家の中でのこだわりスペースはどこですか?

以前はなかったことですが、最近寄席に行くと(TV中継なども)特に落語家に対して、出と同時くらいに「待ってました たっぷり」と声がかかります。もともとは歌舞伎の掛け声だとは思いますが、寄席の世界でいつごろから、あるいは誰が掛け声を掛けるようになったのか御存知の方がいましたら教えてください。個人的には好きな掛け声です。また、落語家さんも張合いがあるような…。

A 回答 (1件)

古典芸能好きのmoominx2です。



「待ってました たっぷり」の掛け声は、元々歌舞伎の掛け声ではないようです。
「歌舞伎」とはいわば「お芝居」ですよね?
そこへ贔屓の役者がたっぷりやってしまうと、筋が合わなくなったり、掛け合いができなくなったりと、弊害が生まれます。

「待ってました たっぷり」の掛け声は、元々は義太夫や浄瑠璃、講談などの、寄席や謡、話芸などの単独(もしくは三味線の伴奏付き)での舞台で掛けられる掛け声のようです。(義太夫や浄瑠璃では「どうするどうする」や「いょ!後家殺し!」なんて掛け声も出ますね)
これらの芸は他の芸人との掛け合いがなく(三味線の場合は謡に合わせて引いています)節や筋は決まっていてもアレンジは自由で、「たっぷり」やる要素はたくさんあるわけです。

昔はそれぞれ単独の芸で小屋が建ち、演じられていましたが、観客の動員が得られなくなり(つまり廃れてきた)採算が取れなくなった小屋は閉鎖していきます。
しかし、少数でも芸は残り、それを求めるお客様もいらっしゃいます。
これらの芸の残った芸人は、落語の「寄席」に「色物」の一つとして出演するようになって行きます。
出演しているのが「寄席」になったわけですから、お客様も落語の寄席に寄るようになり、そこでもかつての掛け声を。それを落語を聴きに来たお客様がまねるようになったのではないでしょうか?

落語と講談の垣根は案外低く、講談のねたが落語になったり、落語の人情話や怪談話を講談に焼きなおすなんてことは比較的よく行われているようですし、かの立川流は落語、講談、謡、踊りができないと真打になれないなど芸の世界も多角的になっているようです。
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この回答へのお礼

丁寧な回答ありがとうございました。私は寄席(落語、漫才等などの色物全て<最近のコントと言われているものはちょっと…>)が大好き人間ですが、数年間寄席通いを休んで?いたので「掛け声」にちょっとビックリしたようなわけです。ただ、物の本によると「六代目(菊五郎)が体調をくずし、芝居ができない状態の時に贔屓が掛けたのが最初…」等ともありますが、寄席で最初は誰?などと興味はつきません。ありがとうございました。

お礼日時:2004/09/17 12:13

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