
現在、三島由紀夫著『音楽』を読んでいるのですが、三島文学にしては文体がくだけていて、にも関わらず美しい文章でストーリーも面白く、大変ハマっています。
そこで、他にもこの『音楽』ように読みやすい三島由紀夫の小説がありましたら是非教えていただきたいのです。
ちなみに『潮騒』も読みやすかったですが、こちらはストーリー的に魅力を感じませんでした。
それとは逆に『禁色』『美徳のよろめき』は内容的には大変惹かれたのですが、私にとっては難解な文章でわかりづらかったです。
(次はとりあえず『金閣寺』に挑戦してみようと思っています)
三島文学初心者にもわかりやすい作品、よろしくお願いします。
(随筆や戯曲より、やはり小説がいいです)
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちは、私も最近になって三島文学に目覚めた者です。
初心者にもわかりやすい作品とのことですが、角川文庫から出版されている『夏子の冒険』をお薦めいたします。
非常に読みやすくて面白い!三島作品とは思えない程の爽快感をおぼえる一冊です。恋愛あり冒険活劇ありギャグ?ありの格調高い文体で書かれたコメディといった感じ。主人公が本ッ当に<良い>性格をしています。まるで現代の若者向けのライトノベルを読んでいるような気がしました。
もし三島由紀夫は苦手~と思っている方でもこれはすらすら読める程の内容だと思います。個人的に大プッシュさせて頂きますので、よろしければ手にとって見てください。
ご回答ありがとうございます。
『夏子の冒険』お勧めいただいた中で一番読みたい、と思ったのですが、とりあえず近所の本屋にはどこにもありませんでした。
三島作品の中ではマイナーなんですかね。
ネットででも注文して絶対読みたいと思っています。
No.3
- 回答日時:
アマゾンのランキングがありますが、金閣寺が1位です。
お勧めは春の雪と午後の曳航です。
ともに映画化されています。
http://honsuki.sakura.ne.jp/data/my.html
ご回答ありがとうございます。
『午後の曳航』早速購入しました。
『金閣寺』を読み終わって今は『仮面の告白』を読み始めたところですので、その後に読むつもりです。
No.2
- 回答日時:
そうですねー、『音楽』はエンターテインメントとして書かれた小説です。
『美徳のよろめき』もそうで、昭和30年代当時の読者はあれを多少硬派の文章ではあるがと見なしつつ、割にすいすい読んでいたんでしょうね。「よろめきドラマ」命名のもとになったくらい秀逸な題名でもありました。
それはさておき、入手しやすい新潮文庫でこの系統の小説を上げるとすると、『永すぎた春』がまさにそうです。
あとすこしがんばって、『沈める滝』『獣の戯れ』『午後の曳航』もどんどん読んじゃってください。
モデル小説としても興味深い『青の時代』『宴のあと』もいいと思うし、『絹と明察』はハマるんじゃないでしょうか。
『金閣寺』ももちろんこの中に入ります。ただかなりハードであることは覚悟してください。でもこの小説を読まないと三島由紀夫を読んだ気にならないんじゃないでしょうか。思い切って読んじゃってください^^
『愛の渇き』はむつかし目の小説と私は思います。
『美しい星』はドストエフスキーなどロシア文学あたりをすこぶる意識した哲学的思弁小説としていいでしょうが、それにしては胸の厚みが足りないのではないかというのが読んだ当時の私の生意気な感想でした。いま読むとどうでしょうか。かつて、いわゆるトンデモ本にも上がっていたのにはさすがにびっくりしましたが、作者本人は愛着のあったSF小説です。
『豊饒の海』は、個々にはそれぞれにいい(特に第二部の『奔馬』はまったく緩みがない)と思うものの、阿頼耶識か「皿屋敷」かしらないが(著者の構想をくりかえし聞かされて耳にタコができた澁澤龍彦たち仲間内が言った冗談)、四部を合わせる必然性が乏しい。西欧の大長編小説(大ロマン)に匹敵するものをという意図だけが先走った、やや残念な出来であるという印象を持つのですが、これが妥当な意見かどうか、質問者さんも読み通して判断されるのも一興かと思います。そんなに身構えて読みはじめなくてもいいと思いますよ。
『盗賊』は若き三島が、夭折した天才ラディゲに対抗して書いた長編として有名。ちゃんとさまになっているのがさすがというか驚きです。ロジックのアクロバットが楽しめると思います。
でも、以上すべてを抑えて長編の一押しはNo.1さんがお上げになったように『仮面の告白』です。
これはぜひ読んでおいた方がいいと思います。文章はむつかし目ですが、興味深いおもしろい小説ですよ。
最後に、短編を少し。
『遠乗会』『海と夕焼』『牡丹』『橋づくし』『女方』『憂国』がそろって入っている短編集『花ざかりの森・憂国』をおすすめします。長編とは異なって短編には独自の味わいがあります。詩の隣に位置するもの、あるいは鮮やかな切り口。
夏の夕刻に飲み干す冷えたビールのようにのどごしがうまい小説もあれば、ゆっくりじっくり時間をかけて読んではじめて美味しい小説もあります。
三島の小説は後者に属するので、少し辛抱が必要かと思います。私はいささかも三島の信奉者ではありませんし不満もあります。とはいうものの、自国語で読むことの楽しさを教えてもらった作家の一人であることは間違いないところ。
こうした文章を読むのは慣れも必要です。「ここで韜晦するな」とか「もっと普通にものを言え」とか「一編の小説の全体に寄与するレトリックを用いよ」とか悪態をつき愚痴を言いながら、肩の力を抜いてどんどん楽しまれてはいかがでしょうか。
大変ご丁寧にありがとうございました。
『金閣寺』読み終わりました。
私には難解な内容でしたが(^^;)
それでも美しい文章は堪能出来ましたし、
主人公が内面に抱える暗い部分には大変惹かれる部分もあり、
やはり三島作品の世界観は好きです。
これからもジャンジャン読んで行きたいと思います。
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