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現在で通じない登山用語を教えてください。アからコ行
アイス・アックス Ice-axe (E)
氷斧としてゐる。ピッケル Pickel (G)ピオレ Piolet (F)に同じ。Eis zaphan(G)とも言ぶ。
アイス・クラフト Ice craft (E)
氷上での登攀技術全般を指してある。即ち主としてアイゼンとピッケルとを使用しての接術である。
又アイステヒニーク Eis Techns (G)アイステクニック Ice Technic (E)とも呼ばれてゐる。
アイス・ツァッケン Eis zacken (G)
「氷柱、つら」の事である。アイスツァップフェン
アイス・ツンゲ Eiszunge (G)
大陸氷河が海または湖へ非常に早く流れ込み、舌状のように狭く長い氷のこと。または山岳氷河が谷に流れ込み、舌状のように狭く長くできた雪跡のこと
アイゼン Eisen (G)
カンジキ。クラムポンCrampon(F)に同じ。
アタマ(頭)
枝尾根や澤の源頭にあたる隆起をアタマと言つて
ゐる。マミエ尾根の頭とかオヂカ澤の頭とか固有名
詞をつけて用ひ、主輩でないのが普通である。
アプザイレン Abseilen (G)
ザイルの一端を確保させて下降する事。懸垂と行はれる?是れに對してザイルで互の身を結び合ふ事をアンザイレン Anseilenと水ふ。
アルバイト Arbeit (G)
勢働の意。登の際の努力に用ぶ。
アルパインクラブ (Alpine Club CE)
「山岳曾」の事である。アルパインクラブとして最古のものは「英國山岳雪」で一八五三年に設立せられてゐる。我國では一九〇五年(明治三十八年)に日本山雪が設立せられた。
アルペン、アルプス Alpen (G) 4/ps(E)
源的にはヨーロッパの瑞、佛、伊、現等の國峻高山岳の高原地方に於ける「高い所」又は牧場。
中部の最も高き山脈(四〇〇〇米以上)をホッホアルパンHocho Alpenと云ひ、その前後の山々をフォルアルペンVor Alpen と云つて別せられてもゐる。
アルペン・ブルーメ Alpen Blume(G)
開花をもつ高山植物であるが、主として草花の方
に用ひられてゐる。
アルペン・グリューエン Alpen gluhan (G)
朝やけ夕やけの現象の烈しい場合、是れに罰する道賞の頂が恰も灼熱してゐるかの様に見える事がある。是をアルペングリューエンと云ふのである。是と同意語にアルペングルート(Alpenghut)(G)と云ふ言葉も用ひられてみる。
アルペンローゼ Alpen rose(G)
前項花烈しい現象でなく、所謂薔薇色に山容が映えた場合に、アルペンローゼに輝き等と形容して用ひられてゐる。
アレート Arete (F)
山稜、特に連せた岩尾根を指す。グラートGrat(G)に同じ。
ウム・トルンク Um-trunk (G)
廻し飲み、と云ってみる。山小舎の夜の集ひなどで一ツの大きな器に酒その他の飲料を入れて、照を各自に廻しら飲む事を云ふ。
ウィンド・ヤッケWind Jacke (G)
防風衣とも云はるべきもので寒風を避ける必要上風を通さぬ生地で上牛身一面を包む様に作られたものである。雨具としても用ひる。
エーデルワイズ Edelweisz (G)
アルペンブルーメ(Alpen Blume)の一種で、これは純白な花を持ち赤あまり群生せず市も高き岩場等にその端麗な容斐を持つ所から、登山者に多く認心を持たれ、高貴(edel)なる語を冠せられてる本邦では日本アルプス地方に産する是れに類する花に「ミヤマウスユキサウ」と云ふ名をあたへてみる
エギイス Aiguille (F)
針のやうに尖りたい岩罪。ニードル needle(E)
に同じ。
エビノシッポ(海老の尻尾)
風の強い高山の山頂に生ずる現象で、材木などに氷雪がさながらエビルノシツポの如き形で凍結してるるものをいぶ。
エンジョイ Enjoy (E)
楽しむ、享楽するの意で、例へば某々営溪ではクリセードを充分エンジョイした等と用ひられてゐる
オヨグ
道なき木器、偃松帯などを歩行する時に用ふ。
ガイドレス・クライミング
無案内者登山の事である。Guidelese climbing (E)
ガイド Guide (E)
山案内。フェーラー Fuhrer (G) ギイドGuide
(F)に同じ。笠雲拾る山が笠をかぶつた様に山頂に丈けかつた雲の事を笠雲と云ふ。笠雲が出来ると一般に天候が悪化すると云はれてゐるが、それは上層の大気が可な
りの程度に水蒸が和されて来た故に笠雲が生ずるからであるっ肩山頂近くの平提な所。ヨッホ Joch(G)に同じ。
カム Kamm (G)
ギザギザの鶏冠状の山頂。
カール Kar (G)
谷と評してゐる。氷河の浸蝕によって山頂近くに生じた選地をいふ。騒察な意味でのカールは日本には無い。
カルサン
山袴、山村で用ひるズポンの袴、又タッッケ、カリサンとも云ふ。
カッチ
溪谷の奥、水源地。河内の韓稱であらう。
カマ(金)
溪谷の瀧壷が深くるぐれてゐる處を云ふ。
カマアナ(釜穴)
質気日、質火口。
がり- Gully (E)
山側面上を山頂又は山校めがけて走つてゐる急唆
ない。リンネ Rinne (G)に同じ。降石の推積した山腹を言ふ。三十度以上六十度位の傾斜をもつてゐるのが普通である。三十度以下の場合はガラ場と言ひ、平垣な場所はゴウロと言ぶ。
キャンピング Camping (E)
「天幕を張る」事であるが、天幕生活(Camp life)の意にも用ひられてゐる。
ギャップ Gap (E)
山種にある深い狭いV宇型の切戸、キレットをいふブレーシュ Breche (F)シャルテScharte(G)
に同じ。
クライミングClimbing (E)
クレッテルン(Klettern)と同様にロツク・クライミング(Rock Climabing)に通じ「岩登り」の意に用ひてゐる。
クライミング・アローン
Climbing alone (E)アライン・クレッテライ Allein Kletterei (G)と同意で、軍間の岩登りの事を云ふのである。普通には避けるべきことである。
クラジシ
カモシカ(半)の別糖である。此の他にイハシカ、アオシ、ニク等と呼ぶ土地もある。非常にが少なくなりた爲天念記念物に指定せられた故、捕獲する事は出來ない。
クラスト Crust (E)
太陽や風などのために形成された表皮でその下の積雪とは異つた質のものを云ふ。Kruste(G)とも言う。
グリセード Glissade (E)
棒ずり。淡等の斜面をスキーを用ひず靴で滑降する事。
グリッフ Griff (G)
手が入り。ハンド・ホールド Hand-hod(E)に同じ。
クレッテルシュー Kletterschuh (G)
岩登り用の靴。麻裏、ゴム表、布などがある。
スカルペツティ Soarpetti (I)に同じ。
クレヴァス Crevasse (F)
雪溪上の龍烈に多く用ふ。
クレフト Clert (E)
割れ目、岩の割れ目に用ふ。リス Riss (G)クラック Crack (日)に同じ。急なもので、ゴルジュよりはく水蝕はリンネよりも深いもの。
ケルン Cairn (E)
ケーアンといふ頭音が正しいのだが、本邦ではケルンと言つてゐる。種々な目印のため積上げた石の塔の事でシタインマン Steinman (G)に同じ。
ゲレル Geroll (G)
山稜やガリーの裾にある、風化によつて崩壊した
岩層。
コル Col (F)
乗の意。鞍部の係参照のこと。
コルジュ Gorge (F)
両岸の岩璧が狭まつた所。特に水蝕や氷蝕により
て作られたもの。ノド(咽喉)とも言ってゐる。
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伯祖父(1906年5月生まれ-1999年2月他界)が持っていた登山本です。