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ネットの古着着物の通販で、気になる袋帯を見つけたのですが、正絹でありながら格安なものの(2000円)、説明文を見て、購入を迷っております。

迷っている理由は、「やや古いお品のようで 手先の柄は短め(16cm)です」「芯なしです。御仕立てなしでご利用形跡がございます。」
「幅28cm、 長さ382cm、生地の厚さ・中、生地の硬さ・硬め」

といった説明文の内容です。

芯なしでも、生地が硬めならなんとか結べるかな・・・とは思ったのですが、手先の柄が16cmというのは、着用時にどのような影響が出るのだろうかということや、特に幅が28cmということが気になって、購入するべきか悩んでおります。

幅が28cmですと、お太鼓にしたときに、前側が、幅のたりない感じで見栄えがおかしくなったり、後ろ側のお太鼓の幅がたりなく小さくチョコンとおかしなお太鼓になってしまいますでしょうか?

あと、画像をみると、帯そのものは全面に柄が入っているようですが)、お太鼓の下に出るべきになるタレの先端部分(すみません、着物の初心者なので名称がわからないので・・・)が、絵柄がなく、無地の生地になっていて、すみっこに何かの漢字の文字が入っております。
このまま着用すると、着用時に問題があるのでしょうか・・・?

初心者なので質問内容が伝わりにくいところがございましたら申し訳ありません。お分かりの範囲内で、回答いただけたら幸いでございます。よろしくお願いいたします。

A 回答 (1件)

オークションでお安く落としてはチマチマといじるのが趣味なおばちゃんです。



同じような巾の狭い帯を持ってます。
ソレを踏まえて、申し上げます。

モシ、お太鼓だけにするという前提で
あなたが洋服13号に相当する方ならやめたほうがいいです。

8寸(普通の上がり帯巾)でも、これでみんなが使うので、痩せている人は
重箱をしょっているという表現がありますが、
これはこれでおかしいのですが、太目の方が8寸でもどうかなというのに
あえて、7寸5分の帯だと、よほど(グレードのいいもの)でないとおかしいとわかります。

昔の人は自分にあわせて、~8寸(30-31CM)まで巾を調整しました。
粋筋はやせて見えるように一分刻みで帯巾ももっと太くしたりする。

その帯もたかが、2CMの違いですのでごまかせばごまかせます。
お太鼓以外の結び方、崩し貝の口?(とでも言うのかナァ)のようなものか
角ダシのような手の部分をいささかでも横から見せるような結び方だと
巾が狭い分、逆にすっきりと見せることができます。

たれの部分の織り出しには織元や作家の印のようなものがあったりしますのでソレですが、
見せるものでなく、本来は、内側に折って芯を入れて
あいている端をかがって・・・としてから、
着用としますが、たとえば、「ブランドのLV ルイヴィトン?」をワザワザタグを表に出してみせるというのに等しい行為として、そのたれとして、お尻にちらつかせて歩くというようなこともないことでもないです。

これは内側に折りこんでしまえば問題はないです。
ワザワザ仕立てという意味での手間は要らない。

ただし、この帯で非常に問題なのは、いわば7寸5分(28CM)で作ってあるのに、手先の柄が4寸(16CM)しかない「袋帯」というのがヘンです。

どうしてヘンかというと、その巾の狭いつくりにするような時代なら
本来袋帯というのはぜいたく品ですから、今の名古屋帯のように
どんどんと節約路線をイッテ、手先の柄を節約するような手段をとりません。
今の名古屋は手先にはほとんど柄もなくなる傾向にあります。
大体が、お太鼓柄というのが究極の節約&派手路線のあわせ技なのです。
その点、袋帯というのはぜーンブに柄があるのが本当。
でも、裏にはないというのが袋帯の信条です。
ソレが二重に巻いて、下になる部分は節約するという風に進化(節約)するようにナッテ、飾り結び(?)をするのに、どうしても手先に柄を残さないといけない。
それで、名古屋とは違って、手先にも必ず、柄がある、ソレも1尺5寸は最低ないと、役に立ちません。


【あと、画像をみると、帯そのものは全面に柄が入っているようですが)、お太鼓の下に出るべきになるタレの先端部分(すみません、着物の初心者なので名称がわからないので・・・)が、絵柄がなく、無地の生地になっていて】の意味が正確にはわからないのですが、織り出しの地紋はあるがなにがしかの織り込む柄糸が抜けている部分がズーットあって、手先に16CMの柄となるわけですね?

おそらく、かなりの廉価版としてつくられた昔の袋帯でしょう。
当時は9寸帯を、あえて、7寸5分、7寸などに仕立てる人もいますので(小柄なのです、当時の反物は巾も狭いので9寸ぐらいしかナイ)。

最初から、7寸5分につくってしまってもおかしくはナイノデスガ、
だとすると手先が16CM・4寸しかないのはその時代としてはかなりケチってる。
「仕立てずにそのまま着用したような人」のためのグレード品だと思ったほうがいいでしょう。

柄は、時代の流れがあるので、今となっては魅力的なのもあります。
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この回答へのお礼

懇切丁寧なお返事を本当にありがとうございました。大変に参考になり、たすかりました。。。
質問内容がこみいっていましたので、回答がゼロなのでは・・・と不安でしたが、こんなにも長文で詳しく解説していただき、本当にありがたかったです。しかも、和裁もされているそうなので、帯そのものの薀蓄もいただき、大変に参考になりました。
ちなみに私は普段9号サイズのものをきていて、やや痩せ型です。
なるほど・・・あるいみ、常識とはちょっと違ったたぐいの帯だったのですねこのネット通販の帯は・・・。
どうりで、とても素敵な柄でたったの2000円なのに、誰も買い手がなかったはずです。。。(もし通常の袋帯の寸法だったら、とっくに売れてただろうなという味わいの美しい帯でした)
ネットでの解説文にも、「素材用として」とも書かれていたので、お店のほうでも、着用用としての保証はできないものとして売りに出していたんでしょうか。。。

あぁ・・・でも、あの柄みたいなものは、今後出会えるかどうか・・・とおもうと、やはりほしいのですが・・・でも、正統派の結び方はできないのかもですね。。。
母のオフルで、渋いオオシマツムギがあって、それに合う帯はこれしかない!と思っていて感動してたのですが。。。

長くなりましたが、本当にお人柄のにじみでる、やさしい回答をありがとうございました・・・!

お礼日時:2008/01/04 20:50

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