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ここのカテゴリーかどうかわからないのですが、心理学の研究をするにあたって、統計学的な分析を学びたいと思っています。

SPSSとか、使いこなせるようになりたいのです。
初心者にも分かりやすい本をおしえていただけないでしょうか?

A 回答 (2件)

こんにちは.このサイトで統計的分析に関する質問に回答している者です.



統計学や統計法(統計学の方法論)の学習に関して相談を受けることが多いのですが,これに対する回答は相談者や質問者の能力・態度によって異なります.

さて,心理学研究のために統計学分析法を学習するという意味では(つまり統計学そのものではなく統計的分析法を学習するという意味では),さらにはコンピュータが個人レベルで普及している現代ならば,という限定条件において以下の説明を行っています.

まずは学習者が数学的素養がどの程度あるかどうかによって大きく異なります.今では統計に関する教科書は二極化しており,(a)堂々と数式展開がされている学問系の教科書と,(b)数式展開を省略して統計解析に計算をおまかせのHow to系の教科書,があります.本屋で両者を見比べてどちらが自分に合うかを判断して下さい.ただしお金の余裕があるのならば,両者一冊ずつ購入することをお勧めします.
統計学的解析法の学習者は基本的にはHow to系の教科書を「しっかりと」理解できれば十分です.ただし,How to系教科書を使う場合は,計算をコンピュータの統計ソフトにお任せなので,容易に統計ソフトを利用できる環境が必要です.数式の教科書であれ,How to系の教科書であれ,何度も練習をするという経験が不可欠だからです.さすがにコンピュータや表計算Excelが使える環境は整っていると思いますが,統計ソフトは個人購入の場合では数十万かかってしまいますので大学などで頻繁にSPSSを使うようにがんばる必要があるでしょう.
How to系の教科書を使っての統計学習の問題点は,「統計法そのものの知識を整理することなく,意味がわからずに統計分析を行う」というものです.統計ソフトは今では非常に簡便になっているので,意味がわからずとも(でたらめな)結果をだしてしまうので,意味のある分析ができない場合もあるのです.

このように書くとHow to系教科書による学習はあまり良くないのではないかと思われるかもしれません.実際このHow to系教科書「だけ」の勉強には問題点があると思います.そのためNo1の回答者さんが紹介されているような数式展開の教科書を使った方がよい,とアドバイスする声が多いです.
もちろん基礎をしっかりと固めるという意味では数式系の教科書を勉強した方がよいのですが,その数式系教科書についていくだけの数学的素養があるかが大きな問題となります.また,数式系教科書で勉強する人の多くは,数式を追うだけで一杯一杯で実際の分析法に使えるだけの知識整理をおこなっていない,ということも挙げられます.

このような統計学習のアドバイスをするときに私は,統計解析法を車の運転法に喩えます.数式系教科書で学習するとは,車の機械的構造を学習することです.確かに構造を理解するという意味では有益なのですが,しかし,構造を理解することが直ちに「車の運転」の熟達に結びついていません(間接的には結びつきます).むしろ直接車の運転をHow toとして,しかしその練習を徹底化させることの方がはるかに運転技術は向上するでしょう.運転するときに,いつも車の構造を逐一思い出してはいませんよね? 実際に統計分析するときにも,「分析(運転)時に必要な知識」と「知っておいた方がいいが必修ではない知識」があります.その知識の弁別はどうすればいいのだ? と思われるかもしれませんが,この弁別はHow to系の教科書を見ればわかるわけです.How to系では「分析時に必須の知識」を重点的に説明しているので,重要な知識かどうかを見抜いて下さい.
その上で,数式系教科書で「重要な知識」の該当する部分をじっくりと読むことをおすすめします.例えば,統計学では非常に重要な「分布論」があるのですが,How to系では,分布論を無視してもそれほど支障はありません.なぜならば統計ソフトが「分布論」に該当する部分を自動化してくれているからです.

このように「How to系教科書」で概要を掴んで,「数式系教科書」で気になる部分・重要な部分をピンポイントで読みこなすという方法が一番効果的であろうと思います.

また……「How to系」「数式系」両方の教科書で学習する人でも,それぞれの統計解析法の整理をしていない人が多々見られます.例えば,「t検定」と「分散分析」はどのように使い分けるのか? あるいは複数変数データの場合に「単純なt検定」の繰り返しをするのは「何故」だめなのか? などは,ここの統計解析法の知識ではなく,それぞれの統計解析法の全体像を理解していないと答えられないでしょう.この全体像の理解ができない人がかなり多いです.「How to系」ではこの全体像についての説明がほとんどされていませんし,「数式系」では説明はされているのですが,読者の多くがここの統計法の数式展開を追うことで一杯一杯なので,その部分の重要性に気づいていません.

「重要な知識/それほどではない知識」というのを見極めつつ,学習を進めて下さい.
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そうですね。

私のオススメは「心理統計学の基礎」です。

ある程度の数学力があれば十分理解できると思います。

参考URL:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4641121 …
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