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文学史の年表を丸暗記していれば簡単に答えられますが、でもこの問題は、年表を丸暗記していなくても、それぞれの作品についての基本知識があれば解けるようになっています。
選択肢問題で、選んだ答えに自信がないときは、「他の選択肢が正解ではない理由」を説明していけば良いです。
・『更級日記』→有名な冒頭部分で、筆者が幼い頃に『源氏物語』に憧れていたという描写があります。さらにいえば、『更級日記』は作者が年老いてからの回顧録です。つまり、「既に世間で有名だった『源氏物語』に憧れた少女時代から、何十年も経った後」に書かれたものなので、『更級日記』の成立は『源氏物語』よりもだいぶ後、とわかります。
・『源氏物語』→作者の紫式部が仕えた彰子は、一条天皇の后です。『枕草子』の作者・清少納言が仕えたのは、やはり一条天皇の后だった定子。清少納言と紫式部は、一条天皇の宮廷サロンで才能を競ったライバルと見なされています。
※紫式部が宮中に出仕したのは、皇后・定子が亡くなって清少納言が宮仕えを辞めた後なので、二人が宮中にいた時期は重なってはいませんが、紫式部はその日記で清少納言を批評するなど、対抗意識を持っていたことが知られています。ただ、この問題ではそこまで細かいことは知らなくても解けます。
・『方丈記』→鎌倉時代初期の成立。有名な冒頭の「行く川の流れは絶えずして…」に示される「無常観」は、中世文学(鎌倉時代)の特徴です。
というわけで、選択肢の作品を成立順に並べると、
『源氏物語』→『更級日記』→『方丈記』
となります。
あとは、『枕草子』の作者・清少納言と、『源氏物語』の作者・紫式部が同じ天皇の宮廷で活躍していたことさえ知っていれば、
『枕草子』・『源氏物語』→『更級日記』→『方丈記』
と並べられるので、これで確信を持って答えられるでしょう。
古典文学史は、作品名と作者名だけでなく、成立の時代や作者の背景、作品の基本的な内容を合わせて知っておくと良いでしょう。丸暗記だけだと解きにくくても、作品に付随する情報を知っているととても解きやすいように、作問されていることが多いです。
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