
■スーパーと専門店の肉の違い
スーパーで肉を購入し、焼肉をするのが一般的ではないだろうか。スーパーと専門店の肉の違いは何だろう。
「スーパーではパックされたお肉が売られているので、部位や柔らかさなどが分かりにくいです。専門店だとお肉の知識を持ったスタッフがお客様の好みにあわせて選んだり、新鮮な状態でお渡しできます。欲しい分だけ購入できるのもメリットです」(長島さん)
専門店だと部位や柔らかさ、分量など、好みにあわせて買うことができ無駄がない。肉専門店のオンラインショップではどうだろうか。
「通販では写真やレビューが参考になりますが、対面ですと専門知識を持ったスタッフが直接対応することができ、よりお好みにあった肉を選ぶことができます」(長島さん)
購入方法としては専門店で購入するほうが新鮮で自分好みの肉を買うことができそうだ。焼肉に向いているおすすめの部位はあるだろうか。
「牛肉だと、とうがらしといわれている牛の肩の部位がおすすめです。とうがらしは赤身メインでほどよい霜降りです。一頭から沢山とることはできませんが、旨味があり柔らかいので大変おいしく召し上がることができます。豚肉は肩ロースがおすすめです。肩ロースは豚の肩肉とロースの間にある肉で、豚肉の中でも赤身と脂身のバランスがよく濃厚な味わいです。鶏肉だと鶏せせりがおすすめです。鶏せせりは首周りの肉で、1羽から少ししかとれません。専門店以外ではあまり販売されていない希少な部位です」(長島さん)
焼肉に向いている肉を使用すれば、より一層お店の味に近づくに違いない。
■焼肉のレベルを上げる道具
自宅で焼肉を食べる場合は、やはりホットプレートを使用するのが定番だ。お店ではホットプレートで焼かないことが多いので、違いが出てしまいそうだ……。
「ホットプレートでは、お肉の余分な油がそのままになってしまいます。七輪、炭火、無煙ロースター、もしくはカセットコンロに焼肉用プレートを使用するのがおすすめです。これらを使用すると、余分な油が落ちるため、お店レベルの味に近づきます」(長島さん)
道具が揃うと、自宅でも本格的な味を堪能することができそうだ。
■お店レベルのたれのつくり方
焼肉がおいしそうに焼けたら、たれにもこだわりたい。そこで、お店レベルのたれの作り方も聞いてみた。今回教えてもらったたれのレシピはこれだ。
【材料】
・醤油 600g
・みりん 200g
・砂糖 100g
・ハチミツ 70g
・ごま油 50g
・しょうが 1かけ
・ニンニク 3分の1個
・玉ねぎ 半分
・人参 半分
・レモン 半分
・長ネギの青い部分2本
【作り方】
1)しょうが、にんにく、玉ねぎ、人参、レモンを全て厚めにスライスする
2)ネギは切らずにそのまま使う
3)切った野菜と、全ての材料を鍋に入れてひと煮立ちさせる。
4)冷ましたら1週間寝かせる。1週間経ったら、野菜を濾して完成
時間がかかる分、お店レベルのたれができそうだ。さっぱり味が好みの人には、レモン汁と塩、わさびと塩という組み合わせがおすすめとのこと。
おいしいものにありつくには、本来、このように時間と労力がかかるのだ。そんな不便さも楽しみ、コロナ禍でも自宅で本格焼肉を味わってみてはいかがだろう。
●専門家プロフィール:肉の石川
肉の卸問屋『肉の石川』は目利きのプロが厳選した肉を、専門知識を持ったスタッフがお客様の献立に合わせ料理をご提案。「旨いものは真なり」を販売理念に、お客様への品揃えと満足を約束。デリバリー、通販にも対応している。