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なんで最近のアニメは無駄に影や光が濃いんですか?

A 回答 (1件)

以前、アニメの撮影監督をやっていました。


影や光というのが、作画なのか、色彩なのか、分かりませんが、撮影の観点でお話しします。
アニメは昔、フィルムで撮影していましたが、デジタル化に伴い、余りにも全ての素材がハッキリと映ってしまう事から、非常にショボい絵面になってしまう問題があります。作画がひどい場合は特に笑。この状態を素撮りと呼ぶ。なので、最近のアニメが無駄に濃いのは、今日まで、長い時間をかけて試行錯誤してきた結果なのかな?と思っています。でも実は、現場でも賛否両論なのですよ。撮影処理濃すぎ!とか言われたり汗。
さて、具体的に現場でやっている事としては…
①キャラクターのハイライトやシャドウに光の滲みやグラデーションをかけたり、質感入れや素材の張り込みを行う。本来はやらなくても良い笑、最もうんざりする作業です!
②背景に3DCGやキャラクターを合成した後、キャラクターが背景に馴染む様に、個別に光や影を追加。いわゆる絵作りのセンスが問われます。
③さらに、指示があれば、フレアや入射光、自然現象全般、爆発処理など、エフェクトを追加します。
④最後に、画面全体に、基本フィルターなんて呼んでいますが、冒頭で述べたハッキリ写りすぎる事を抑える処理を加えます。他にも熱そうに見える処理、光と影を強調する処理など様々です。驚くかもしれませんが、わざと画質を荒らしたりする事もあるんですよ。
さて、これだけの工程を経た素材達。かなり濃くなってしまっているのは想像できるかと思います。もちろん、まるちゃんみたいなのは別ですが、大人向けや世界観が濃い作品は、この様な傾向になるのかな?と思います。監督の反応を見ていると、リッチな画面を見てしまうと、そっけない画面では物足りなくなるのだと思います。後はフォトリアルを求められる事も多くなりましたので、写真や映画の様に見せるには、影や光が足りない、と追加してしまうのかも。アニメは分業制なので、各部署でこれに対応するのはどうしても難しく、この辺は3DCGの方が圧倒的に自然で有利です。
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