プロが教えるわが家の防犯対策術!

「竹憐新雨後山愛夕陽時」とあります。
この句はどの様な意味でしょうか。出典は何かあるのでしょうか。
お教えください。

A 回答 (1件)

以下のとおりです。


参照 http://www.zwbk.org/zh-tw/Lemma_Show/2783.aspx
中国語なので訳しておきます。
 穀口書斎寄楊補闕
    唐代 五言律詩 作者:銭起
  泉壑帯茅茨,雲霞生薜帷。
  竹憐新雨後,山愛夕陽時。
  閑鷺栖常早,秋花落更遅。
  家童掃蘿径,昨与故人期。
註釈
  ・ 穀口=谷口:古地名,現在の陝西涇陽県西北。
     穀 の簡体字(中国大陸現代標準字体)は 谷.      
  ・ 楊:人名。
  ・ 補闕:官名,職責は皇帝に諫言を言上。
  ・ 茅茨:茅屋(ぼうおく、あばら家、質素な住居)。
  ・ 泉壑:この詩では山水、溝や谷のこと。
  ・ 薜:桑科の匍匐性植物。
  ・ 憐:日本現代語のあわれでなく、可愛い,愛しい.
  ・ 新雨:今しがた降りやんだ雨。
  ・ 山:自分の住む山、穀口のこと...であろう。
  ・ 家童:召使の少年。
  ・ 蘿径:幽径、小径。
  ・ 昨:以前、もと。

*漢文読み下しは、漢詩ノート碌碌山房
 http://rokurokusambo.web.fc2.com/pages/oi/senki/ …
*書籍は(招請未見です)、
 http://webcatplus.nii.ac.jp/webcatplus/details/b …
  下から5番目 楊君に = 谷口書斎寄楊補闕

☆念のため意味を解釈しておきます。
「穀口の書斎にて楊補闕に寄す」
 山水や谷がこの茅屋を擁し(=山の水流や溝に囲まれたあばら家)、
   雲霞は垣の上の蔓草を五彩の幕のように際立たせる。
           (垣根のつる草が霞で五色の幕の様だ)
 雨後の竹の姿は愛しく(=人の心を惹く)、
   山は夕陽の時を愛しむ(=夕陽の山が美しい)。
 のんびりした鷺はいつも早々と巣に就き、
   秋の花の落ちるのは余所よりも遅い。
 家僕は幽玄の小径を掃除する、
   既に知人と約束した(=知人が来る)からだ。

*作者銭起とは、
  http://baike.baidu.com/view/16910.htm
   銭起(751年前後在世),字(あざな)仲文,漢族,
   呉興(現在の浙江省湖州市)の人,若い頃科挙試験を数回受けるが落第,
   唐天宝七年(748年)進士。唐代詩人。

註:漢文読み下し(上記URL碌碌山房)では
 雲隨生薜帷。とあるが 雲霞生薜帷。を採りました。
   漢詩は時代による改変が多いのですが、後者が出典明確のため。
 参照 http://ctext.org/text.pl?node=153440&if=gb
 なお、簡体字以前の字体を使用の出典には「穀口」とあるので、
    「谷口」表記は新しいと推定。
    この推定が正しければ、
     簡体字が施行された1956年以降の書だと考えられます。

ついでに--単純な誤記とは思いますが、
「床の間かかっている掛け軸」は、
  床の間にかっている掛け軸 or 床の間の掛け軸 としましょう。
  床の軸 でも充分です、日本語では ゆかのじく とは読みませんから。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!