■ソーセージは総称だった!?
まずは、ウインナーとソーセージの違いから。
「農林水産省JAS規格では、ウインナーはソーセージの一種で、正式名称はウインナーソーセージと呼んでいます。一方ソーセージは、ひき肉に調味料や香辛料を加え、ケーシングという腸の袋に詰めて加熱したものの総称です。ソーセージは太さと腸の種類によって名称が異なります。製品の太さが20mm未満で羊の腸に詰めるものがウインナー。ちなみに、製品の太さが20mm以上36mm未満で豚の腸に詰めるものがフランクフルトです」(松原さん)
なるほど、ウインナーはソーセージの一種であり、ソーセージはケーシングという腸の袋に詰めて加熱したものの総称だった。いわばウインナーが名前なら、ソーセージは食品加工品を一般的に指す言葉といえるだろうか。
■ウインナーとフランクフルト、栄養学的な違いはほぼなし
ウインナーもフランクフルトも同じソーセージの一種となると、栄養学的に見ても違いはないのだろうか?
「ウインナーとフランクフルトの栄養学的な違いはほぼありません。文部科学省食品成分データベースによると、ウインナーは100gあたり321kcal、脂質28.5g、フランクフルトは100gあたり298kcal、24.7gです。脂質3.8gの差というと、バター小さじ1程度です。ほとんど違いはありませんね」(松原さん)
ウインナーとフランクフルト、名称と商品の太さこそ違うものの、栄養学的にはほとんど差はなかった。
■チョリソー、魚肉ソーセージは?
それでは似たようなものとして、チョリソーは何なのだろうか?
「チョリソーとは、細かく刻んだ豚肉に塩やスパイスを加えて腸詰めにしたソーセージのことです」(松原さん)
チョリソーというと辛いイメージがある人も多いと思うが、本場スペイン産のチョリソーは唐辛子が入っておらず、辛みが少ないようである。
続いて魚肉ソーセージについても聞いた。
「魚肉ソーセージとは、魚肉を人工ケーシングに詰めたもので、ソーセージに似た製品です。魚肉が原材料のうち50%以上含まれるものを言います」(松原さん)
ウインナー、フランクフルト、チョリソー、そして魚肉ソーセージとご紹介したが、それぞれの違いをご理解いただけただろうか。ソーセージの盛り合わせを注文した際にでもうんちくとして披露してみても面白いかもしれない。