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森鴎外の舞姫について質問です。
「朝に戸を開けば飢ゑ凍えし雀の落ちて死にたるも哀れなり」という部分があります。
ここで一体何を表現しようとしているのか理解できません。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000102/files/538_2 … ここには
本篇一○頁上段に「表てのみは一面に氷りて朝に戸を開けば飢ゑ凍(こゞ)えし雀の落ちて死にたるも哀れなり云々」の語あるを以ツて人或は独乙は温かき生血を有する動物が凍死する程寒威(かんゐ)凛烈(りんれつ)の国なるやと疑ふものあり。然れども独乙には実際寒威其者よりも寧(むし)ろ氷雪の為めに飼料を求むる能はざるが為めに飢死する小動物ありと聞く。著者の冬期を景状せしは増飾の虚言にあらずして実際なり。故(ゆゑ)に一言以つて著者の為めに弁護するものなり。 
とありますが、当時のドイツ、豊太郎、エリス、雀を関連づけて説明いただけないでしょうか?

A 回答 (1件)

 一応精読してみましたが、そこは単にとても寒いということを表現しているだけで、それ以上の意味はありません。


 石橋忍月の指摘も、ドイツは本当に雀が凍死するほど寒いのかを検証しているに過ぎず、重要な箇所だと認識しているわけではないですし。

 たとえば、雀がエリスの末路を暗示している、などとしたいのであれば、エリスと雀のイメージが重なるような文章が入っていなければなりませんが、そういう箇所はありません。
 そもそもエリスは死んでいないわけで、飢え死にした雀と関連付けようとすること自体が難しいんですよね。篭の中の鳥と関連するならまだわかりますが。

 鳥関係の描写を探すと、「こは足を縛して放たれし鳥の暫し羽を動かして自由を得たりと誇りしにはあらずや。」というのがありますが、ここはどちらかというと「大臣の信用は屋上の禽の如くなりしが」からの繋がりで鳥と言っているだけで、該当箇所とは関連しそうにありません。禽と雀のイメージでは重なりようがないですし。

 つまりその箇所は、作品にとって特に重要な描写ではない、ということです。にも関わらず、これだけしつこく寒いことを強調しているところを見ると、森鴎外には相当ドイツの冬の寒さが堪えたのだろうなあ、と想像できる程度のことですね。
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