街中で見かけて「グッときた人」の思い出

音感が優れている方に質問させていただきたいと思います。ある音楽関係の本で、「Cの音は人体の基底部に共鳴する、Gの音は胃に共鳴・・・」というように、あるピッチの音が人体のある部分に共鳴するという説が唱えられていました。ある特定の音が体に響くというのは何となくわかるのですが、人によって体形、体質が違う場合、響くピッチがすべて同じ振動数というのが少し疑問です。

また某有名音楽家の方が、「H(シ)の音は特別な響きがある」と言うのを聞いたこともあります。
このような、音と人間の共鳴関係というのがあるとすると、音に対して敏感な感性を持つ人は、ある音(C、D、Esなどの単音)や、ある調(ハ長調、変ホ長調など)に対して、特にご自分にとって響きが好きな音や調性というのが存在するものなのでしょうか? その場合、その音や調性だけが特別で、ほかの音とは明らかに違うものなのでしょうか?

少し複雑な質問になってしまいましたが、よろしくお願いいたします。

A 回答 (5件)

調のことについて答えさせていただきます。


現代、平均律が普及しているので、ある調の曲を移調しても、それ単体で聴かされると、原曲と何も変わらないイメージを持つはずです。
つまり、ある曲をイメージだけで覚えていたとして、後日、移調されているとは気づかずに、その曲を聴いても、同じ印象を受けて然るべきなはずです。

しかし、現実、移調したものを単体で聴かされた時でも、原曲とは違うイメージを抱いてしまいます。
やはりそれは、調というものにはそれぞれキャラクターが存在するからでしょう。
有名なものでは、平均律クラヴィーア曲集をバッハが書いているように、調のキャラクターというものはどの作曲家も感じていたようです。
もちろん、楽器によっては構造上、調によって鳴り方が異なることも十分あり得ますが、コンピュータによる演奏で調を変えてみても印象が変わることからも、やはり調のキャラクターというのは存在すると考えるべきでしょう。

たとえば、イ長調には母性のような包容力を感じることさえあり、それを前面に出した曲は、移調するとそのイメージは失われてしまうような気がします。(主観が入っています)

単音のキャラクターは、絶対的なものよりも相対的なものの方が大きい気がしますが、調のキャラクターは、絶対的なものが大きいと思います。
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この回答へのお礼

ご回答ありががとうございました。単音の違いと調性の違いが異なるというのは、例えば「あ、い、う、え、お」と単体での言葉を発した時には、それぞれの持つ単なる「発音」としての違いがあるのみですが、その組み合わせによって言葉が作られ、意味が加わってくる時の印象の違いとでも言えるものなのか、と推測しております。もちろん、言語と音楽とを一緒くたに考えることはできませんが・・・。
イ長調に母性的包容力を感じる、とのご意見は、初めて伺いました。とても参考になりました。

お礼日時:2010/03/04 09:32

#3です。

#3へのお礼に書かれていたことに関して少し補足します。
C調の曲をD調に移調したとき、単に周波数の違いだけでなく、「色彩的な」違いがあるか、という問題です。
5cmの直線が10cmになったときには単に「量的な」違いであって「質的な」違いは生じません。5cmから赤を感じ、10cmから青を感じることはありません。しかし、私たちが50cmのイヌを見るときと100cmのイヌを見るときには「質的な」感じを伴います。それは
(1)イヌと私たちの身体的寸法の違い
(2)伝統的なイヌの大きさとの違い
のためです。同様に、音についても
(1)音楽で使う音の波長は人間の身体の寸法に近い
(2)伝統的な楽器の音が固定している(バイオリンの最高弦はEに決まっている)
という事実から、「C調とD調の違い」は「5cmの線と10cmの線の違い」よりも、もっと多面的なものになることは、うなずけます。ただし、それが「赤い」とか「青い」とか具体的な表現を伴うためには人類共通のルールはなく、個人ごとの経験の違いに依存するでしょう。
この「多面性」は、絶対音感のない人にとっては、とても希薄です。1匹のイヌを提示されて「あなたのイヌより大きいですか?」と尋ねられても、自分のイヌが目の前にいなければ、答えられないことがよくあります。だからといって、この人がイヌを愛し、イヌの研究をするのに妨げになるかと言えば、ほとんどならないでしょう。
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この回答へのお礼

再度のご回答ありがとうございます。
調性による質的な違いというのは、絶対音感のない者でも、それを比較した時には感じられます。平均律ではなく、純正律またはそれに類する調律であれば、各調の持つ個性をもっとはっきり感じられるものなのかもしれません。
この質問を投稿してから、音、調律、調性などについて調べているうちに、色々知らなかったことがわかり、大変勉強になりました。ご回答くださった皆さんに感謝します。

お礼日時:2010/03/04 10:28

「絶対音感」は、いきなり聴いた曲が何調なのか判別できる能力です。

生まれつき遺伝的に持っている能力ではなく、3~4歳ごろまでに楽器に親しむ環境にある人に限られるようです。成人してからは得られません。しかし、音楽を習う上で、ほとんどハンディキャップにはなりません。
「相対音感」は、2つの音の差を聴き分け、発声し分ける能力です。こっちが「ミ」ならばこっちは「ソ」というようにです。これは音楽習得上の絶対条件で、成人後でも十分に習得できます。相対音感の未発達な人が「音痴」といわれます。
音の高さを色調にたとえて感じる人は、絶対音感の持ち主なのでしょう。しかし、ある音が、どの人にとっても同じ感じ、というのは、いささかマユツバです。現実に#系の曲は、硬くしっかりした響きを持ち、♭系の曲は静かで柔らかいものが多いようですが、それは周波数と人体の大きさの比からくるものではなく、楽器の大きさの伝統と関係があるのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。だんだんと確信に近づいてきているような気がします。皆さんのご意見をもとに、より深い考察ができそうです。
ハ長調の曲をニ長調に移調した場合、一般人には同じ曲に聞こえますが、絶対音感の持ち主の人は、その調性の変化を「音の上下感覚の変化」と識別するのでしょうか? 
音楽から少しそれますが、武術の専門家の人が、「エーイ!」と気合を発しながら「突き(拳で相手を突き倒す)」練習をしていて、その気合の音程を段階的に上げていった時、あるピッチの音になると、突然突きの威力が増して、相手の体を貫き通すような不思議な「波動的な力」が出たという話を聞きました。ちなみに調べてみるとその音は「F(ファ)」の音だったそうです。試しに、その人の知人にも同じような実験をしてもらうと、その知人は別の音で突きの威力が増したそうです。
武術の人ですから、音楽的なこととはまったく無関係に、ただ音の高さを変えていっただけでこういう現象が起きたことになります。誰もが皆「F」の音で気合をかければ馬鹿力が出るわけではないと思いますので、やはりその人にとって一番力が出やすい音があり、ただ「聞く」だけでなく「発声する」ことにその音の潜在的パワーを引き出す鍵があるのでは、と考えております。

お礼日時:2010/02/23 20:20

>「Cの音は人体の基底部に共鳴する、Gの音は胃に共鳴・・・」



物理的に、あるいは、生理学的にはそのようなことはあり得ないと思いますが、この文章の前に「例えば、ハ長調の場合・・・」とか、「例えば、キーがCメジャーである場合・・・」、「例えば、調性がC Durのとき・・・」というような文言がないでしょうか?
また、「H(シ)の音は特別な響きがある」と、「Hの音は特別な響きがある」というのでは、意味合いがまったく違うものになります。

キー(調性)に関係なく、「C」「G」「H」というのと、
あるキーの音階の、「一番目の音」「五番目の音」「7番目の音」というのとは意味がまったく異なります。
前者は、絶対的に独立した「音」の問題なので、音楽とは関係がありません。たまたま、「C」とか、「G」とか、「H」とか、音楽に関係があるような紛らわしい記号が使われていますが、物理的に「何ヘルツの音」と言っているのと同じです。
ノーヒントで、ある音のヘルツ数を言い当てられることを「絶対音感」と呼びますが、これは音楽には直接関係のない能力です。
特定のヘルツ数の音が、人体に共鳴することがあるとすれば、それ物理学の世界で論議されるべき問題だと思います。もちろん私の解る分野ではありません。

後者は、「7つの音から構成されている音階」を前提としていますので、音階構成音の各々の性格・役割(機能)に関連したものであり、これは音楽表現するための素材としての「音」と言うことになります。ご質問は、音楽関係の本に載っていたとのことですので、こちらのことを言っているのかもしれません。そうでなければ哲学の世界ということになります。

絶対的な、音高(ヘルツ数)は、(大雑把に言うと)バロック時代から現代まで半音ほど高くなっています。またバロック以前は、地域によっても基本ピッチは色々でした。教会などに残っている古いパイプオルガンや管楽器でわかります。
乱暴に言えば、現代オーケストラが鳴らす「ホ長調の曲」は、昔は「ヘ長調の曲」として響いていたのです。また、現在も、アメリカの楽団は、国際標準ピッチのA=440Hz堅持ですが、欧州の楽団は442~443Hzが多い。日本のオケは442Hzが主流となっています。
したがって、絶対音感的に「Cの音は人体の基底部に共鳴する」というのは、説得力に乏しいと思われます。

しかし、「例えば、ハ長調のときに、Cの音は人体の基底部に共鳴する、Gの音は胃に共鳴・・・」「H(シ)の音は特別な響きがある」というのなら説明できます。
それは、音階を構成する各音には、「性格」、「役割」、「機能」というものがあるからです。
長調の音階の最初の音は、「ド」、ハ長調なら「C」、これは「トニック」あるいは、「主音」と呼ばれており、音階の代表者であり、ご主人様で、安心・安定の象徴ですから、「人体の基底部に共鳴する」というのは、心理的にそのとおりです。
また、「G」は、「ソ」の音、これは、「ドミナント」あるいは、「属音」と呼ばれています。
「ドミナント」とは、「支配する」と言う意味で、「属音」は、「音階を支配する音」と言う意味です。言わば、ご主人様を支配している強力なヨメハンということで、胃に共鳴する音なのだ、と言われれば「なるほど!」と思えます。
さらに、「H」は、「シ」の音、ですから、これは「リーディングノート」、日本語で「導音」と言います。何を導く音かと言えば、ご主人様である「主音」です。
例えば、まず音階を「ドレミファソラシド」と弾いて、つぎに「ドレミファソラシ・」と弾き「シ」でとめる。すると人間の心には、「早くドを弾いてちょうだい!」という気持ちがとても強く起こります。このように、「シ」は、音階でもメロディーの中でも、この音を聞けば、「ド」がとても欲しくなるという性格を持っていますので、「特別な響き」と言えると思います。
音階の役目は、
メロディーの母体となる
ハーモニーの母体となる
キーを決める
という三つの役目があります。また、音階を構成する7つの音にも各々役目があります。
音階の上に奇数番目の音を2ヶ積むと伴奏用の和音ができます。
「ド」の上に、第三番目の音「ミ」、第五番目の「ソ」を積むと、「ドミソ」の和音、すなわち「主和音」が出来上がります。この和音は、人の基底部に響き、とても安定した平和な気分にさせます。
「ソ」の音の上に同じように、第三、第五番目の音を積むと、「ソシレ」という和音が出来上がりますが、これが最強の和音、「ドミナントコード」=「属和音」です。
「属和音」は、主人を支配する強力な嫁ですから、これが鳴ると体の真ん中にわだかまりを感じます。ちょうど胃のあたりでしょう。そして、嫁に呼び出された「主和音」が鳴ると、安定感というものが、胃から全身に広がって平和な気持ちになるのです。
ハ長調において、属和音「ソシレ」が鳴ったのに、そのあとに「ドミソ」が来なければ、とても不安定な中途半端な気持ちになります。
音楽というものは、このように、音階をお母さんとして、構成する音や和音の性質・性格の違いを利用して「表現」と言うものを演出していきます。
このように、「シ」を聞けば、「ド」がたまらなく欲しくなる、また「ソシレ」の和音の響きを聞けば、「早くドミソを弾いてちょうだい!」という欲求が沸いてきて、「ドミソ」の和音を聞けば、「あぁ、ホっとした」という気持ちが沸く人は、「相対音感」の持ち主ということになります。音楽家になるためには、この「相対音感」がとても大切です。

>その音や調性だけが特別で、ほかの音とは明らかに違うものなのでしょうか?

器楽なら、チューニングなど、その楽器特有の物理的な問題によって、よく響く調性というのがあるので、「この調子は好き!」というのはあると思います。ギターならAメジャーの響きは良い、バイオリンはE♭のキーはキレイに鳴らないというような感じはあると思います。
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この回答へのお礼

丁寧で専門的なご回答をありがとうございます。音階の中での各音、また和音の役割をわかりやすく説明してくださり、こういう解説は一般の者でも理解しやすく感じました。おっしゃるように、物理的な振動数として、あるピッチの音に「特異性」を感じることと、音楽の中である役割を持った音に「特別性」を見出すのとでは、意味が異なります。私が読んだ本の著者の意図がどちらであったのかは判然としませんが、ハ長調の中でのドを基底部(ご主人様)、ソを胃(お嫁さん)と感じることについては、あらゆる人が納得できる普遍性がありそうです。これからもっと勉強したいと思います。

お礼日時:2010/02/23 17:18

恐らく共感覚の持ち主の方なんでしょうね。



私は生まれながらの絶対音感持ちです。
私の場合は、特にそのようなことはありません。
3人いる子ども(すでに成人)のうち2人が絶対音感を持って生まれましたが、
そういうことを言っていたことはありません。
単なる音感とは異質のもののようです。

共感覚の違う例ですが、文字に色がついて見える方がおられます。
(平成教育学院の中野裕太さんもその一人です)
ロザンの宇治原さんが番組の企画で三線を練習していた時、
メロディーを「三角、四角、三角」とか言いながら覚えてました。
不思議です。

参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%B1%E6%84%9F% …
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この回答へのお礼

さっそくご回答をいただき、ありがとうございます。「共感覚」のページを見てみると、興味深い内容がたくさんありました。色々と調べてみたいと思います。

お礼日時:2010/02/22 15:46

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