文庫)。このなかで漱石が書いた部分までの『明暗』のどのような部分を使い、どのような部分を捨て、彼女はどのような作品として『明暗』をとらえているのか、というのはどうでしょう?
 漱石研究としては邪道も邪道、もしあなたの大学が新しい文学作品についてあまり好意的でない先生の多いところならあまりおすすめできませんが……。
 漱石は万葉、源氏とならんで国文学のなかでは研究者の多い人。寡作で本人が書いた作品が少ないのが救いといえば救いですが、それでも大変だと思います。漱石研究の論文を読み尽くすのは、おそらく学部生には不可能だろうと思いますが、まさかそうも言えないですしね。
 新しい研究はたしか「漱石研究」という雑誌が出ていて、作品ごとに特集してあるはずです。ひとつの作品に対するさまざまな論文を読むのはアタマの刺激にいいかもしれません。
 漱石論の王道は今のところ三つでしょう。
 一、小説作品だけを読んで、その構造や由来、構想のもとを考える、いわば「小説のなぞをとく」研究。これは『夢十夜』のようななぞめいた初期の作品だとやりやすい。
 二、漱石の実人生と作品をともに研究して、「こういう経験がこの小説のこの部分にあらわれている」という、「探偵」式研究。これは『道草』のような自伝的な作品が適している。
 三、漱石の作品と思想(評論や講演などであらわされた)を比較して、彼が社会や人生についてどのような考え方を持ち、それが小説のどこにどのようにあらわれているかを考える、「思想と作品」の研究。これなら『三四郎』や『門』のような作品でしょうか。
 それぞれに使いやすい資料や論文がありますが、まずはあなたの感性で小説を読み、気になるところを探りだしてゆくのが早道ではないでしょうか。小説を読み込んでいないところであせって人の論文に手を出すのは往々にして失敗しがちなことが多いです。
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この回答へのお礼

ご回答頂き、ありがとうございました。お礼が遅くなり、本当に申し訳ありませんでした。
昨年の12月に、何とか提出し今月の初めには担任の先生との口述試験も無事に済みました。出来不出来は別にして、何とか卒業できそうです。
結局、全作品を読み通すということはせずに提出に至ってしまいましたが、今回の卒論制作を通して、これからでも漱石作品を読んでみようと思っています。
kankasouroさんの教えて下さった「漱石論の王道」の部分は、他の文学作品を読む上でも役に立ちそうなお話で、とてもためになりました。
今回は、本当にありがとうございました。

お礼日時:2005/02/26 03:48

文学部出身者です。


友人が夏目漱石で卒論を書いていました。
漱石は私も大学で何度か講義を受けましたが、様々な視点から研究できると思います。
友人は『吾輩は猫である』を取り上げていました。
テーマは男性共同体についてだったでしょうか。
友人の論文までは読む余裕がなくて、概要しかわからないのですが…。

作家の全作品を読むか?ということですが、もちろんその必要があります。
それだけでなく、存在する論文も全て読まなくてはならないと私は教えられました。

…どれだけの人がこれを実践できているかは謎なのですが…。

とはいえ、「自分なりの意見」というものは、論文を読んでしまうと出てきにくいもののように思います。
一度、感想でもいいから、自分の中からわきあがるものを自由に書きとめてみたらいかがでしょうか。
それは論文に比べたら稚拙なものかもしれないけれど、その中には重要な事柄が必ずあります。
その後に論文を読むと、興味を持って読めると思いますし、違った見方もできると思いますよ。
なるほどと思うのは少し作品から離れてしまっているのでは?と思います。

なんにせよ、なによりも自分が後悔しない、自分にとって誇れる論文を作成することが一番だと思います。
ですから、手を尽くせる限り尽くしてください。

がんばってください。
健闘をお祈りします。
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。

作品を読みながら、メモを取っているのですが独自の考えといえるのかどうか。
他の論文を見たら、既に同じようなことが書かれていたりすることも多くて、このままで納得のいく卒論が提出できるのか不安になってしまいます。

私も、論文を書くには全ての作品、出来るだけ多くの論文に目を通すようにと指導されました。それと同時に、論文は、オリジナルな意見がなくてはならないとも教えられました。そしてsaya-kozatoさんのおっしゃるように、「それが出来る学生はほとんどいないけれど」と先生も嘆いていました(^^;

私の大学では、卒論は絶対条件なので避けて通ることは出来ません。学生生活最後の締めとして、残りの時間を使って最大限、努力してみます!!

とても勇気づけられました!
どうもありがとうございました。

お礼日時:2004/10/04 04:03

申し訳ないがあなたの書き込みからは


なぜ夏目漱石を選んだのかがわからない。
私が数十年前に出た大学もそうですが
卒論を書かなくても卒業できるはず。
あなたの文に「卒論を書きたい」という意志が
感じられない。誰かのマニュアルに頼って
適当にやってしまいたいという気持ちが見え見え。
作品全部を読まなければだめか
なんて質問していること自体が情けない。
自分でテーマを見つけられないなら卒論はやめるべし。
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この回答へのお礼

ご回答頂き、ありがとうございました。
私の書き方が悪かったみたいで申し訳ありません。
以前から、漠然とですが、日本の近代化について何か書けたらと思っていました。その題材として漱石を選択したつもりでした。
一言で「近代化」といっても、そこには当然ながら様々な要素(?)があると思います。「家」「恋愛」「個人主義」そういった様々なキーワードが近代にはあると思います。ただ、そのどれもが、どうしても教科書的な読み方から抜けられない気がして、他の方のアドバイスを頂けたらと思ったのです。仮にも論文である以上、国語の授業で教わったとおりの読み方ではつまらないと思ったのです。
でも結局は、私自身の努力不足なのだと反省しています。

「作品全てに目を通すべきか」という質問は、我ながら、ひどいと思いました(^^;卒論に選んだ以上、読んでいて当然ですね。お恥ずかしい限りです。
ただ言い訳させて頂くと、「鴎外の『舞姫』にみる家」について論文を書こうとした時、鴎外の他の作品を引き合いに出すことが必ずしも必要でしょうか。まずは、その作品を第一に考えるべきでは、とも思うのです。というより、そういう読み方もあって良いのではと思うのです。

長くなって、すみませんでした。
ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2004/10/04 03:49

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