オーケストラの曲で、ときどき、管楽器の1st以外のパートのソロが出てくることってありますよね。たしか、「新世界」の1楽章のフルートとか、ビゼーの交響曲第1番の2楽章のオーボエとか。
前後の流れの都合上、その方が自然だからという場合はあると思うのですが、それ以外になにか理由があるのでしょうか?
ホルンの場合は、1つの楽章で2種類の調性のホルンを使っていれば、メロディの調によっては、1st以外にソロがまわってくることはありうると思いますが、そういった場合以外で、どうなのだろうと思っています。
作曲者が1stと2ndで音色の違いを想定しているのでしょうか?(声楽のソプラノとアルトのように。)
教えていただければと思います。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちは。
オーケストラのトロンボーン経験者(アマチュア)です。
私も気になったので調べてみたのですが,残念ながら,ビゼーの場合も含め,納得できそうな説明は見つかりませんでした。申し訳ありません。
以下,私の勝手な想像ですが。
「新世界より」の2ndフルートについては,1ヶ所はその後に続く1stのソロとの対比を考えた可能性があっても,#1さんがおっしゃるように,特に必然性を感じない部分もありますね。せっかく分担するというアイディアを発見したので,もう少し使ってみた,くらいの事かもしれません。
また,曲を作る時に,ある特定の奏者や団体を想定する,ということもあるようですが,質問者さんがあげた曲がこのケースにあたるかどうかは分かりませんでした。
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以降,かなりマニアックになりますが,お時間のある時にでも。
金管楽器の場合なら,理由はなんとなく分かります(自分が金管吹きなので・・・)。
まず,我が(笑)トロンボーンですが,登場の歴史的な経緯から言うと,1st/2nd/3rdではなくAlto/Tenor/Bassで,ソロは1st(Alto)ではなく,それに適した音域・音色のパートに与えられる事があります。モーツアルト「レクイエム」で「怒りの日」の後に登場する2nd(Tenor)のソロが代表例だと思います。
その他,シェエラザードの第二楽章でのファンファーレが2nd(Tenor)のソロであったりとか,マーラー7番の第一楽章に3rd(Bass)のソロがあったりします。
ホルンの場合は,ロマン派以降だと4本編成の曲が多いですが,実質的には1st/2ndが2組,という感じですので,影の1stとも言うべき3rdにはソロが多いです。2組いる理由は,質問者さんもおっしゃっているように,もともとは楽器と曲,それぞれの調性の問題であったのではないかと思います。
また,第九の第三楽章のソロが実は4thであるというのは,その筋ではそこそこ有名な話ですが,こうなっている理由はやはりよく分かりません。1stがやってしまう場合もあるみたいです。
トランペットですと,1st/2ndのペアに対し,3rdが独立して動く,という形が,ワーグナーやブルックナーなどでたまに見られますが,ソロまではいかないかもしれません。
マーラーなどで人数が増えてくると様相はかなり混沌としてきますが,このあたりの作曲家になると,音が出てくる場所が変わることによる空間的な効果や,奏者が変わることによる音色の変化,奏者のスタミナまで想定しているかもしれませんね。
バルトーク「管弦楽のための協奏曲」第五楽章にあるトランペットのソロの交代は,うまく使い分けている例だと思います。
なるほど。
トロンボーンの場合は、人の声の場合に近いのでしょうね。音域と音色、ですね。マーラーがBassのソロを用いるというのは、なんとなくわかるような気がします。
第9の3楽章のホルンのソロ。そうですね、あれもそうですね。
金管楽器の場合、低い音が出るようにできている楽器の奏者が、あるいは、普段低い音を担当している奏者が、少し高い音域を出すことによる緊張感のようなものを狙っているというのもあるのかなと、回答を読みながら思いました。
奏者のスタミナ、というのはそうかもしれませんね。
特に、マーラーは指揮者もしてましたから、そういった現実的な発想もあったのかもと思います。
回答、ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
それ、私も気になってます。
私が持っている新世界の楽譜ではピッコロは2ndの持ち替えでその後フルートに持ち替えることになっているので、1stも2ndも物理的に吹けないということはないと思います。(演奏会などでは1stが持ち替えているところも見たことがあるので楽譜の版によるのかもしれないですが…少なくともピッコロはソロの数小節しか登場しないので1楽章の間ずっとピッコロを持ち続けているということはないです)
また、ドヴォルザークの他の交響曲では主な高音域のソロは1stが受け持っているのでドヴォルザークが2ndFlに特別な思いいれが…というのもない気がします。音色の違いというのも、体が楽器の声楽奏者と違い同じ楽器の奏者でそこまではっきり違いが判るほど1stに適した音色、2ndに適した音色と吹き分けられているとは考えにくいです。
またあるオーケストラ奏者の方はドヴォルザークが楽譜を書く際にどこか一箇所書き間違いをしたので全部ソロを1st、2ndに分けてしまったというようなことを言っていたそうですが、新世界をやったとき他の木管や金管の人も、2ndが楽しい(多分おいしい、1stと同等に扱われているという意味で)曲だと言っていたので、新世界について言えばフルートだけに限った話ではないような気がします。
人の意見の否定ばかりですみません。謎は深まるばかりです。。(笑)結局のところ私もよくわかりませんが、上記のことからやはり2nd奏者にある程度おいしい部分をあげようという配慮(?)は多少なりともあったんじゃないかなぁと私は思っているのですが。。
>新世界をやったとき他の木管や金管の人も、2ndが楽しい(多分おいしい、1stと同等に扱われているという意味で)曲だと言っていたので、新世界について言えばフルートだけに限った話ではないような気がします。
たしかに。
実は、私はアマチュアオケでバイオリンを弾いていたことがあるのですが、新世界の2ndバイオリンを演奏したことがあります。1stバイオリンとユニゾンだったり、ビオラと同じ音形というのが多いのですが、1楽章で2ndバイオリンのみのメロディが出てきます。ここは、かなりおいしいところです。(ついでに言うと、3楽章の21小節目からも。メロディではないのですが。)
>上記のことからやはり2nd奏者にある程度おいしい部分をあげようという配慮(?)は多少なりともあったんじゃないかなぁと私は思っているのですが。。
もしそうだったとすると、ドボルザークって、なんとよい人だったのだろう、と思います。(笑)
回答、ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
otschanさん、こんばんは。
「新世界」のスコアしか手元にないので、これを見た限りでの回答です。
「新世界」の1楽章のファーストフルートには、ピッコロへの「持ち替え」があります。
ピッコロソロは193~196小節目に登場しますので、その小節以前の149~156小節目のフルートソロは、ファーストが吹いていると思われます。
私の持っているスコアを見る限り、ファーストがピッコロに持ち替えたあと、フルートに持ち替えなおす指示がないので、おそらく、193小節目以降、1楽章の終わりまで、ずっとピッコロのままではないかと思われるのです。(音域的にも不自然ではありませんし)
この推測が正しければ、193小節目以降に、フルートソロが欲しい場合、「セカンドが吹くしか選択肢がない」ということになるのだと思われます。
ビゼーの方も同じ理由で、オーボエ奏者がイングリッシュホルンに「持ち替え」をしたりして、「ソロはセカンドが吹くしかない」という事態が起きているのではないでしょうか?
スコアがないので、推測に過ぎませんが。。。
私も、手もとにビゼーの分のスコアがないので、新世界についてだけしか詳しいことはわかりませんが・・・。
たしかに、新世界の1楽章の149~156小節で1stフルートが吹いた後、193小節でピッコロが登場しますが、その後の部分では、ソロ(No.1の方の言われるところの「おいしいところ」)はすべて2ndが吹くことになっていますね。
ですから、持ち替えが関係しているのかもしれないですね。ふむ。
ただ、そうなると、おっしゃる通り、1stフルートの人は1楽章の終わりまでずっとピッコロを吹くことになりますが、そうなのでしょうか・・・う~ん。
実際にコンサートでそのような光景を見た記憶がないので、そうなのだろうかと思ってしまうのですが、ただ、ドボルザークがそういったことを想定していたというのはあり得るのだろうなと思いました。
回答、ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
新世界は経験がありますが絃パートだったので気が付きませんでした。
スコアを見てみると確かに1楽章には2ndのソロが数箇所あります。
しかも,おいしいところです。
その内の1箇所は2ndの後に続いて1stがオクターブ高い音域でつないで
入ってきますので自然な流れですが,その他の箇所は1stでも2ndでも
変わりがないように思います。音色等,2ndにした効果はわかりません。
前後を見ても1stの負担軽減とも思えません。
推測ですが,音域を見てみると,単に音域による分担という気もします。
余談ですが,
もし,2ndにもおいしいところをという配慮(人情)で書かれているなら,
シンバルは全楽章通じて1回きりで,しかも,あまり目立たないところで
カシャン(mf)と鳴らすだけで可愛そうです。
そうなんです。新世界の2ndフルートは謎です。
確かに、音域によって分けているのかなとも思ったのですが、149小節目の1stフルートの音域は、370小節で出てくる同じ音形の2ndフルートの音域よりも低くなっています。半音だけですが。
>もし,2ndにもおいしいところをという配慮(人情)で書かれているなら,
なるほど。
ドボルザークの場合、2ndフルートというパートに特別な思い入れがあったのかもしれないですね。
例の1回だけのシンバルについては、ただ1回小さな音でならすだけだからこそ、曲を知っている人は集中して聴きますし、かえって、おいしい部分になっているのではとも思います。今から30年ほど前に、フランキー堺が演じる、「新世界」のシンバル奏者を主人公にしたテレビドラマもやってました。(歳がばれますね。)たしか、札幌交響楽団が協力していたように記憶しています。
回答、ありがとうございました。
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