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現在、Francis Poulenc の Improvisation を練習しています。
Sostenute Pedal を使うところが多く出てくるのですが、踏み換えのタイミングがよくわかりません。 小節 の最後まで踏むと、すぐ次の小節踏み換えがうまくできないし・・・・序序に離していっていいのでしょうか。 すぐに踏み換えをすると、音がにごっているような気がするのですが。もちろん、ダンパーぺダル併用です。 (ただの私の技術不足??)

A 回答 (2件)

すみませんが、どのImprovisationでしょうか?


15曲あると思うのですが、ソステヌート・ペダルの指示がある曲、
もしくは、どうしても使わないといけない曲というのが見当たりません。

ネットでそのような話題があるか見たところ、主に日本語のブログなどの一部に、
『エディット・ピアフを讃えて』という最後のImprovisationで、
ソステヌート・ペダルを使うと書いている人がいるので、
この曲のことではないかとも思うのですが、
もしそうだとしても、あまり意味がないように思います。

ソステヌート・ペダルは、残したい音の鍵盤を押した状態で、その直後に踏まなければいけません。
ダンパー・ペダル併用ということですが、ソステヌート・ペダルを踏む瞬間に、
ダンパー・ペダルが踏んだままになっていてはいけません。

仮にソステヌート・ペダルを使うとしても、
徐々に離すことで濁らなくなるということはなく、
もし濁るとすれば、ダンパー・ペダルが踏んだままになっているとしか考えられません。
あとは、踏み替えのタイミングです。

『エディット・ピアフ』の場合、テンポがそれほど遅くはないので、
左手の最低音を残すためにソステヌート・ペダルを使うとなると、
打鍵した直後、次の音符までのわずか8分音符の時間の間に、
鍵盤を押し続けた状態でペダルを踏み替え、踏み替えてすぐ鍵盤から指を離し、
次の音符の場所まで大きく飛ばなければなりません。
これに、さらにダンパー・ペダルを併用するとなると、
2本のペダルの踏み替えのタイミングがみなずれてくるので、
かなり複雑、かつせわしない動作になります。

また、左手の低音の長い音符と同時に、右手の旋律に不協和な音程の音が同時にあるので、
そこでソステヌート・ペダルを踏むと、当然両方の音が残ります。
最初からソステヌート・ペダルの効果を狙って作曲するのであれば、このようには書きません。

この曲でソステヌート・ペダルを使った方がよいという発想は、
ダンパー・ペダルを踏んだままにすると、和音構成音以外の経過音も鳴ったままになり、
全体の響きが濁る、というところからくるのだと思います。
しかし、和音の音しかないところも多く、そういう個所では
ダンパー・ペダルを踏んだままにしても響きは濁らないので問題はなく、
ソステヌート・ペダルの必要性はあまりありません。
また、左手が音階を弾いていて、ダンパー・ペダルを踏んだままだと濁りそうな個所でも、
プーランク自身の記譜に、ダンパー・ペダルで音を残すことを意味する印があります。
(音符の後に伸びている、タイと同じ形の弧線)
プーランク自身は、ソステヌート・ペダルの使用は想定していないと思いますし、
そもそもダンパー・ペダルの多用を好んだという話もあります。
何人かのピアニストの録音を聞いても、
ソステヌート・ペダルを使用していると明確にわかるような、
効果的な使い方をしていると思われる演奏は見当たりません。

ソステヌート・ペダルを使わず、ダンパー・ペダルのみにした場合、
全体の響きが濁るかどうかは、各声部の音量のバランスや音色によります。
低音をよく響かせ、右手の旋律を明確に歌い、
その間にある音はやや弱くやわらかな音色で弾けば問題ありません。

もちろん、ソステヌート・ペダルを使う方法が全く無意味とは言えません。
今、ソステヌート・ペダルのあるピアノで試してみることができないので、
想像になってしまいますが、途中の一部分でどのように踏み替えたらよいか書いてみます。
実際に弾きながらいろいろ試してみないと何とも言えませんが、
それほど際立った効果があるとは思えません。

もしこの曲でない場合は、下のサイトに楽譜が出ているので、
番号と、どこでどのようにペダルを踏んでいるのか教えてください。
(Improvisation, Improvisationsの項目が4つありますが、出てくる楽譜はみな同じです)
http://imslp.org/wiki/Category:Poulenc%2C_Francis
「sostenute pedal の踏み換」の回答画像1
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この回答へのお礼

Tastenkasten さん。 ありがとうございます。

さすがです!! はい、この15番のこの箇所(26小節目) から、踏み、29と30でで踏み換え、31小節目までです。 あと、40小節目と58小節目でも踏むようにいわれています。 一番 踏み換えがしにくいのが、29と30です。曲が速いので、両手、両足をつかうことになり、まるで、エレクトーンを弾いているようです。(実際はエレクトーンはちゃんと弾いたことがありませんが・・・)

教授は「踏みなさい」というのですが、私は正直いって使いたくありません。 ダンパーペダルだけで、音はキレイに聞こえるからです。
たしかに、この曲は不協和音的なところもあり、(特に60小節目  E♭、Eナチュラルは弾いていて気持ちがわるい)。

今回は少し 20世紀の作曲家にふれてみましたが、やはり、私には古典があっているようで、次のセメスターは、Bach, Mozart, Beethoven に戻ることにします。

教授に「踏まなくてもいいですか?」 と聞いてみます。

お礼日時:2017/02/16 06:21

やはりその曲ですか。


もう一度全曲を検討してみましたが、使うとよいという個所はあることはあります。
ただ、その教授が指定している個所すべてで効果的かどうかはちょっと微妙です。

26小節目の1拍目のCは、それほど大きな音で打鍵するわけにはいかないので、
そこでソステヌート・ペダルを踏んでも、28小節目に入るころまでに減衰して、
ほとんど聞こえなくなってしまうので、
ダンパー・ペダルだけにして、28小節目で濁りが気になったら踏み替え、
低音のCはカットしてしまってもあまり大きな違いにはならないということは言えます。
もちろんこれも弾き方次第で、実際にいろいろ試してみないと断言はできません。
その個所でのソステヌート・ペダルの使用がはっきり確認でる録音は多くはありません。
使っているかもしれないと思える演奏もあるのですが、
ダンパー・ペダルを踏みっぱなしにしているように聞こえるものもあれば、
途中でダンパー・ペダルを踏み替えて、低音が消えてしまっているように聞こえるものもあります。

29小節目は、もし2本のペダルを併用するなら、ダンパー・ペダルは
8分音符3つずつに分けて踏み替えるのが理想的なように思いますが、
そのようにしていると思われる録音がありません。

30小節目の頭でソステヌート・ペダルを踏むのは悪くないと思います。
しかし、26~31小節まで2本のペダルを使い分けるなら、
踏み替えのところで少し間を取って時間を稼がないと、
ダンパー・ペダルで残した鍵盤をソステヌート・ペダルが拾ってしまうでしょう。

40小節目も、ダンパー・ペダルだけという演奏者が多いように思います。

Youtubeには、有名ピアニストの演奏はあまりたくさん出ていませんが、
プーランクの作品を結構録音しているガブリエル・タッキーノと、
クン・ウー・パイクというピアニストの録音があります。
タッキーノの録音にも、ソステヌートを使っているように聞こえる個所はありますが、
よりはっきり効果がわかるのはクン・ウー・パイクの方です。

最初に楽譜を見たとき、15、16小節なども使ってよいのではないかと思いましたがなかなかそういう録音はなく、
クン・ウー・パイクの演奏で初めて実例を確認できました。
それぞれの小節で、ソステヌート・ペダルは1小節間踏んだままにし、
ダンパー・ペダルは細かく踏み替えています。

40小節目も、うまくやれば効果はあると思いますが、そこよりもむしろ、
終わり近くの58小節目でソステヌート・ペダルを踏み込んで
59小節目の終わりまで踏んだままにし、
ダンパー・ペダルだけは59小節目の1拍目でいったん離して踏み替えると良い効果になることは確かです。
これは、タッキーノもパイクも使っていますが、パイクの方は59小節目で
ダンパー・ペダルをさらに細かく踏み替えているので、よりはっきりわかると思います。
いずれにしても、ソステヌート・ペダルを踏んでいると思われるところでは、
やはり多少の間を取って踏み替えていると思います。

確かにハードルの高い奏法ですので、ある程度熟練した人でないと使っていないと思いますし、
ダンパー・ペダルのみでもうまく弾けばそれほど気にならないと思いますが、
ソステヌート・ペダルを使う機会というのは多くありませんし、
そういう意味では挑戦してみるのもまた一興かもしれません。

ガブリエル・タッキーノ


クン・ウー・パイク
https://www.youtube.com/watch?v=ApaIo69OeB0
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この回答へのお礼

再び、ありがとうございました。
私の好みとしては、 クン・ウー・パイク の演奏のほうですが、私の耳にはソステヌート・ペダルを 踏んでいるかどうかもよくわかりません。(笑)
そうですか、やはり 「ハードルの高い奏法」なんですね~。 私のレベルではないと思いますが、おっしゃるように なかなかこんな機会もないと思われますので挑戦してみます。 お金をいただいて リサイタルを開くわけではないので、失敗しても”まあ、練習することに意義がある” と思うことにします。  せっかく、先生が「やってみなさい。」と言ってくださっているわけだし・・。

詳しく、ありがとうございました。

お礼日時:2017/02/20 05:51

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