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例えば、オークションで「郵便事故等の補償はありません」とあり、結果商品が届かなかったケースがあったとします。

この場合、落札者は出品者に対して、何らかの形での発送した証拠を求めることは出来るのでしょうか?何の証拠も提示出来ない場合、落札者は発送自体がなかったとみなし、代金の返還もしくは商品の発送を求めることは出来るのでしょうか?

A 回答 (14件中1~10件)

 法的理解が不十分なまま判例を振りかざすのは感心しません。

誤解の元です。やめて下さい。条文ならまだしも…。あと、根拠は?を繰り返すのもおやめ下さい。民法であれば、できる限り当事者の公平を図るように解釈する、ということに尽きます。法学に限らず、原因の原因の原因…と追求していっては不合理な解答しか得られません。私の文章は、できる限り法学的正確性を損なわず、しかし一般の方が読んで理解できるギリギリの線で書いています。先入観を全て捨て、素直な気持ちで受け入れようとしてみて下さい。納得がいくはずです。

 あなたの引く判例は、「債務の履行が不能になったとき」とある以上、履行不能(の事実)が立証されたことが前提です。債務不履行責任を追求する場合、履行不能は債権者が立証しなければいけない事項なのです(争いなし)。
 本件では商品が落札者の元に届いたかが争点の1つとなります。落札者の元に届いていれば、債務は履行によって消滅したのであって履行不能でも何でもありません。つまり「届いていないよ」ということを証明しなければならないのです。
 ではどうやって届いていないよということを証明するかといえば、記録付きの発送方法であれば伝票の控えを出品者が提出しないことから、こいつは発送もしていないなと推定されるわけですが、発送方法が元々定形外である本件では証明はもちろん推定のしようもないのです。
 ですから定形外発送の事例では、履行不能の立証自体が至難であるということになります(ここまで一般論)。

 以下ネットオークションたる本件の特殊性についてです。
 本件では「郵便事故等の補償はありません」という特約が結ばれています。これは出品者の責任を軽減する趣旨であり、届いていないことの立証をより強く落札者に求める方向に作用します。
 また、郵便局の手形外発送によることは当事者間で合意していた以上、債務者たる出品者が履行補助者の責任をかぶるのは、選任・監督に責任がある場合(例:不注意な性格であることを知りながら秘していた)だけです。
 さらに送料落札者負担が一般的で、定形外発送にすることで落札者が利益を得ることは、落札者に不着のリスクも負わせるべきとの解釈につながります。
 
 結局、一般論としても困難な上、本件の特殊性を考えるとさらに至難な請求であると考えるわけです。
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この回答へのお礼

何度もありがとうございます。大変勉強になりました。

お礼日時:2005/09/28 12:36

基本的には、発送時の危険負担は売主負担です。



しかし、民法の大前提になるのは「契約自由の原則」です。
「発送後の責任は負わない」という“特約”は契約自由の原則からして明らかに有効です。
ついては、発送段階で、民法415条でいうところの「債務者が債務の本旨に従った履行」をしたとみなされるわけです。


また、発送時に現金払いをして、その際に領収書を受け取ったならこれで履行の充分な疎明資料になりえると思います。
(たしかに100%発送したとはいえないという反論はあるかもしれませんが、もし落札者側で異議があるのなら、これは違うという証明をしなければなりません)
また、郵便物の写真も、「実際に郵便物があって、その後に発送した」という疎明資料にはなりえます。
また、全取引・発送方法を網羅した発送簿でも疎明する資料になりえるそうです。

確かに、郵便物を作って、手許の切手を貼って発送した。というだけでは発送した証拠にはなりえないですが・・・


疎明:裁判所や裁判官が、「多分確かだな・・・」と判断できる程度の証明をすること。
(私はこのように解釈しています。間違いがあればご指摘お願いします)


これで、♯7さまや、他の方の疑問はある程度解決したかなと思います。
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 あなたは明らかに誤解している点があります。

それは債務不履行責任を追及する場合の証明責任の分配です。仮にオークションの特殊性を無視するとしても、債務不履行の事実は落札者が立証しなければなりません。
 これは、例えば重要な動産の手渡であれば、履行があれば債権者が債務者に受取証を発行するはずで、これが債務者から提出されないことをもって債務が履行されていないことの推定(反証がなければそのまま認定、反証があれば覆される)となります。また記録のある送付であれば、発送した際に債務者が輸送機関から受け取る控えがあるはずで、これが債務者から提出されないことをもって債務が履行されていないことの推定となります。しかし定形外郵便においては元々輸送機関からの控えがないので、こうしたものが提出されないことをもって、債務が履行されていないことの推定とはなりません。
 
 履行補助者の過失につき、どこまで債務者が責任を負うかですが、代行させることが法的に許されない場合=不可抗力にも責任を負う>履行補助者の指定につき債権者の関与がない(これが一般的なケース)=履行補助者の故意・過失について責任を負う>履行補助者を債権者が指定したまたは債権者の承諾がある=履行補助者の選任・監督にのみ責任を負う、となります。本件は最後のカテゴリーに入り、債務者たる出品者の責任をまず追及できないケースであると思われます。

 結局、免責特約の趣旨(出品者の責任軽減)やネットオークションの特殊性(定形外発送で落札者が利益を得ている)を考慮しなくても、返金請求は困難と考えられ、考慮すればなおさら請求は至難と考えられるのです。
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この回答へのお礼

理解が悪くてすいません・・・。何度も付き合っていただいて、大変感謝しております。ただどうも分からない点がありますので。

債務の履行が不能になったときは、債務者は、それが自己の責めに帰すべからざる事由によって生じたことを証明するのでなければ、債務不履行の責めを免れない。(最判昭和34年9月17日)

私のあげたケースでの出品者は、上の判例に言う債務者とはどの点が異なるのでしょう?

あやふやな理解ですが

>しかし定形外郵便においては元々輸送機関からの控えがないので、こうしたものが提出されないことをもって、債務が履行されていないことの推定とはなりません。

どうもこのあたりがポイントのようですね。ほんとに?根拠は?とも思うのですが、おそらく郵便法も絡むので、もはや私の手に負えなくなってきました。この問題については、自身で債務不履行の立証についてもう少し知る必要があるようです・・・

お礼日時:2005/09/28 01:57

 債務不履行の一般論としては、債務不履行の事実が認められれば、債務者が不可抗力であることを証明しなければ損害賠償責請求が認められます。

それを前提に、「郵便事故等の補償はありません」という免責合意の趣旨(出品者の負担の軽減)や、送料が落札者負担であって定形外郵便による発送は送料が安い分落札者が利益を得ていること、履行補助者と言っても債権者の了解を得ていることなどから、なお本件では出品者に対する返金請求は認められないというのが、(プロフィールに書いているとおり)法を専攻とする私の考えです。

 よく考えて下さい。一般にオークションの送料は落札者が負担するんですよ。そうすると送料が安くなると、その分落札者が得をするんです。つまり、定形外発送は商品が正常に届けば落札者が利益を得るわけです。普段安い送料で利益を得ておいて、万一届かない場合には一転返金せよというのはおかしくありませんか?「利益の存するところに損失もまた帰する」のです。そして定形外郵便においては、その商品を発送したという証明はほぼ不可能なのです。さらにその発送方法を落札者も承諾した(むしろおそらくは落札者が望んだのでしょう)ことを併せて考えれば、発送した証明がないということをもって発送していなかったとみなすべきではなく、むしろ発送していないという証明がない限り発送したと推定すべきです。

 以上が法を専攻する私の見解です。
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この回答へのお礼

私自身はなるほどと思うのですが、

>発送した証明がないということをもって発送していなかったとみなすべきではなく、むしろ発送していないという証明がない限り発送したと推定すべきです。

この推定に法的根拠、判例はあるのでしょうか?オークションでも、債務者が履行に関して責任を負っているのではないでしょうか?私が出品者になった場合を考えて質問しているので、この点を落札者に指摘された場合、反論には確かな根拠が必要ですので。(ただそんなに心配なら勝手に記録でも何でも取れ、ということではなく、一種の講学事例と考えてください。)

ところで履行補助者の過失は「債務者の責めに帰すべき事由」になりますが、履行補助者(履行代行者)として郵便局を選択した場合、何か特約が生じるのでしょうか?また債権者が履行代行者を承諾した場合でも、要するに質問のケースですが、履行補助者の過失は「債務者の責めに帰すべき事由」になるのでしょうか?

お礼日時:2005/09/28 01:12

お礼拝見しました。



ちなみにhiro1005さんの求める「発送した証拠」というものはどういうものでしょうか?

補足をお願いします。

この回答への補足

ここまで回答を見たり自身で調べた結果、要するに出品者は自己の責任で最低でも「配達記録郵便」にする必要があるのではないかな?ということです。「配達記録」がなければ、発送作業を監視した第三者の証言とかでしょうが、明らかに非現実的でしょうね。

もしその点怠った(忘れていた)なら、いくら言い訳をしたところで、出品者は債務不履行の責めを免れないのでは?

理由は重複して書き込むのもどうかと思うので、NO.9さんの「お礼」を参照ください。

補足日時:2005/09/28 00:31
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 郵便事故の際の出品者の経済的負担をなくすという免責合意の趣旨から考えて、やはり出品者に代金の返金を求めることはできないものと考えます。



 まあ私の場合、「商品の不到着及び破損について一切ノークレームをお約束」頂いているので、発送の証拠が提出できなくても「不到着」についてのクレームとして遮断されるわけですが。

 立証についての問題は様々ありますが、発送の証拠を出せと落札者が言えば、出品者はでは商品が届いていないという証拠を出せと言ってきますよ。これではキリがありません。

 先ほど別のスレでも書きましたが、送料落札者負担が一般的なネットオークションでは、定形外郵便で発送する場合、安い送料によって落札者が利益を得ています。とすれば何千何万分の一かの確率で正常に届かなかった場合の不利益も、落札者が負担すべきなのではないでしょうか。

 私は出品も落札もします。落札時は低額商品に関してはやはり定形外発送を希望することが多いです。出品時は、なるだけ記録の付く発送方法を希望しますが、落札者の要望に応じて定形外発送することも少なくないのが実情です。
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この回答へのお礼

民法第四百十五条  債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。

でありまた、最判昭和34年9月17日によれば

債務の履行が不能になったときは、債務者は、それが自己の責めに帰すべからざる事由によって生じたことを証明するのでなければ、債務不履行の責めを免れない。

ですから、わたしの指摘したようなケースでは、出品者が発送した旨を証明できなければ債務不履行となると思うのですが、どうなのでしょう?私の法律知識ではここあたりが限界なので、この点について私的自治が及ぶのかどうかを含めよく分からないです。ご存知の方、教えてください。

お礼日時:2005/09/28 00:11

商品発送の証拠って、窓口で発行してもらう領収書や切手を貼った商品の写真などでしょうか?


でもそれで本当にその商品を発送したかどうかは分かりませんよ。(ないよりはましでしょうが)

また商品の発送の証拠がないように、受け取りの証拠もないわけですよね。
お互いに「発送した」「届いていない」といっても本当かどうか確かめようがないわけです。

オークションの場合、そういう危険を犯したくなければ宅急便やらメール便やらといった「発送、受け取りの記録」が残る発送方法を選ぶべきなのです。
また多くの出品者はこういった不着等のトラブルを避けるために宅急便などを利用したいのです。

なので定形外発送を希望した段階で、落札者は「もしかしたら出品者は発送しないのに発送したというかもしれない」という危険も了承した、というのがオークションをやる人たちの中では暗黙の了解なのではないでしょうか。

ですので商品が届かなくて発送の証拠を提示できなくても、代金の返還や代わりの商品の発送を求めるのは難しいと思います。

また「なぜ落札者ばかりがリスクを負うのか」ということですが、それは「落札者の希望で定形外発送したから」ということに尽きてしまうと思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

まあ繰り返しになりますが、「保障はない」という断り書きがあれば、郵便事故の損害は理解できますが、発送自体が行われないという明白な詐欺に関するリスクは了承していないのでは?

NO.7さんの「お礼」を見てくれるとうれしいです。

お礼日時:2005/09/27 22:24

こんばんは。



私もちょっと確認してみました。

質問者さんの#5と#6のお礼と補足ですが

ヤフー法律相談で以下のように書いてますね。

http://auction.yahoo.co.jp/legal/003/details/

1>2 落札者が普通郵便を希望した場合は?
 >落札者が「普通郵便で送って」と指定した上で事故が起こった場合、
 >出品者が指定どおり送れば、出品者はなすべきことをしたと評価さ
 >れて、落札者は出品者に対し、郵便事故の責任を問うことはできな
 >いと考えられます。
2>ただし、出品者が「送った」と何らかの形で証明できないと、送っ
 >た事実そのものが認められず、出品者が責任を負うことにならざる
 >を得ません。

みなさんがおっしゃっているのは1項で、2項の証明は例えば切手を貼った郵便をデジカメで撮影しても投函したかどうかわからないし「送った」ことを証明なんてできないですよね?

そうなるとヤフー法律相談の回答は1項と2項で矛盾していませんでしょうか?

詳しい方補足よろしくお願いします(ぺこり)。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

私も郵便制度はほとんど分からないですが、質問の後ちょっと調べてみました。要するに出品者の責任として、落札者が希望しようがしまいが最低でも「配達記録郵便」にする必要があるということではないかと。

参考「配達記録と書留の違いをご覧ください」
http://www.kazu4si.com/HP/naiyou/ba/kakitome.htm

損害が生ずることは納得するが、発送したかどうかも分からないというのは納得していないということでは?

お礼日時:2005/09/27 22:16

出品者側で郵便事故で落札者様に届かなかったことがあります。


定形外郵便で郵便局から発送したので
発送した郵便局名・時間・金額・封筒の形態を
落札者様にお知らせしました。紛失届けをだされました。
それで郵便局から連絡があったので、上記のことをもう一度伝えました。
落札者様の希望で発送したので(もちろん発送後の責任は負えないことを了承済)、落札者様には出品者側には責任を問いませんでしたよ。
補償のない発送を希望した場合は、あきらめるしかないと思います。
家にある切手を貼ったりしたら何の証拠もないですから。
ごくまれに、数ヶ月後に届いた話も聞いたことがありますが…。
とりあえず紛失の旨を郵便局に届けるしかないと思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

>もちろん発送後の責任は負えないことを了承済

もちろん普通や定形外を選択した時点で、落札者が、発送「後」の危険を負担するんでしょうが、そもそも発送したかどうかという危険まで落札者が負担すべきなのでしょうか?

お礼日時:2005/09/27 18:12

郵便事故等の保障がなく出品者が発送したら信用できないのであれば、


普通郵便ではなく書留や配達記録、エクスパックなど発送状況の確認ができる方法にすれば
トラブルが回避できると思います。

普通郵便の場合、発送した証拠を提示するのは難しいですね。
提示できない場合に代金の返還を求めることも難しいと思います。
もしも本当の郵便事故だった場合出品者にしてみれば落札者が実は郵便を受け取っているのに
それを偽っているとも考えられるからです。
商品の発送を求めるにしても発送していないという証拠もないのですからそれを求めることも難しいです。

この回答への補足

皆さん、回答ありがとうございます。
どうも普通郵便・定形外郵便ではいかなる場合でも、落札者が危険を負担するというのが常識のようですね。

ただオークションのヘルプを見ると、

http://auction.yahoo.co.jp/legal/003/details/

このページの2.落札者が普通郵便を希望した場合は?の但し書きをご覧ください。

私の質問のケースでは、郵便事故の責任は出品者が負担することになっていると思うのですが。どうなのでしょうか?

補足日時:2005/09/27 17:49
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

>本当の郵便事故だった場合出品者にしてみれば落札者が実は郵便を受け取っているのにそれを偽っているとも考えられるからです

たしかにその通りですが、この場合、なぜ責任を取るのは出品者ではなく落札者なんでしょう?

お礼日時:2005/09/27 18:08

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