今、世界を脅かしている「イスラム国」と名乗るテロ集団(?)について質問です。
彼らの願い(?)は「イスラム国」という独立国家を建国することなんでしょうか?
厳格なイスラム教(過激な)を軸とした国家を作ったとしても、国際社会と共に歩む気はあるのでしょうか?
輸出入等をして経済を確立し…といった経済活動をして、人々が安定した生活を送る国家を作ろうとしているのでしょうか?
例えば、オリンピックや色んな分野において各世界大会等に出場したり等のことも、考えたりしているのでしょうか?
普通のマトモな国家ではなく自爆やテロを繰り返し、近隣・欧米諸国を怖がらせることのみ、生き甲斐にすることを目的にしているのでしょうか?
上手く文章に出来なくて申し訳ありませんが、どなたか私に分かりやすく教えてください。
宜しくお願いしますm(_ _)m
A 回答 (3件)
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No.3
- 回答日時:
彼らは「イスラム教原理主義」になります。
原理主義というのは、その宗教の経典に書かれていることを忠実に守ろう、という考え方のことです。そして、「原理主義」自体は、キリスト教だろうと、仏教だろうと、ヒンドゥー教だろうと存在します。その中で、イスラム教だけがイスラム国のような破壊活動に走ってしまうのは、イスラム教という宗教の特殊性に原因があります。
イスラム教の特殊性。それは、イスラム教の教え、というのは、ただの思想ではなく、生活様式や国の統治方法に至るまで、事細かに定められており、単純に「教え」というだけではない「法律」的な側面を持っている、ということになります。
例えば、「結婚している男女間以外での性交渉はいけません」というような教え。これは、多くの宗教であります。
これだけであれば、ただの倫理規定です。そして、それを破ったらどうなるのか? は、その時々で異なります。
別に犯罪者として逮捕されるなどということはない。けれども、社会規範を破った悪い奴、として周囲の人々から冷たい目で見られるだけ、というようなケースが考えられます(現在の多くの国家では、このような状況だと思います)
もっと、その宗教的価値観で、破ったら犯罪になる、という宗教国家があったとします。しかし、そうだとしてもその罰が「罰金刑」なのか、「懲役刑」なのか、はたまた「死刑」なのか、ということは様々なパターンが考えられます。それぞれ、どう処するのか、というのはその国家が、その時々の状況に応じてフレキシブルに決めることが出来ます。
なので、同じ宗教的価値観を持っていたとしても、A国では罰則なし。B国では罰金刑。C国では懲役刑……みたいにバラエティに富んだ状況ができます。
ところが、イスラム教の教えでは、それがありません。
なぜならば、結婚していない人間が性交渉をした場合、それが未婚の者なら「鞭打ち刑」、既婚者なら(相手は、結婚している相手ではない、ということ)「死刑」と明記されているのです。ここに解釈が入り込む余地がありません。
そして、それを守るなら自然、A国もB国もC国も同じルールと言うことになります。「不倫をしたら罰金刑」と犯罪扱いにしていたとしても、刑罰が違っていたら、それはイスラムの教えを無視しているわけなおですから。
イスラム教の成立が7世紀ですから、その経典なども1000年以上昔のものになります。
当然、現代社会にそぐわない部分が多く、イスラム教徒の多い国でも、それを守る国はありません。しかし、原理主義者にとっては、1000年前の法律だとしても、それを守ることが正義で、守らないのは悪ですから、そんな国は潰してもかまわない、ということになります。そのため、テロリズムと結びつきやすいわけです。
そして、国が出来たとしても、このように硬直したルールを遵守しよう、という人々ですから、現在の国際ルールに合致するような形にはしようがありません。
例えば、オリンピック。男子はともかく、そもそも女子は出場すら出来ないでしょう。なぜなら、イスラム教において女性は家族以外に肌を見せることすら禁止だからです。となれば、普通の競技服など着れません。
私は、彼らが国を作って独立した場合、その国がどうなるか、というと、アフガニスタンのような状態になるものと思っています。
アフガニスタンもまた、タリバーンというイスラム教原理主義者たちによる国家が成立したわけですが、イスラム教とは言え、古い経典に基づくその考えは、他のイスラム国と相容れることはなく、勿論、その他の普通の国家とも相容れることなく孤立し、経済的にも困窮していきました。
その一方で、良くも悪くも、他の国とは相容れないため、アルカイダのようなテロリスト集団の拠点としても選ばれるようになっていきました(そして、ますます孤立し、経済的には困窮)
イスラム国の理想としては、イスラム教の教えを忠実に守った「正しい国(世界)」を作ることなのでしょうが、そもそもが時代錯誤なため、経済的にも治安的にも混乱をもたらすだけの存在になってしまっている、という状況であると思います。
No.2
- 回答日時:
まず「イスラム国」は質問者が考えるような「普通のマトモな国家」を目指してはいません。
彼らの目標は7世紀から13世紀に繁栄したイスラム帝国の復活であり,厳格な宗教国家です。宗教国家を目指す者達には国際社会は敵か興味の対象外です。彼らは閉じた国家を目指すでしょう。イメージが湧きにくい話です。一番近い例は1917年のソビエト連邦の成立でしょう。世界にたくさんの王様がいて、西洋先進国では共産主義は過激思想で言語道断だと思われていた時代に、一部のインテリ集団が指導し多くの労働者がそれに従い、武力革命でもってロシア皇帝を捉えて殺して、共産主義国家ソビエト連邦は成立しました。西洋諸国はソ連邦成立を阻もうと革命干渉戦争が起こりましたが、ソ連は干渉軍を撃退しました。
今のイスラム国の過激さと血なまぐささは、まさに革命期のソ連に近いです。西洋各国のスタンスも、かつてソ連に対峙した時と同様で、こんな邪悪な国家は許せないってところですが、ロシア人が共産主義を選択したことそのものを否定はできず、結局は国家の成立を認めました。
アメリカが巨大な軍事力を用いれば、当面、イスラム国の成立は阻止できますが、欧米諸国がいつまでも勝利者であり続けることは大変難しいと私は思います
非常に分かりやすいご説明を有難うございました!!
「厳格な宗教国家」を建国したいのは、それぞれの信仰や価値観があっての話なんでしょうけど、もう少し平和的に出来ないものなのかと、素人考えで思ってしまいます。
素人考えで極端なことをいえば、南極か北極かの僻地に土地をあげて、そこで好きにやってくれと言いたいくらいです。
人を殺してでも自分達の信じるイスラム教が、自分達を守り幸福へと導いてくれるのなら、どんな僻地であってもアラーが守ってくれると思って、頑張れると思うのですが…。
子どもじみたことを言ってお恥ずかしい限りですが、このニュースを見聞する度に、腹立たしく思っています。
ソビエト建国に例えてのご説明で、改めて皇帝を殺害(アナスタシアの話)したことが分かって、二重の理解ができました!!
本当に有難うございました!!
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