プロが教えるわが家の防犯対策術!

老荘思想とはどんな思想ですか

バカでもわかるようにやわらかくお教えください。
例え話なんかも助かります。

A 回答 (3件)

老荘思想とは、老子や荘子という人物によって創始された思想です。

老子と荘子は別に知り合いでも何でもありませんが、考え方がほぼ同じなので両者の思想をひとまとめにして老荘思想と呼ばれています。蛇足ですが、荘子とされる人物は複数(少なくとも3人)おり、老子も含めそれぞれ生まれた時代が異なります。

孔子の儒教が「人はこう生きねばならぬ」「物事はこうでなくてはならぬ」というガチガチに固められた道徳体系であるのに対し、老荘思想は「物事の善し悪しなんて考え方次第なんだから、気楽にあるがままでいいんだよ」という自由奔放さが特徴です。

自然を崇拝し、無私無我を理想とし、自然にあるがままにいるのを善しとします。
世の中に絶対的なものや、絶対的な価値観など存在せず、すべては相対的であると考えます。

たとえば・・・
・長生きすることは良いことだとされていますが、長生きするということはそれだけたくさんつらい思いや恥ずかしい思いをすることでもあるので、必ずしも良いというわけではない。
・ある人が60歳で死んでしまったとする。60年という寿命は春に生まれ秋に死んでしまう虫に比べればとても長いが、800年生きた仙人から比べればとても短い。その仙人の寿命だって、1万年生きる亀に比べればとても短い。長い短いなんて何と比べるかによって変わるもので、長い短いを決める絶対的な尺度なんかない。
・美人は多くの人に好かれるので良いとされる。でも、美人は悪党にも好かれてしまうし、妬みを買うこともある。神様への生贄にされたり暴君へ献上されたりすることもある。美人であるということが良いこととは限らない。
・大きいけど脆いヒョウタンがあった。大きいからたくさん水が入るが、脆いのでたくさん水を入れると自重で割れてしまう。なので水を入れるためのヒョウタンなのに使い物にならないと捨てられた。でも、そんなヒョウタンでもたくさん集めてつなげて水に浮かせば筏の材料になる。役に立つ立たない、有用か無用かは使い方次第だ。
・仁や義は美徳とされているけど、ヤクザも仁義を大事にしている。戦争になれば仁や義を名分に虐殺が行われたりする。世の中の悪行の多くが仁義を名分に行われていることを考えると、仁や義も絶対的に良いものというわけではない。
・あるところに染物を生業にしている一族がいた。一族は染めた布を冷たい川の水に晒しているので、アカギレやシモヤケの薬を愛用していた。一族の一人は領主である武将に献上し、武将はその薬を大量生産して兵に配った。おかげで武将の軍勢は冬の寒さにも耐えて敵を圧倒し、勝利することができた。薬を献上したものは褒美をもらって豊かになったが、ほかの一族はそれまでどおりの生活を続けた。同じ薬でも使い方次第で成功することもできる。
・知識人は知識をたくさんため込むけど、その知識の多さゆえに常識にとらわれて何もできなくなってしまう。知識は大事だけど知識に閉じこもるのではなく、知識を超えなければ意味はない。
・本には知識がたくさん詰め込んである。でも何かをするコツとか経験とか、文字にできないものこそ本当に大事なのであって、どれだけ文章を読んでも言外の知を読み取れなければ結局何も学べない。だが、知識人は本をたくさん読んで知識をたくさんもって、何もできないのに知った風な気分になって尊大な態度をとる。読書人の読書知らず・・・
    • good
    • 52
この回答へのお礼

ありがとうございます!!

かみ砕いたたとえ話をたくさんしてくださって、すっごくわかりやすいです!

老荘思想、好きになれそうです。

お礼日時:2013/06/07 10:05

論語などと比べると、理解が難しいですね。


特に、老子のいう「道」てのがよく解りません。

これは、個人の生き方、と国家のあり方の
二つに分けて考えると理解しやすいです。

1,個人の生き方
 無理して偉くなろうとしたり、成功しようと
 したりするな。
 自分が納得するように頑張って、後は
 大宇宙の法則に委ねればそれで良し。

 簡単にいうとこういうことです。
 だから論語のアンチテーゼと言われる訳です。
 論語は成功者の、老子は失敗者の、と
 言われる所以です。

2,国家のあり方
 政府や国家など存在しない、と感じるような
 政治が理想なんだよ。
 
 経済は国家がむやみに干渉するものではない
 として
 福祉国家を非難し、自由経済を標榜する
 経済学者のハイエクは、老子の影響を受けて
 いると言われています。

 この著名な経済学者は、人間の理性など、実は
 たいしたことはない、自然に委ねるべきだ、と
 して、社会主義、共産主義を痛烈に批判しました。

 
    • good
    • 6
この回答へのお礼

ありがとうございます。

おっしゃることなんとなく、わかるような。
失敗者の、ってトコがとくに自分向けです。

その「道」ってのが、自分が思ってきたこととぴったり合う予感がします。ラッキーです。
これはいい出会いかも。老荘思想、知りませんでした。

お礼日時:2013/06/07 18:30

 説明をやさしくすると、誤りや誤解を含むことが多いのです。

また、先人が苦慮して到達した境地をそんなに簡単に理解できるとは思えません。とは言え、それでは不親切なので下記の本をご参考にしてください。

・野末陳平著 「老荘思想入門 」(徳間文庫)
・蔡 志忠 (著), 野末 陳平 (監修), 和田 武司 (翻訳)  「マンガ 老荘の思想 」(講談社プラスアルファ文庫)
 アマゾンで中古なら、前者は10円、後者は66円からあるようです。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

おすすめいただきありがとうございます。

外国なのでまとめ買いの時に候補にします。うれしい安さですね~。

お礼日時:2013/06/07 09:58

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

関連するカテゴリからQ&Aを探す