
クラリネットなどの変ロの移調楽器は、楽譜上のハ(C)の音が、ピアノの変ロ(B♭)の音に一致します。
一方でヴィオラなどの楽器は、アルト記号(ハ音記号)で楽譜が記されます。
なぜクラリネットなどはアルト記号(ハ音記号)で楽譜を記さないのでしょうか。反対に、ヴィオラなどの楽器は変ロの移調で楽譜を記さないのでしょうか。
この2つの記譜法は、音域の面でほぼ一致します。楽器の音域に対する楽譜飲みやすさはほぼ同一のはずです。特に移調楽器については、吹奏楽から全楽器共通の楽譜を用いるジャズへの移行する際の妨げになっているという、実害も発生しています。
理由は歴史的経緯であって、有用性はそこまで考えられていない、ということなのでしょうか。お詳しい方、ご教示ください。よろしくお願いします。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
No.4 です。
「お礼」に書かれたことについて。>10ホールズハーモニカのような考え方なのですね。
そういうことだと思います。
なので、すべての調に対応しようとしたら、半音違いの「12台」のハーモニカを持っていないといけません。
19世紀前半まで(ロマン派初期の時代まで)、トランペットやホルンは「バルブなしのナチュラル管」でしたから、調ごとに楽器を持ち換えていました。
作曲者は(ベートーヴェンもモーツァルトもハイドンも)、「その調(長さ)の楽器」を使う前提で「調号なしの楽譜」を書いていました。当然、記譜は実音ではありません。
そういうことも含めての「歴史的経緯」です。
はああ、なるほど。そうなのですね。非常によくわかりました。ナチュラル管だったから、というのは説得力のある理由ですね。すばらしいです。ありがとうございます。
No.4
- 回答日時:
No.3 です。
木管楽器や金管楽器を演奏したことのある人なら分かると思いますが、楽器の「調」は「管の長さ」で決まり、その長さでの「ドレミファ(移動ドです)」は同じ指使いになります。
実音がどうのこうのは関係なく、その楽器の「ドレミファ」を演奏する指使いで、楽譜も「ドレミファ」で記譜するのが合理的です。
その結果で出てくる実音が「ハ長調のドレミファ」でなく、その楽器の調の「ドレミファ(移動ド)」になるのは仕方がないと考えるのが、19世紀以降の「合理的」な考え方なのでしょう。
バッハの時代までは、音楽家は「世襲の特殊技能を持った職人」でしたから、どんな記譜であってもその楽器に合わせてきちんと読んで演奏できたのでしょう。
中学・高校などで使う「アルトリコーダー」は、「へ調」の楽器なので、実音どおりの記譜だと「ソプラノリコーダー」(主に小学校で使う)とは運指が違います。
リコーダーが主に使われていたバロック時代のやり方をそのまま踏襲しているからなのですが、バロック時代の職人にはそれで全く問題がなかったのでしょうが、小学校で「ソプラノ」を吹いた人には、「アルト」の運指は「分かりづらい」ようですね。
やはり、「職人」ではないシロウトが演奏するには、記譜と指使いが一致していないと難しいようです。
他の楽器との関係で「実音」が必要になるのはその次の応用問題であり、「ただ自分の演奏するだけ」であれば何ら必要ないでしょう。その問題に遭遇しても、一通りの演奏ができていれば「理論」と「思考」で何とか克服できると思います。
10ホールズハーモニカのような考え方なのですね。クラシックならそれでいいのですが、そういう教育を受けた人がジャズにやって来ると、じゃあキーを下げようか、とかそういう場合に応用が利かない人が現れるのです。でもジャズが後発ですから、やむを得ないのですね。ありがとうございます。
No.3
- 回答日時:
もともと「高音部のト音記号」と「低音部のヘ音記号」は対になっていて(ト音記号の「下1線」とヘ音記号の「上1線」が一致する)、「右手」と「左手」が必ずセットになる鍵盤楽器用のものです。
それに対して、各楽器や「音声域」に合わせた楽譜は、最も見やすくなるように(5線外に「上線」や「下線」があまりつかない範囲になるように)記譜法を決めるのが普通です。
その場合の「標準」が、「真ん中(第3線)が C になるハ音記号」です。
さまざまな記譜法は、「ハ音記号」からどのように移動させるか、で記譜することが多かったようです。下記の「ソプラノ記号」「メゾソプラノ記号」「テノール記号」などがその例です。
↓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%B3%E9%83%A8 …
また、主に高音を演奏することの多い「ヴァイオリン」などは、バッハの時代にはト音記号を3度下に移動した「小ヴァイオリン記号」で記譜されることも多かったようです。
そんな歴史的な経緯の中で、「効率化、標準化」として、だんだんと「高音部のト音記号」と「低音部のヘ音記号」が「業界標準」となって行ったのだと思います。その中で、新参者の楽器(クラリネット、サキソホン等)は、たとえ移調楽器であっても「ト音記号」と「ヘ音記号」を使うようになったのでしょう。
歴史的経緯でしかない、ということですね。もしヴィオラが誕生したのがより後年だったらハ音記号は使わなかったであろう、と。大変よくわかりました。ありがとうございます。
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