恋愛カウンセラー、ジョン・グレイの本を読んでいたら(「だからあなたはいつも一人」)下記の記述があり、大変興味を持ちました。
”かつての結婚生活、つきあいで、相手に無視されたり、軽視されたりした経験がある人は「私はぱっとしない。私のことを誰にも好きになる人はいない」というような格好をするようになる、これは以前から抑圧してきた感情により、身なりに気を使わなくなる。
誰も関心をもってくれないと思えば、自分自身に対しても関心を失う。”
また、”抑圧した恨みの感情も、自分に無頓着な行動で表現されることがある。何年もの間、相手に尽くすばかりで、自分の要求をまったく満たされないでいると、もう与えるものがなくなってしまう。あらゆることをしたが、愛されることも愛することもできなかったので、今はもう恨みを感じて、消耗しきっている。”
初めて、このような内容のことを知り、この内容自体とこの癒し?の方法に興味を持ちました。
ジョン・グレイは、”子供のころを振り返って、愛や支えを受けられなかった無力さを思い出せばいい、そのころの感情をじっくり探れば、自分を抑圧できない今の状態から抜け出せる”、と書いてあるのですが、
この癒しの具体的な方法や、本の記述にあるようなこと自体にたいして、なにかヒントになるようなことがあったら、教えてください。
お願い致します。
No.1
- 回答日時:
>この内容自体とこの癒し?
この場合は癒しというより、心の葛藤を避ける行為のように感じます。
自分の本当の欲求(こうありたい、こうされたい)がありますが、現実ではそれは実現されないという状態→心・思い、と現実のギャップが自分自身に非常に苦しい葛藤を生む。
ならば、「自分は誰にも愛されない存在」と自分自身に言い聞かせ、そう考えれば苦しい葛藤はいくぶん和らぐ。
つまり、
愛されたいという心→愛されない現実→葛藤
愛されないという心→愛されない現実→葛藤は生まれない。
葛藤がないので楽にはなりますが、これは一種のあきらめの状態です。
自分を後退させる事によって葛藤を避ける。
このタイプの人は子供のころの親からの愛情が不足している事が多いですよね。その反動で愛されたい思いが強い。
普通の人には取るに足らないことでも愛されていないと感じたりする。その辺の感受性はとても敏感で、愛されない事に非常に恐怖を感じる。
なので、愛されたいが為の行為をずっと続けて消耗する。
そういう人は「愛されない事を恐れずに生きる」事が必要だと思う。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
ジョン・グレイさんという方の真意は良くわかりませんが、
「>容姿に気を使わなくなる(自分に無関心)」ということに関して少し私見を述べてみます。
◆
「容姿に気を使う」ということは、他者の視線(→他者が自分を見た時の気持ち)を重要視するということで、つまりは他者に対する心遣いに他なりません。
相手に無視されたり軽視されたりすると、そんな相手に対して気を使うのは馬鹿らしくなるのでそういった心遣いは次第に薄れていく可能性はあるでしょう。
また、その相手と一般的な他者全般を一緒にして(同じ人間なので)誰からも無視される存在だと考えることもあるでしょう。
やがて、自分自身がつまらない人間だからだと思い込むようになる人もいるでしょうが、こういったことは全て無意識の領域での心の動きと言えると思います。
ジョン・グレイさんが使っているのとは意味が違うように思いますが、
これは『抑圧』が原因と言って良いでしょう。
抑圧とは、自分が認めたくない真実を抑え付けてそれから目を逸らし、他のことが原因であるかのように取り繕おうとする心理のことを指します。
まず、無視したり軽視したりするのはその相手一人(またはほんの一部の人間)であるという事実が抑圧されます。
同様に、相手が無視(軽視)したという事実が抑圧されます。
(つまり、相手と対決姿勢を打ち出せるうちは抑圧が無い状態と言えます。)
では、なぜこのような抑圧が起こるのでしょうか。
抑圧の根本は事実の隠蔽です。
つまり、相手は自分を軽視したわけではないし、仮にそうだとしてもそれは彼(または彼女)が悪いのではなく、自分に悪いところがあるからだと思い込みたい心理とも言えます。
これをさらに遡ると、自身の存在基盤がもろく相手に一方的に依存している弱い精神性が見えてきます。
未熟な人、あるいは自我の確立が遅延している人がこのような思い込みに陥りやすいということが言えるでしょう。
結果として、本来(自立している人間であれば当然)すべき判断から大きく逸れた方向に行ってしまうことになります。
自分を無視したり軽視したりするような相手は、避けるか何らかの解決をしなければなりませんが、
それをせずに自らの「不合理な思い込み」に捉われ続けている状態、と言えるように思います。
解決するには、自分自身の(精神的)足でしっかりと立ち、相手とは対等な人間として向き合う(避けることも含め)という視点の転換に気付く、ということしかないでしょう。
◆
「>子供のころを振り返って、愛や支えを受けられなかった無力さを思い出せばいい、」
と本には書かれているようですが、このような作業に癒しの効果があるとすれば、
その時点ではたとえ親といえども自分を守れる力はなかった、または自分が邪魔だった、あるいは自分が嫌いだった、ということを明白な事実として再認識できるということです。
このことによって、親も一個の人間である(または、あった)にすぎず、自分も一個の独立した人間として生きていくしかないのだという当然の事実に気づくことができるからです。
「>愛や支えを受けられなかった無力さ」を(処世術として)肯定的に捉えれば良いかのような内容だとすれば、それは違うように思います。
それを明白にすることによって、それが明らかに【過去の】事実であったことを正しく再認識し、現在や未来の自分は何らそれらに拘束されるものではない、という当たり前の事実に気付くということこそが最も重要なことなのです。
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