
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
趣味で判例を研究しております。
今回のご質問に対し、以下のとおり回答いたします。
●【刑事事件で懲役刑が決まってから不服申し立てを裁判所に提出して被害者弁償するのはありですか?】
⇒ありではないかと。
地裁(第1審)で懲役刑の判決を受けてから、急きょ被害者との間で示談を成立させたうえで、高裁で示談成立を根拠として量刑が重く厳しすぎる、いわゆる【量刑不当】を理由として執行猶予を求めて控訴するということも可能だと思われますので。(刑事訴訟法第381条、第382条の2)
とはいえ、地裁判決後に示談交渉を行い、示談を成立させるというのは裁判官からみてあまり心証がいいものではありませんし、
そもそも、本来は、実刑になるか、執行猶予がつくか微妙なケースについては、警察に逮捕された後すみやかに、遅くとも第1審の裁判審理中には被害者との間で早急に示談を成立させるべきだと考えられますので。
●【又こういうケースは頻繁にあるのでしょうか?】
⇒上記のとおり、頻繁かどうかはわかりませんが、聞いたことはありますし、この結果、被告人・弁護側の主張が認められて減刑されたり、執行猶予がつくこともありえますね。
●【被害者弁償を済ませれば最高裁判所の判決は軽くなりますか?】
⇒この場合は、ダメですね。
例えば、執行猶予を求めるとか、【量刑不当】を主張するのであれば、少なくとも控訴審(高裁)までにしないとアウトです。
なぜならば、最高裁には上告理由の制限が設けられておりまして、法令上は主として憲法違反や判例違反を理由とする上告しか認められていないものですから。(刑事訴訟法第405条)
なので、仮に、高裁判決後、被害者との間で示談が成立したことを理由として最高裁に上告したとしても、上告が認められることはなく、あっさりと上告不受理か、又は上告棄却の決定が出されることになります。
なお、裁判実務にかかる上記のような内容については、通常の弁護士であれば当然に承知し把握しているはずですので、そのような具体的な場面においてはまずは担当弁護士にご相談されればよろしいかと思います。
【ご参考】
●刑事訴訟法
第三百八十一条 刑の量定が不当であることを理由として控訴の申立をした場合には、控訴趣意書に、訴訟記録及び原裁判所において取り調べた証拠に現われている事実であつて刑の量定が不当であることを信ずるに足りるものを援用しなければならない。
第三百八十二条の二 やむを得ない事由によつて第一審の弁論終結前に取調を請求することができなかつた証拠によつて証明することのできる事実であつて前二条に規定する控訴申立の理由があることを信ずるに足りるものは、訴訟記録及び原裁判所において取り調べた証拠に現われている事実以外の事実であつても、控訴趣意書にこれを援用することができる。
第四百五条 高等裁判所がした第一審又は第二審の判決に対しては、左の事由があることを理由として上告の申立をすることができる。
一 憲法の違反があること又は憲法の解釈に誤があること。
二 最高裁判所の判例と相反する判断をしたこと。
三 最高裁判所の判例がない場合に、大審院若しくは上告裁判所たる高等裁判所の判例又はこの法律施行後の控訴裁判所たる高等裁判所の判例と相反する判断をしたこと。
No.3
- 回答日時:
懲役刑が決まれば何をさておき収監です。
不服申し立てや弁償は可能ですが、やるだけ無駄無駄無駄無駄です。
No.2
- 回答日時:
>被害者弁償するのはありですか?
弁償したければしていいですが、裁判が始まってから弁償するのは、反省した結果からの弁償ではなくて、「情状酌量をカネで買おうとしている」だけでしかありません。
もしこれで減刑でもしようものなら、最高裁が「金で減刑を売った」と批判されますし、その批判は当然のものだと思いますので、軽くなることはないでしょう。
あるいは、被害者への弁償は判決が出てからでも遅くないという気運を醸成しかねません。
ほとんど無駄な行為です。
No.1
- 回答日時:
無しですね。
そういう場合は、起訴される前に損害賠償や慰謝料を払って、被害者に被害届を取り下げてもらうべきでした。
判決が出た後では、何をしても無駄です。
刑事と民事とでは、話が全然違うんですよ。
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私の勘違いでした。
最高裁ではなく高裁の話になります。
意見よろしくお願いします。